マニエリスム談義: 驚異の大陸をめぐる超英米文学史 (フィギュール彩 100)
- 彩流社 (2018年4月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784779171024
作品紹介・あらすじ
叢書「フィギュール彩」百号記念企画!
「僕はポーだよ!」(高山 宏)
「アメリカは最初からマニエリスム!」(巽 孝之)
マニエリスムの時代へようこそ!
日本で、アメリカ文学を読む意味、意義とは何か?
アメリカニズムにおける、
イギリスとのトランスアトランティック局面を
高山宏が、
アメリカン・ルネサンスとトランスパシフィックな局面を
巽孝之が、
エドガー・アラン・ポーを軸に語り尽くす。
21世紀におけるマニエリスムとは?
マニエリスムの語り部=高山 宏×レトリックの批評家=巽 孝之
これまで長年対談を続けてきた代表的人文学者ふたりの対談集大成!
◉本書で出てくる主な鍵語(順不同)
「週刊朝日百科」「アメリカン・ルネサンス」
「ヘンリー・ジェイムズ」「マルチ・レイア—」
「『ラス・メニーナス』」「「言葉」と「物」」
「バロック」「メタフィクション」「脱構築」
「シムゾニア」「アナロジー」「ビッグ・ノベル」
「循環史観」「フランス革命」「世俗化されたマニエリスム」
「うねる文体」「太平洋」「南」「SFと廃墟」
「センス・オブ・ワンダー」
「荒巻義雄」「原民喜」「トランプ大統領」……。
感想・レビュー・書評
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南山大学 所蔵あり
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凄まじすぎる!
「マニエリスムって何?」状態から読み始め、読み終わる頃には、あれもマニエリスムこれもマニエリスム、というか現代ってマニエリスム、というかずっとマニエリスム、というか自分ってマニエリスムじゃん!とまで進化した。
高山・俺は神だ・宏と巽・アヴァンポップ・孝之、両氏の才に感嘆。
ー
「つまりルネッサンスとはほんとうは半分で、いわゆるルネッサンスの残り半分はグロテスク、マニエリスム的なものなんだということ」
ー
「「リアル」って一六〇一年までは英語には存在しない。だからsubstantialなどと別の単語で書いているんだけど一六〇一年以降、全部それはrealになる。いやこれは大きな問題だな。」 -
アメリカ文学研究にもマニエリスムという視点が必要だ、そしてそれを巽孝之が担うのだ! とひたすら高山宏が連呼している印象が強かった。だんだんとそれがマンネリ化してきて、そこまでマニエリスムに思い入れのない自分としては、時に退屈だった。