なぜ、この人と話をすると楽になるのか

著者 :
  • 太田出版
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  • / ISBN・EAN: 9784778314330

感想・レビュー・書評

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  • 目が見えないと言うとんでもない弱点を、
    笑いへ変える武器にしている p170

    個性やコンプレックスなど人によって捉え方が変わるものを弱点と決めてかかっているのが残念
    そもそも他人をいじることに楽しみを見出す人と交流するのは幸せなのか疑問


    ウソをつくなら黙秘せよと宣言してをおきながら〜
    p186

    取り調べ時の黙秘権のくだりは著者の解釈でしかないのに太字表記で強調し、事実かのように扱うので偏った思考を押し付けられた感じで不快だった

  • 〈基本編〉

    ・コミュニケーションは、コミュニケーションが成立すること自体が目的であり、その時に伝わる情報は二の次。

    ・タモリ曰く、人の目を見るときはじぶんがしゃべる番、聞くときは鼻を見る

    ・コミュニケーションというゲームは
    ①敵味方に分かれた対戦ゲームではなく、参加者全員による協力プレー
    ②ゲームの敵は気まずさ
    ③ゲームは強制スタート
    ④ゲームの勝利条件は終わった時にテンションが上がっているか(笑う-笑わせる、尊敬する-尊敬されるなど)
    ⑤本当のゴールは沈黙

    ・相手を誤解してOK。違えば訂正して喋ってくれる。

    ・劣等感はあってOK。会話はチームプレーなので全体が面白ければOK。いじられるべき。


    〈技術編〉

    ・会話は相手が返しやすい質問から。見た目、持ち物、相手の興味のあること等でいいので自分に興味がなくても相手に興味を持つ。
    質問したら感心のハードルを下げる。

    ・質問は具体的であるほど返しやすい
    ✖️最近どう?
    ◯体調どう?

    ・コミュ障の克服方法は意見に乗り、相手を喋らせ、話を聞くこと。
    ①褒める
    ②驚く
    ③おもしろがる

    ・インタビューのテク
    1 時系列に沿って相手の空白部分を埋める
    相手のまだ聞いていない昔の話を聞く
    2 話の中でズームイン、ズームアウトをどちらかに統一
    (例)サッカーの話
    天候→試合の位置付け→スタジアムの雰囲気→サポーター→ピッチの状態→メンバー紹介→ポジショニング→キックオフの流れがズームイン
    逆がズームアウト

    ・キャラとは自分の欠点をさらけ出すこと
    その欠点を相手が認識し、自分が自覚することで成り立つ
    キャラを持つことで受けやすいパスを送られ、自分も送ることが容易くなる。

    ・コミュニケーションの反則行為
    嘘をつく
    自慢をする
    否定する、嫌う→提案する

    否定する、嫌うをしないを意識していると地雷を踏む直前にストップの指令が出せるらしい。練習が必要

  • コミュニケーションの目的はコミュニケーションそのもの。毛繕い。
    聞くも話すも協同作業
    タモさん語録
    聞くときは鼻、話すときは目を見る。
    髪切った?
    202111102回目

  • コミュニケーションって、
    相手を敵だと思ってはいけないってのが一番学んだこと。
    あと、
    おたがいにわかっている範囲内で悪口があると、ほんねでしゃべっている共感がうまれる。

    って、わたしがまだそのレベルにはない気がするけどこれができたら自分の中でゴールかな。

    読みやすいゆえに、内容の濃さはまずまず。

    著者の方へ、
    ありがとうございます。


  • タモリさんが目を合わせる瞬間は、相手に話を譲る時。それ以外は目を合わせない。
    コミニュケーションは、相手との関係でどのように感じるのか。

  • パスコースの広い会話をする。会話とは「気まずさ」に打ち勝つ協力ゲーム!コミュニケーションの目的はコミュニケーションそれ自体!

    ●本の概要・感想
     会話に望むマインドから、大原則が普遍的な言葉で言語化されていて、非常に勉強になった。個人的に大当たり本。というのも、自分が普段会話について意識していたことが綺麗に言語化されていたから。思考がかなり整理され、共感することが多かった。例えば、サッカーで会話を例えているのが新鮮かつ分かりやすい。相手が言っていることがよく分からない場合は、すぐにボールを返さずにまずはトラップしてみる、相手がもっかいボールを取ってくれないか待つ。良い質問は、相手が返せるパスコースが広い...等。サッカーで形容することで、会話の状況を短く正確に表現できるということも勉強になった。

     特に、筆者がコミュ障を克服した過程で「会話の盤面解説ができるようになった」と語っていることが面白い。そうなんだよな~。会話はある程度の法則と動きがあって、それを理解してふるまえれば、決まづくなんてならないんだよな。むしろ気持ちがいい。「なんだか疲れた会話だったなー」ってなったときは、毎度振り返りをして「どういう要素で疲れたのか」「そのタイミングでどういう手が取れたか」なんてことを振り返ることで、会話の技術は増していく。吉田氏いわく、毎度会話のたびにそういう反省と修正行動を行っているという。だから自分はある程度コミュニケーションを生業としてできているのだと。
     この「会話の盤面解説をする」という視点はホントは世の中全員身に着けていいくらいだと思う。会話の流れを理解する気持ちがあれば、独りよがりの自慰的な会話の数は減るからだ。居づらさや気持ち悪さを感じるような会話は、自分のことしか意識していないプレイヤーがいることが多い。そういうプレイヤーは生じて自分の知っている分野に引き込み、たくさん話をしてしまう。こういった独善的な会話のスタイルを防ぐには、常に会話を監督する気持ちを持って、振り返る習慣を持つしかないと思う。
     
    ●本の面白かった点、学びになった点
    *フレーズの新規性と面白さは言葉の組み合わせできまる。借り物の言葉では面白くない
    ・「感動をありがとう」というフレーズが陳腐なのは、世の中に「感動を」「ありがとう」という文がたくさん存在するから
    ・あまり見ない言葉の面白い組を考えて使っていくのが良い

    *自慢がダメなのは「会話のパスコースが非常に狭くなる」から。倫理的にダメというわけではなく、受けてに反応の方向性を強制するので、会話がはずみにくくなるのだ。自慢という会話は、相手に「すごい」と言ってもらうことが目的になっているので、つまらないのである。相手に反応を固定化するような発言は基本的につまらないものと心がける

    *偏見をぶつけることで会話を弾ませる 
     これ、めっちゃ使えるテクニック。相手が本気で気にしていないことならば、ガンガン自分のイメージをぶつけていくことで、返答を引き出せる。単純に質問をぶつけるよりも、自分の想いや偏見を事前に展開して相手にボールを渡したほうが、相手も話しやすい。

    ★常に相手にとって、周囲にとって話しやすいボールを投げる。パスコースを広くとった状態でボールを渡す!!

    *「愚者戦略」もよく使える。敵意がないことを分かってもらう、相手にツッコミ、イジリの余地を残すので非常に会話をしやすい。
     
    ●読んだきっかけ
    audiobook.jpのセールで見かけて

  • 普段の会話だけでなく、接客の仕事にも活かせそうな感じ(・ω・)

  • 「空気を読む」ことや「キャラクター」が何かということを言語化していて面白かったです。p. 162に誤植がありました。

  • ▫️心に残った一文
    「会話の基本は、徹頭徹尾、人のため。そうしていると相手からも話を聞かれるようになって、自分も楽しくしゃべれるようになる。」
    自分の中の自己顕示欲を見つめるきっかけになった。自慢したり、自分の思ってることを素直に言うことがコミュニケーションではない。みんなで気持ちよくなるために相手に話してもらうことがコミュニケーション。


    ▫️ためになった部分引用
    ・コミュニケーションの目的は、コミュニケーションであって、戦いではない。相手を都合よく動かすのが目的ではない。
    ・コミュニケーションに自己顕示欲はいらない。重要なのは、相手にとって興味があるか
    ・尊敬されたい、好かれたいと望んでも、相手の気持ちはコントロールできません。でも、自分の意識を切り替えることは出来るはずです。好きなものや尊敬できる人が増えるのはいいことですよね。さらに言えば、他は知らないけどこの人の魅力は自分だけがわかっている、と思えるのは最高の喜びだと思います。
    ・基本はたったひとつ、人に喋らせる。
    ・えっ?、と相手の話に反応出来たら勝ち。
    ・理解はどこまで行っても誤解の1種。誰かを完璧に理解することなんてできません。誤解ウェルカムで行こう。
    ・もちろん失敗するケースはいくらでもあります。でもそれでいいんですろ、失敗する可能性があるからこそゲームなんだし、面白い。最初から結果が見えてたら買っても楽しくありません。
    ・コミュニケーションは協力プレーである以上、相対的な比較や優劣は関係ありません。劣等感は無視する。
    ・相手が何を考えているかは、実際に聞いてみないと絶対にわからないから、そこはもう「自分は嫌われていない」という構えでいこう。じつは、好かれてるとか嫌われてるとか、会話を続ける上ではそんなに重要じゃない。
    ・最後はギャンブル。負けもあるから価値が楽しくなる。確度をあげて言ってゲームを楽しもう。
    ・空気を読むとは、「テンションを合わせること」
    ・毛繕いの代わりに、人はコミュニケーションを発明した。意味と無意味のハイブリッドを生きている。
    ・会話における本質的な問題は、じつは「質問」に凝縮される。
    ・話題は常に相手の側にある。話題とは質問から生まれる相手の受け答え。
    ・質問する時に1番必要なのは、かりそめでもいいので「相手に興味を持つこと」
    ・まず相手を観察してみましょう。とにかく見る。そこから興味をどう質問に変えていくか考えていけばいいんです。
    ・質問する時は誤解ウェルカムでまず相手の普段の生活を想像してみる。仕事、趣味など。答えが返ってきたら、「あっそうなんですか!」「えっ?」「本当ですか!」「どういうことですか?」さらに興味があることを見つけて驚く、おもしろがる。
    ・大切なのは、感ずる心のハードルを下げる。どんなに小さなことでも興味を持つ。惚れたら勝ち。
    ・協力プレーを旨とする会話においては、自分の意見なんていらない。たとえば、世の中こうなったらいいなという意見は誰しも持ってるけど、それを最初から持ち込むとめんどくさくなることの方が多い。むしろ意見を戦わせるなんてどうでもいいと決めた上でゲームに臨む。
    ・ほめる、驚く、おもしろがる。
    ・褒めると自分が相手に受け入れられる。
    ・人に何かを伝えようとしたとき、驚くといい。
    ・「へえ」「なるほど」「ふーん」より「えっ」「あっそうなんだ!」の後に増幅された感想が乗った質問か、感想そのもののダイレクトパス。
    ・質問で大事なのは、答えやすさ。
    ・会話がはずめば中身はあとからついてくる。
    ・「相手が興味あることをきく」。自分が優位にたとうとしない。相手のフィールドにたつ。退屈に感じないコツは、相手から教えて貰っていると思うこと。
    ・最近どう?はNG。「体調悪くない?」
    ・フィンランドってどんな国ですか?はNG。冬どれくらい寒いんですか?サウナってどうなってるんですか?サンタクロースって本当にいるんですか?とか、自分のできる範囲で質問の解像度をあげる。
    ・重要なポイントは、具体的にきくこと。
    ・学校、旅、兄弟の話はローカルルールがあるので盛り上がりやすい。
    ・自分の中で1番認めたくないことは、認めるは一時の苦、認めないのは一生の苦。
    ・自分の認めたくない部分というのは、じつは、すごくかわいがってる自我。
    ・身の回りにありすぎるものは、実は改善が必要でもその欠落自体に気づかない。(缶詰をまさかりで開ける例)
    ・自分にとってマイナスだなって思うことが、相手の迷惑になるとは限らない。
    ・心のいびつさやゆがみは自分の武器であり個性。
    ・自分を許すと「この人」になれる。
    ・コミュニケーション欲求というのは、食欲・性欲・睡眠欲と同じレベルの、人間が持つ基本欲求。
    ・愚者の典型は子供。

    ▫️コミュニケーション・ゲームのルール
    ・勝敗は、参加者全員が元気になるか、精神的に疲れるか
    ・対戦型のゲームではない、参加者全員による「強力プレー」
    ・ゲームの敵は「気まずさ」
    ・ゲームは「強制スタート」

    ▫️はんそく行為
    ・嘘をつく
    ・自慢をする
    ・相手の否定をする
    ・「嫌い」「違う」は口にしない(こういう解釈もあると思うんだけど、どう?)

  • コミュニケーションが得意ではない著者によるコミュニケーションの本。本質的に得意ではない,かつイメージしている得意とはちょっと違った観点から見ていて,興味深い(過去は苦手でしたが,こうやって得意になりました,みたいな本ではない)。例えば,「人は間違った情報を訂正するときに一番しゃべる生き物」(p78)とかは至言だと思う。
    社内の中で,この人は苦手だなと思う人がいるけど,その人が僕の地雷をよく踏んでいるか僕に全く興味が無いのがわかるからなんだけど,その辺りも書かれていて,さすが。「地雷を踏みやすい人というのは,常に話の本質を突こうとしている」(p192)そのとおり。本質を突くときこそ,僕のことを気にしているならなおさら気にしてほしいと思う。
    僕が物語の登場人物に共感するのは彼彼女の短所についてだと思っている。だからこそ「キャラクターは自分の欠点からつくられる」(p165)というのもよくわかる。ただ,この著者が本当にコミュニケーションが苦手なのか─そこは若干怪しくて共感しきれない部分だたりもする。得意でなくてもなんとかやってきてアナウンサーにもなれたし,結婚もできた─そう考えたい。

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著者プロフィール

ニッポン放送アナウンサー。2012年第四九回ギャラクシー賞DJパーソナリティ賞。「マンガ大賞」発起人。マンガ、アニメ、アイドル関係等に精通。著書に『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』(太田出版)等

「2022年 『オタクを武器に生きていく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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