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- Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787234209
作品紹介・あらすじ
2016年のオバマ大統領による広島訪問や、北米での「慰安婦」碑設置運動など、アジア太平洋戦争時の暴力とそのリドレス(補償是正)をめぐる動きは、日米での重要なトピックスであり続けている。
しかしながら、日本の戦争責任を追及しながら米国の軍事加害を批判したり、米国発の一面的・一方向的なリドレスの希求が、オリエンタリズム的日本批判につながることを危惧する在米アジア系の人々の存在は、日本ではほとんど伝えられていない。
本書は、「アメリカ帝国」への批判的視座から、日本の植民地支配や戦争犯罪、軍事性暴力を問う北米アジア系の人々の声を、日系や在米コリア系の作家・研究者・政治家・運動家などの言説をとおして検証する。北米の地でアジアを出自とする人々によってつむがれた原爆投下、「慰安婦」制度、朝鮮人皇軍兵士、日系人強制収容をテーマとするこれらの語りが、太平洋横断的なリドレスの希求と連結を開く可能性を提示する。