- Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787721075
作品紹介・あらすじ
本書は、毎年400人近い受講者を集める慶應義塾大学経済学部の寄附講座「長寿と金融」の講義録をもとにまとめられた金融の入門書です。学生からビジネスマン、高齢者、金融の本を読むのは初めてという人まで、幅広い方々を読者として想定しています。
金融というと「お金持ちの話」と考えてしまう日本人が多いですが、この本では、普通の人が知っておきたいこと、知っておけば損しないこと、知っておかなければいけないこと、などをわかりやすく紹介しました。
ただ貯金するだけでなく、いかに殖やして、育てていくか。そして上手に取り崩していくか。これは、超高齢社会を迎えた私たち日本人が避けて通れないテーマです。「年金2000万円問題」がマスコミを騒がしたことは記憶に新しいですが、あの報道に対しては、「それじゃ足らないでしょ」という人から、「そんな大金をどうやって貯めたらいいのか」と憤る人まで、さまざまな受け止め方がありました。格差社会が広がるなか、非正規雇用、低年収の人たちのことを全く考えていないレポートだったことは大問題ですが、それにもまして日本人の金融に対しての拒否反応が際立った出来事でした。
一つ確かなことは、「お金の話はちょっと・・・」と苦手意識を持ち続けていたら、これからは良い人生を送ることは難しいだろうということです。だからこそ、今必要なのは、お金持ちのための金融論ではなく、「みんなのための金融論」なのです。
本書は、金融の知識を開くきっかけになる、そんな本です。
感想・レビュー・書評
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銀行のセミナーまとめとおもいきや、金融という考えからいかに意思決定をするかを学べる1冊。信託なども入っており参考人なったが、銀行セミナーならではかもしれない。
テーマを掘り下げず、金融を総花的に知りたいニーズにはうってつけだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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著者以外にも色々な人が登場してそれぞれの考えを記載している。
個人的に気になったのは、コロナ後から劇的に変化したサブステナルファイナンス、ESG投資からのSDGsです。
特に力をいれられて書かれていると思う。
サブステナルファイナンスにはいまいち関心がなかったが、この書籍を読んだあとは、なるほどねぇ。このような仕組みでサブステナルファイナンスが登場してきたのかと理解できた気にさせてくれる。
当然だが、金融の情報も常に情報が更新されていくのでついていくためにも読むことをおすすめする。
2040年問題は恥ずかしながら知らなかったけど、突っ込まれてみたらそうだねぇとは思う。思うだけで同しようもない感がすごいけど。 -
リスはせっかく埋めたドングリを忘れてしまうことがあります。それはやがて芽吹き,実をつけ,次世代のリスの糧となります。忘れられたドングリはいわば投資であり,自分以外へのこの投資こそ,これからの金融論に必要なことなのではないでしょうか。