ツマヌダ格闘街 1 (1) (ヤングキングコミックス)

著者 :
  • 少年画報社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784785927561

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  • ストリートファイトを名物にするツマヌダという街の話。ストリートファイトは普通私闘だが、街全体がストリートファイトを公式に推奨し、ストリートファイトなしには街が成り立たないという設定になってる。


    格闘モノは昔から好きだが、マンガではそこまで読んでなかった。理由は、神業か手品のような取り扱いしかなされない作品しかなかったからだ。昔はそういう作品しかなかったが、今はそういう作品は多少減ってきた。代わりに、格闘技や武道の術理や合理的な身体運用の原理を説明するものが増えてきた。なので、最近の格闘モノは買ってもいいかなと思ってる。

    昔車好きの知人が、峠に走りに行ったり、公道でドリフトしたりしていた。彼は自分の運転する車を精密に制御できるようになるのを楽しんでいた。普通車の運転は交通法規を守れればいい程度の身に付け方しかされないものだが、彼は、マンガ家のペンと同じように、どこまで自分の体の一部として操れるのかを追求して楽しんでいた訳だ。これを格闘技に当てはめると、どこまで自分の身体を制御できるか、最も効率的に身体を動かす方法はないかと探っていると言っていい。本作では、格闘技の技について、身体運用の原理を説明している。技の術理の説明という訳ではなく、身体をどう使うのか、なぜそう使うのか、どうやってそれを行うのかが、作中や合間で説明される。

    格闘モノでは、大抵スポーツとしての格闘技と武道が描かれる。両者は目的が違うから、同じことをやっているように見えても、全然別のことをやっている感覚に近いのではないかと思う。俺が興味あるのは武道としての格闘技だ。武道には明確な目的があり、なぜそういう動きをするのか、あるいはしないといけないのかに理由がある。だから、形に無意味なものがない。一方スポーツには、明確な目的がなく娯楽に近いため、武道のような説明はできない。スポーツとしてはルールを守って楽しむことが第一であるため、個々の技がなぜそういう技があるのかを知る必要がないからだ。本作では、ストリートファイトと称しているが、実際は武道としての格闘技が描かれている。

    本作のおもしろいところは、奇抜な設定以外に、技の身体運用原理の説明抜きに技を出さないというところがある。昔はこういう作品がなかったので、楽しく読める。剣道の術理を説明した作品は意外と多いが、格闘技はそこまで多くないように思うので、希少な作品ではないだろうか。

  • 気の弱い主人公が強くなる
    格闘漫画の定番ですねぇ
    今後どうなるのかな?

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