キリスト教―その思想と歴史 (ワードマップ)

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  • 新曜社
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788504578

作品紹介・あらすじ

いま宗教は時代のキーワード。なかでも最大の影響力をもつキリスト教を抜きに世界の政治・経済を語ることはできない。キリスト教とは何か?その全体像を30個のキーワードを切り口に多面的に解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 30のキーワードから読み解くキリスト教の入門書。 キリスト教の成り立ち、教義、歴史などがわかりやすく解説されている。 文化としてではなく、宗教としてのキリスト教を理解することを目指す。 内容はキリスト教の成立と初期の発展が詳しく扱われている一方、中世の歴史はほとんど扱われず、宗教改革以後の展開についても駆け足気味。それでも現代におけるキリスト教の動向や神学論争についても簡潔に解説されている。

    キリスト教成立に関しては、ユダヤ教との関連を含めて詳しく説明される。 教義の確立にあたって、パウロの神学が果たした役割の大きさがよくわかる。 信仰告白、三位一体の教義、カトリック教会の位階、聖礼典(秘跡)などについてもわかりやすかった。ギリシャ正教、叙任権闘争、十字軍、異端審問などは扱われず、ローマ・カトリック教会の成立から宗教改革まで飛ぶのはちょっと唐突に感じる。 中世のキリスト教の歴史は文化的範疇に入るという立場か。

    キーワード: ユダヤ教・キリスト教・イスラーム/イエス・キリスト/聖書/神/契約/律法/預言者/神の国/愛/人の子/奇跡/受難/十字架/復活/精霊降臨/エルサレム教会/異邦人伝道/パウロの神学/律法遵守の争い/キリスト教公認/グノーシス主義/信仰告白と三位一体の教義/聖書正典の結集/礼拝・聖礼典・教会職制/ローマ・カトリック教会の成立/ルターの宗教改革/カルヴァンの宗教改革/キリスト教と科学/聖書解釈の歴史と方法/現代キリスト教。

  • 95年頃に購入。ほっておいたが、キリスト教史を学ぶために書棚から引っ張り出し、読了。

    ワードマップは図解ではないが、重要なワードを太字にして、それを前後で説明することからわかりやすい方法としたかったのだが、現在では図解やら写真が多いために、この方法がよみやすいとはわからない。

    でも、前半の(組織)神学的な要素、後半の教会史 及び 参考文献などを含めて入門書的な要素が強いと思う。聖書の引用が多いが、それがよいか悪いかは人に拠るのでは?

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著者プロフィール

1932年生まれ。57年、東京大学文学部卒業。62年、東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。67年、ストラスブール大学プロテスタント神学部大学院修了。同大学宗教学博士。95年より立正大学教授。著書に『象徴の解釈学』『キリスト教 その思想と歴史』『現代フランス哲学』『テクスト世界の解釈学』(新曜社)、『夢の解釈学』(北斗出版)、『隠喩論』(思潮社)ほか、訳書にリクール『他者のような自己自身』(法政大学出版局)、『フロイトを読む』『時間と物語ⅠⅡⅢ』『記憶・歴史・忘却』(新曜社)、『生きた隠喩』(岩波書店)、『リクール聖書解釈学』(ヨルダン社)、『解釈の革新』(共訳、白水社)、エリアーデ『宗教学概論1-3』(せりか書房)ほか。

「2013年 『道徳から応用倫理へ 公正の探求 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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