決定版 日本という国 (よりみちパン! セ)

著者 :
  • 新曜社
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本棚登録 : 181
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784788515673

作品紹介・あらすじ

私たちはいったいどこへ行くのか。いまこの国に生きるすべての人、必読!

いまの日本は、福沢諭吉の「鼻毛抜き」から始まった? 私たちはどのように
して「日本人」になったのか。また、その背後にはどのような仕組みがあった
のか。そしてこれからの日本は? この国に生きるすべての人必読、各方面で
絶賛された、誰にでもわかりやすい画期的な近/現代史。私たちがふだんあた
りまえのものとして了解しているさまざまな概念について、膨大な文献にあた
りながら緻密な検証と独自の問い直しを試み、多くの領域に強い影響を与え続
ける社会学者によるロングセラーを著者自らが改訂し、「決定版」として刊
行!

感想・レビュー・書評

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  • 明治から戦後また現在の状況まで、その歴史や思想が書かれた日本の近代・現代史。
    子ども向けのようだが、要点さえ分からない無知な私にとって有り難い一冊。内容も十分且つ分かりやすい文なので理解でき勉強になった。

    【勉強になった内容】(ほぼ目次から)
    ・武士の子は武士、商人の子は商人、農民の子は農民、女子は同じ身分の人と結婚、という身分や社会の廃止。寺子屋について。
    ・なぜ学校教育が始まったのか。福沢諭吉の「学問のすゝめ」。国に尽くさせるための教育。学歴社会の成立。
    ・東洋を脱し西洋の国へ仲間入り、侵略する国へ
    ・戦争で受けた傷とアジア諸国の被害、戦後賠償
    ・アメリカの占領政策
    ・日米安保条約と憲法第9条
    ・サンフランシスコ講和条約
    ・靖国神社参拝について
    ・日本の駐留米軍が撤退しない理由
    ・アメリカの自衛隊海外派遣要求
    ・敗戦により明治初年の振り出しに逆戻りした日本
    以上。

    • 1Q84O1さん
      背後はとらないでぇ〜!
      なおなおさんのことだからまた何か刺してくるはず!
      背後はとらないでぇ〜!
      なおなおさんのことだからまた何か刺してくるはず!
      2023/05/28
    • なおなおさん
      これかな?(っᐖ )╮ =͟͟͞͞ (✹)`Д´)
      これかな?(っᐖ )╮ =͟͟͞͞ (✹)`Д´)
      2023/05/28
    • 1Q84O1さん
      やっぱりきた〜!
      いじめっ子なおなおさん!
      やっぱりきた〜!
      いじめっ子なおなおさん!
      2023/05/28
  • 講義で福沢諭吉を扱った際、先生にお薦めされたのを機に読んでみた。小熊英二さんの著書は初めて読んだ。中高生向けに書かれているけど、内容は濃い。分かりやすい。
    憲法9条の改正や沖縄の米軍基地問題、靖国神社の参拝や韓国への賠償金の問題など、今まで名前くらいしか把握してなかった話の問題点が少し分かった。

    次はこれらの問題に関わる別の人の意見や、小熊英二さんの書籍、小熊さん以外の人の書籍にも触れてみたいと思う。

  • 子ども向けの本で読みやすく工夫してあるが、内容はとても示唆に富む。
    明治以降の歴史から、いまの日本の体制(保守など)と外交(対米対アジア)について解説がなされている。

    現政権が守りたい「国」「家族」とは、なんなのだろうか。
    どうしてそこまで守りたいのか。

  • 戦前戦中の流れは一応程度だが知っていたが、戦後を思っていた以上に、ろくに知っていなかったと理解したのと、それでも流れの大雑把な要点を知る事ができたのは有難かった。とても理解り易いから、老若主義主張問わず一読はしておくと良いんじゃないかな。

  • 小熊英二は「民主と愛国」(新曜社)という大著で、戦後思想を徹底的に分析するという仕事を成し遂げ、高く評価された若手の政治・社会学者ですが、その仕事の考え方を中学生向きにダイジェストしたのが「日本という国」という本。≪よりみちパンセ≫というシリーズの一冊。書名はたいそうな感じですが、内容はすばらしい。福沢諭吉の文章とか、少し難しい引用もありますが、全てに現代語訳をつけて中学生でも投げ出さずにすむ親切な作りの本。<憲法第9条><慰安婦賠償問題><米軍基地移転問題><アジア諸国の反日運動><教育と愛国心><男女同権>。ここ数年の間に話題になった、≪日本という国≫の政治・外交・社会問題を思いつくままに列挙してみましたが、高校生のみんなでも心当たりのある事柄でしょう。この小さな本が驚くべきことにこれらの問題すべての核心をきちんと説明してくれているのです。明治維新以来のこの国の近代社会の成り立ちから始めて、敗戦後、この国をめぐる国際関係がどのような約束や条約、意図や政策で出来上がっていったか、偏りのない視点で描かれています。名著といっていいと思います。子供向けだからと侮ってはいけません。

  • このように、子どもに分かる本を書けるようになりたい。

    大人も、子どもに劣る知性や背景知識しかない人だって、多いんだから。

  • 配置場所:1F電動書架A
    請求記号:210.6||O 26
    資料ID:W0189963

  • 10代に向けてわかりやすく、書かれた本だが、大人がまず読むべき本かもしれない。特に思考停止してしまっている大人に。日本の明治からの歴史を振り返りながら、なぜそうなってしまったのかを丁寧に解説。その上でこれからの日本はどういう方向へ行けばいいのか、どう思うか?考えてみよう。で終わる。
    感情論だけでない、事実をもとに考える作業はいつも必要なのだろう。

  • ほぼ全文の漢字にルビがあり、小中学生向けの本だと思います。私たちのルーツとして知っておくべき明治維新と大戦後の基本的なことが分かりやすく書いてあります。成人も一読し、考えを改める機会になり得る本でお薦めです。▼明治維新のころに読まれた福沢諭吉の学問のすすめが持っていた意味は何か。サンフランシスコ平和条約や安保条約は各国のどんな思惑で作られたか。近年話題の慰安婦問題や戦後補償問題はなぜいま盛んなのか。日本の駐留米軍が撤退しない理由は何か。等々に応えてくれます。

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著者プロフィール

慶應義塾大学総合政策学部教授。
専門分野:歴史社会学。

「2023年 『総合政策学の方法論的展開』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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