放射線から子どもの命を守る (幻冬舎ルネッサンス新書 た-3-①)

著者 :
  • 幻冬舎ルネッサンス
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779060496

感想・レビュー・書評

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  • 「子どもをめぐる放射能被害は大丈夫なのか?福島原発事故から日が経ち、今も不安が募る中で私たち大人がすべきもっとも大切なこと、それは子どもたちの未来を守ることではないだろうか」僕もつくづくそう思います。 以前読んでいたとある雑誌の中にある子供の親が、自分の子供を被曝させないために思いつく限りのことをやって、周りとの関係から自身がノイローゼになってしまったという話を聞いたことがありますので、こういう本を読んでいると正直な話、そのときのことを思い出して気分が重くなってしまいます。

    この本は全部で7章の構成からできており、第1章から第4章までは放射線がいったいどういうものであるのか?それが人間の体にどういった影響を与えるのか?それからどうやって自分の身を守っていくのか?そして、放射能に対する感度が大人よりも高い子供への影響などについて記されていて、第5章から第7章に関しては放射線全般についてもっと詳しく知りたい人のための少し専門的な内容が放射線編と原発編にそれぞれ分けて記されており、子供を持つ保護者はもちろんのこと、今後、原発事故やそれに伴う放射線災害の全貌が明らかになるまでは必読の資料だと個人的にはそう考えております。

    で、僕がこの本を読んでいて学んだ一番のことはベクレルとシーベルトに関してもう一度詳しい説明を読むことができた、ということでしょうか。もともと個人的には高校時代に物理や化学の勉強をまったくやっていない上に専門家でしか知りえないベクレルやシーベルトといった単位はまったく耳慣れないものでした。一応ここに上げておくと、ベクレルは放射能を表す単位で、シーベルトは人体の影響を表す単位のことです。

    で、ベクレルをシーベルトに換算する方法は

    1キログラムあたりのベクレル×「実行線量係数」=シーベルト

    なんだそうです。詳しいことは本書で読んで確認していただくとして、こういうことが一般でも知らなければならなくなってしまったことは本当に嘆かわしく思いますし、これからどうなってしまうかも現段階ではまったくわからない。現場で文字通り命を賭してがんばっている作業員のかたがたには本当に頭が下がりますが、後手後手に回っている「頭のいい人たち」のことに関してはこれからじっくりと検証されていくのでしょうね。

    それはともかくとして私たちにできることは「正しい知識」を得て、その場その場で適切に対処していく、ということに尽きます。その一助として、この本が役に立っていただければ、紹介した自分としてもありがたいことだと思っています。

  • 目新しいことは書いてありません。
    原発関係の本はまだ数冊しか読んでませんが、すでに知っていることばかりでした。
    間違ったことは書かれてないんだと思いますが、当たり障りない感じです。

  • この手の本を初めて読む人にはオススメ
    他の本も何冊か読んでる人には既知の事項ばかり

    身を守るための対策に具体性がイマイチ欠けるような気はするが、結局は几帳面に調べて自分で判断するしかないってことかぁ

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著者プロフィール

札幌大学外国語学部教授
主要著書:
哲学のリアリティー: カント・ヘーゲル・マルクス (共著,有斐閣,1986)
ヘーゲル用語事典 (共著,未来社,1991)
承認と自由: ヘーゲルの実践哲学の再構成 (未来社,1994)


「1997年 『実践と相互人格性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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