天才野球人 田部武雄

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779119583

作品紹介・あらすじ

華やかな田部の野球人生は日本の野球史上において非運の天才と呼ばれる理由があった。

昭和11年、プロ野球創成以前、「大東京巨人軍」に背番号「3」がいた。米国遠征で俊足をいかし、109試合中105盗塁を決め、
ファンを熱狂させた。大男の投手、大型選手らの内野を縦横無尽に走る。非運の天才と呼ばれた理由は、
巨人軍の追放が一つとするならば、最大の理由は、妻子を大連に残し、郷愁に殉じながら沖縄での戦死。
エース沢村の活躍は米国の観客を驚かせたが、田部の偉駄天ぶりはそれに劣るものではなく、
スリルと迫力という点では凌いでいた。ヒットだろうが四球だろうが塁に出ればすかさず盗塁。
ワンヒットでホームに帰った。だが39歳の老兵は、かつて全米の度肝を抜いた俊足で降り注ぐアメリカ軍の弾丸を切り抜けることはできなかった。

著者プロフィール

きくち きよまろ 日本の伝記作家、音楽メディア史研究家。
1960年、岩手県宮古市生まれ。
明治大学大学院政治経済学研究科政治学専攻博士前期課程修了。淑徳大学エクステンション講師。明治大学マンドリン倶楽部では音楽を、橋川文三ゼミで思想史を研鑽。藤山一郎、古賀政男、中山晋平などの日本近代の大衆音楽関係者の評伝・伝記を執筆。
著書に『藤山一郎 歌唱の精神』(春秋社、1996年)、『さすらいのメロディー 鳥取春陽伝  日本流行歌史の一断面・演歌とジャズを駆け抜けた男』(郁朋社、1998年)、『評伝・古賀政男 青春よ永遠に』(アテネ書房、2004年)、『国境の町 東海林太郎とその時代』(北方新社、2006年)、『流行歌手たちの戦争』(光人社、2007年)、『中山晋平伝 近代日本流行歌の父』(郷土出版社、2007年)、『日本流行歌変遷史 歌謡曲の誕生からJ・ポップの時代へ』(論創社、2008年)、『「リンゴの唄」と戦後の気分』(岩波書店、2008年)、『永遠の歌姫 佐藤千夜子』(東北出版企画、2008年)、『私の青空 二村定一 ジャズ・ソングと軽喜劇黄金時代』(論創社、2012年)、『評伝 古関裕而 国民音楽樹立への途』(彩流社、2012年:[新版]2020年)、『阿部武雄  流浪の作曲家』(東北出版企画、2012年)、『評伝 服部良一 日本ジャズ&ポップス史』(彩流社、2013年)、『天才野球人 田部武雄』(彩流社、2013年)、『評伝 古賀政男 日本マンドリン&ギター史』(彩流社、2015年)、『ツルレコード 昭和流行歌物語』(人間社、2015年)、『昭和演歌の歴史』(アルファベータブックス、2016年)、『昭和軍歌・軍国歌謡の歴史  歌と戦争の記憶』(アルファベータブックス、2020年)、『宮澤賢治 浅草オペラ・ジャズ・レヴューの時代』(論創社、2021年)、『明治国家と柳田国男 「地方」をめぐる「農」と「民俗」への探求』(弦書房、2021)などがある。

「2021年 『日本プロ野球歌謡史 野球ソングスの時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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