その悲しみに寄り添えたなら (コミックエッセイの森)

著者 :
  • イースト・プレス
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781617077

作品紹介・あらすじ

「死」や「喪失」は避けられない。それでも「人」は生きていく——ー。

                    医療・福祉などの公共空間で、宗教の枠を超え心のケアを担う専門職。

「臨床宗教師」になるまでの軌跡


                                                                          住職の妻として日々奮闘していた著者だったが、
 
ある日息子が突然の病にかかる。
 
その渦中の孤独と苦しみから、
 
「臨床宗教師」の研修を受けることを決意する。
 
—————でも、人の悲嘆に向き合うことは、想像以上に難しく、
 
自分自身の弱さや問題にも向き合うことになり……。
 

                                                                           目の前の誰かの「大切な思い」に

全力で寄り添える存在でありたい。
                                                 スピリチュアルケアの現場を描くコミックエッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 教誨師は知っていたものの、臨床宗教師はこの本で初めて知りました。
    研修の話等に関心があって読み始めましたが、作者さんが自身を過去から見つめて向き合い、折り合いをつける過程も描かれていて、そちらの話も興味深かったです。

    スーパーバイザーの森田先生の
    「『何かをせねばならない』という観念がいかに自分を苦しめているか」
    という言葉は何者でもない自分にも刺さったし、終盤の天野さんの

    宗教者だから誰かを救えるわけじゃない
    でも目の前の誰かの「大切な思い」に全力で寄り添える存在であるために
    私は居たいんだ

    という言葉には気づきと意志をもった覚悟が感じられて、とても心に残りました。

  • 臨床宗教師という存在を初めて知った。両親は病院の冷たい対応に会い、切なく亡くなっていった。こういう存在の方々がいたら、もっと尊厳のある死を迎えられたのではないかと思う。私自身が宗教家であったならぜひ学んでみたいとも思った。両親のような思いをされる方を無くしていきたい。

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著者プロフィール

1978年青森県十和田市生まれ。宮城県仙台市在住。
お寺の生まれではないものの、小さい頃から宗教に心惹かれる。
著書に『ミャンマーで尼になりました』(イースト・プレス)、『ブッダの娘たちへ』(春秋社)など。

「2018年 『その悲しみに寄り添えたなら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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