おとなのグリム童話: あまり知られていなかった作品を読む (フィギュール彩 91)
- 彩流社 (2017年6月9日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784779170928
作品紹介・あらすじ
「メルヘン」(昔話)は古いけれど新しく、
これからおこる話でもあるのだ。
メルヘンはこれまで以上にますます、
人びとに好まれていくはずだ。
なぜなら、現実が厳しければ厳しいほど、
人びとのファンタジーが花開く場所は、
メルヘンの世界以外には残されていないからだ。
メルヘンは、生や死といった哲学的命題までも
簡単な表現で提示する。厳しい現実に哲学的命題
ともなると、メルヘンは大人のためのものとも
いえるのである。
物語をとおして子供は、自分が考えもしなかった
悩みや苦しみが存在することを知り、
同じ悩みを持つ仲間がいるのを発見する。
子供にとってこんなに勇気づけられることがあるだろうか。
わかりやすく子供たちに伝えていくこと、
それだけで魅力的なのだ。そして、つい先ほどまで子ども
だった大人もしかりである。
グリム童話でよく知られた作品といえば、
「赤ずきん」、「白雪姫」、「灰かぶり(シンデレラ)」、
「のばら姫(眠りの森の美女)」、「ヘンゼルとグレーテル」、
といった作品だ。
しかし、これら以外の作品で
あまり知られていなくても面白い話がたくさんある。
本書は、主にそうした作品を取りあげ、グリム童話を通して
メルヘン(昔話)の想像力の意味をさぐるものである。
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