メディアはなぜ沈黙したのか

著者 :
  • イースト・プレス
5.00
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 13
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781622781

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • おぞましい。ジャニー喜多川事件。
    なんとなく知っている気でいたが、こうやって藤木TDCさんがしっかり時系列で
    追いかけた文章を読むと、、、吐き気がする。
    メジャーになりたい少年たちを文字通り食い物にしている。
    合宿所に押し込み、寝床に入り、、、、
    無知な中学生は、「しょうがない」と我慢する。
    それをいいことにジャニーは少年をとっかえひっかえ、、
    おぞましい。

    その事実をわかっていながら黙っているメディア。
    もちろん当時、、、フォーリーブスや郷ひろみが登場した1970年代は
    そうした規範はなかったかもしれない。青少年保護の観念は薄かったかもしれない
    それにしても、尋常でないことには変わらない。
    だが、雑誌の表紙にすれば確実に売れるアイドルを、事件を告発することで
    手放したくない。金がすべて。
    そんな状態が50年も続いてしまった。
    被害が1000人というのもうなずける。信じられない数だが。

    その間ジャニーズは前述のフォーリーブス、郷ひろみ、たのきんトリオ、
    光GENJI、SMAPを送り出し、どんどんメジャーになる。
    スポットライトを浴びた彼らも使い捨て。
    スマスマで独立騒動をお詫びした5人の姿、、当時はただ異様なだけだったが、
    今となれば、この本を読めば、その意味が分かる。
    ろくな給料がもらえないために闘おうとするとこうなる。みせしめ。
    金と性と、二重に搾取されていた。

    ようやくBBCの放送で火が付き事件となったが、最近は裏金問題で消えてしまった。
    まだ犯罪の全容は見えていない。

    しかし、、、日本、、、どこまで堕ちるんだ。
    モラルも何もない。金だけ。欲だけ。
    敗戦でそうなった、と思った時期もあるが、そうではない。
    敗戦で反省した人たちが退場して余計におかしくなった。
    今世の中の中心にいる人は高度成長のあとのバブル世代のはず。
    まさに金だけ。モラルなし。

    堕ちるところまで堕ちるしかないのか?

  • 彼ら(メディア)は知っていたー報道から読み解くジャニー喜多川事件 1965年の同性愛裁判;原点から虚像 フォーリーブス解散と北公次の失墜:価値のなくなったタレントへの冷淡な対応 郷ひろみと豊川誕の辛酸:悪習に無自覚・倫理観なきプロダクション たのきん全盛期の暴政:現代の視点 「光GENJIへ」と暴露本ブーム:暴露本ブーム→事務所の権力をさらに強化 SMAPと不祥事の連鎖:二党体制・ワンマン経営の弊害 「週刊文春」裁判のすべて 「ジャニーズ」礼賛への疑問 日本人が「ジャニーズ」を愛した理由:未成熟の産物

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

藤木TDC(ふじき・てぃでぃしー):1962年生まれ。フリーライター、パーソナリティ、ラジオ・コメンテーター。ニュース解説から映画やAVの評論、芸能史、横丁・路地の歴史探索、実話マンガ原作まで。雑誌やムックを中心に幅広く執筆。著書には『場末の酒場、ひとり飲み』(ちくま新書)、 『東京裏路地〈懐〉食紀行』(共著)、『消えゆく横丁――平成酒場始末記』(どちらも、ちくま文庫)、『アダルトビデオ革命史』(幻冬舎新書)、『ニッポンAV最先端――欲望が生むクールジャパン』(文春文庫)、『陰謀馬券の正体』(宝島SUGOI文庫)、『メディアはなぜ沈黙したのか』(イーストプレス)など多数。

「2024年 『はじめて行く公営ギャンブル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

藤木TDCの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×