メディアオーディエンスとは何か

  • 新曜社
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788510661

作品紹介・あらすじ

情報の消費者・受け手からネット時代の新たなオーディエンスへ。オーディエンス論の系譜を体系的に一望。

感想・レビュー・書評

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  • • P18 人間はメディアによって得られた力によって解放されるのか、それともそうした技術のために身動きを妨げられてしまうのか
    • サイボーグの定義:テクノロジーとの融合による身体の拡張や高度化を指し示すもの
    • Carry 1994 Manguel 1997 Butsch 2000
    ○ 彼らの説明は、新しいメディアが、オーディエンスがメディア文化と関わり合うやり方をどのように変えているのかという点にふれており
    • 芸術家が意図することと、創り上げられたイメージがオーディエンスによってどのように「解読」されるのかの違いを明らかにした Berger 1976 Ways of seeing
    • P54 オーディエンスの個人的なこと(=オーディエンス)


    P189 オーディエンスのパラドックス

  • 確認先:稲城市立中央図書館

    メディアスタディーズにおいて、オーディエンスの存在というのは一体どの位置に配置すればいいのだろうか。これまでの研究において悩ましい問題であったこのオーディエンスについて初心者むけ解説書の体裁を取りながらも玄人受けする内容になっている。

    ただ日本語で読む読者には、この話は英米圏でのことであり、俺らには関係ないという独りよがりを生むので補足しておくと、本書で指摘されているのは難しいことではなく、日本でも応用可能な事例ばかりである。確かに日本のオーディエンス研究がいわゆる「世論調査の動向」という呪縛から解き放たれていないのが痛いのだが、しかし音楽での研究を行ってきた人から見てみればここで言われているオーディエンスの話はすでに実践してきたことだったりする。
    問題は日本でいわれている「めでぃあ論」がこうしたアプローチを取らなかったために周回遅れの状態になっていることにある(特にアニメ/ゲーム界隈では深刻な問題になりつつある)。本書で登場する『スタートレック』のファンダムなどは即座にやおい論にフィードバックされる内容であるにもかかわらず、やおい論界隈では本書に対する評価はおろか意見さえ聞かない(ついでにSF界隈の方々も避けては通れまい)。

    海外研究と小ばかにするなかれ。使える研究は案外身近なところにあったりするのだから。

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