ハッカーの学校 個人情報調査の教科書

著者 :
  • データ・ハウス
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本棚登録 : 105
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781702131

作品紹介・あらすじ

マイナンバー時代、セキュリティに必携の一冊!氏名、住所、電話番号、生年月日、職業、勤務先、etc…アナログ、デジタルのあらゆる手段を用いて個人情報を調べる手口を徹底解説。

感想・レビュー・書評

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  • 超長文失礼。以下レビューと本を使った学習法について記載した。

    産業スパイ、調査員、ストーカー、探偵、情報屋、ハッカー。情報を調査してそうな役職や立場をざっと上げてみたが、近年インターネットが急速に社会に浸透する中で、私たちも無関係では居られない。情報の真偽を見極め、隠されたものを暴く技術はSNS社会を生き抜く為にも、又ありとあらゆる業種で必要となってきている。ネット上では顔が見えず、声や性別、年齢まで偽れるような匿名性がありプライバシーが保護されるように見える一方、年齢や障害の有無などが考慮されずに小さな失言や誰かにとっての侮辱が、一生ものの傷となり集中砲火を受けることもある。学校ではプログラミングを義務教育に組み込み、ネットに強い国づくりを推進する一方、学校でも社会でもネットリテラシーについて、学ばせようとしない。
    本著で恐怖を覚えるような手口と、巧妙化する技術を知ることで、おかしな事をSNSや匿名掲示板に書き込もうとは思わなくなる教育的な本であると思う。

    それから、単に興味がある場合や、仕事で必要な場合にも有効であると思う。
    本著の中にはハッキング行為についての記述もあるが、あくまでも情報調査(ソーシャルエンジニアリング)のテキストである為、ハッキング関連の書籍、Youtubeやニコニコ動画に上がっている講座、自作環境で練習できる配布ファイルでの演習などを併用すると良いのではないだろうか。
    これは、当事者ではなく後から知った立場ではあるが、ハセカラというものはご存知だろうか。私は最近になりネットに触れるようになり初めて問題を知ったことだが、一人の少年がネット上に不特定多数に対しての誹謗中傷を書き込んだことから始まる事態であり、かなりの年月が経過した現在まで続く騒動であるが、誰が正しいとか、内容がアングラであるとかは置いておいて、大変ネットリテラシーを学ぶ上で良い教材だと思う。
    掲示板でも、ハセ学という名前でリテラシーの教材としてまとめられているものが閲覧出来るなど、充実している。
    また、多岐に渡り発展してきたハセカラ問題について纏めた唐澤貴洋wiki(※ wikiと言うシステムを使用したネット上の百科辞典)と言うWebページは、本著と併用して使うとより情報調査について深く学べると思う。
    本著、ハッカーの学校 個人情報調査の教科書は出版物として流通させる中で、規制に引っかからないような内容に抑えられているように感じる一方(※それでも事件が起きた)、併用をオススメした唐澤貴洋wikiでは、ハッキング(クラッキング)したホームページや、それらが行われる手口についてしっかり画像やテキストとして確認できる。
    本に載せられないような様々な便利なソフトの使い方や、使用法が学べるだけでなく、自然とリテラシーも学習出来るのが良いと感じた。
    私は先に唐澤貴洋wikiを見て感じていた、基礎的な疑問を本著で解消することが出来た。
    著者のIPUSIRON氏が手取り足取り優しく情報調査の基礎教えてくれるので、とてもためになった。

    そういえば、本著と関連のある本に、古いから使えないと言うようなコメントを見た。
    だか、もし「学ぶ気があるが、何から学べば良いか分からず、また新しい本が出るまで待てない」と言うので有れば、古いと感じた部分について、自ら調べ最新の情報を取り入れ、自身の言葉に噛み砕き、本の内容を学習の目標にしながら学んでゆくのが良いと思う。
    それから情報が古くなっていると感じたら、本に書き込みを入れたり、ページを追加して行くのもありだと思う。ページの上下左右にはいくらか空白がある。

    本の中で登場するソフトやサイトの使い方がわからない場合は、○○使い方で、Youtubeやニコニコなどの動画サイトや、Qiita等のwebメディアに特化したサービスで方法を探すのが良い。ニコニコはどうかわからないが、Youtubeや Qiitaで手順について不明点があった場合、質問を行えば帰ってくることが多い。他SNSや匿名掲示板でも聞くことは可能だが、悪意を持ってロクでもない(画像ファイルに偽造してクリックした人のipアドレスを開示するような)URLを踏ませようとしたり、そもそも教える気がないなど、親切心は少し薄いように思える。
    もっとも、身近に指導してくれるような都合の良い相手がいれば、それにこしたことはないだろうが、そうでないのであれば、この本を購入し知識を身につけることは、自分や家族を守ることだけではなく、友人や身近な人を守りまた、友人のフリをして悪意を持ち攻撃するような連中を見抜き、この社会を生き抜く為に使える素晴らしい本であると思う。

  • あなたの情報、大丈夫?

    情報社会になりつつある現代、セキュリティは万全か?
    Web調査・パスワード解析などのデジタルなものに限らず、
    盗聴・尾行などのソーシャルエンジニアリングの手口を解説!
    この本であなたの大切な情報を守りましょう
    (学年・学科非公開)

    ▽配架場所・貸出状況はこちら(旭川工業高等専門学校蔵書検索)
    https://libopac3-c.nagaokaut.ac.jp/opac/opac_details/?kscode=004&amode=11&bibid=1014050822

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著者プロフィール

 IPUSIRON(イプシロン)
1979年福島県相馬市生まれ。相馬市在住。2001年に『ハッカーの教科書』(データハウス)を上梓。情報セキュリティと物理的セキュリティを総合的な観点から研究しつつ、執筆を中心に活動中。
主な書著に『ハッキング・ラボのつくりかた』『暗号技術のすべて』(翔泳社)、『ハッカーの学校』『ハッカーの学校 個人情報調査の教科書』『ハッカーの学校 鍵開けの教科書』(データハウス)がある。
近年は執筆の幅を広げ、同人誌に『ハッキング・ラボのそだてかた ミジンコでもわかるBadUSB』『1日で自作するポータブル・ハッキング・ラボ』、共著に『Wizard Bible事件から考えるサイバーセキュリティ』(PEAKS)、翻訳に『Pythonでいかにして暗号を破るか 古典暗号解読プログラムを自作する本』(ソシム)、監訳に『暗号技術 実践活用ガイド』(マイナビ)がある。
 ◆Twitter:@ipusiron
 ◆Webサイト:URL https://akademeia.info/ 

「2022年 『ホワイトハッカーの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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