心理学者、心理学を語る―時代を築いた13人の偉才との対話

  • 新曜社
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788511378

作品紹介・あらすじ

その研究成果が心理学を超えてひろく一般の人びとの考え方にまで影響を及ぼした、ノーベル賞受賞者を含む著名な心理学者13人に、ジャーナリストで映画監督でもあるコーエンがインタビューして、彼らの生の声を引き出したすばらしい記録です。通常テキストには彼らの理論や発見しか書かれていませんが、それらを生み出した背景には、それぞれの人生と、心理学への思いがあります。コーエンの巧みな問いに答えて自らの研究について赤裸々に語った本書は、それぞれの碩学の人間性にあふれ、一読思わず引き込まれて本書の厚さを忘れてしまうこと必定です。

感想・レビュー・書評

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  • *****
     [増大した心理学者の]数だけでは,洞察の深さと進歩を保証することはできない。過去三〇年,ますます多くの人々が心理学に携わることによってビールと寿司にあずかっているが,誠に残念なことに,何が人間を動かしているのか,ちっとも理解が進んでいないと多数の批判の矢が放たれてきた。(p.4)

  • いまの時代の「心理学」とは、ビジネスの影武者、あるいは信用しきれない気慰み、あるいはこの仕事の従事者の気慰み、といった程度が関の山で、20世紀のような人間の学としての重要性は極小のようにみえて仕方がない。
    脳科学の席巻状況は合理主義的機械論、つまり近代黎明期への退行である。としたら対抗理論としてまた経験主義が出てきて、云々の反復、永劫回帰。
    とはいえ、この本は面白い。対象が中心から辺縁(学際)に及んでいて、「心理学」とは一体何かということをわかりにくくしていて、それが良い。進歩史観は捨ててポスト・モダンにたっぷりと浸るときなのだ。
    自分には新しい展開が開けたような爽快感がある。

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著者プロフィール

スタンフォード大学古典学部教授。同大学「人権と国際正義のためのWSD半田センター」教授および事務局長。著書『東京裁判「神話」の解体――パル、レーリンク、ウェブ三判事の相克』(共著、ちくま新書)、Law, Violence, and Community in Classical Athens,(Cambridge University Press, 1995)など多数。

「2023年 『実証研究 東京裁判』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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