「やる気」を科学的に分析してわかった小学生の子が勉強にハマる方法
- 実務教育出版 (2019年7月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784788915985
作品紹介・あらすじ
「勉強しなさい!」は勉強ギライにさせる最強の方法です。
お子さんを勉強好きにしたいなら本書でコツを学んでみてください。
(開成中学校・高等学校校長 東京大学名誉教授 柳沢幸雄)
はたして、勉強を楽しむことは不可能なのでしょうか?
はたして、勉強は楽しんではいけないのでしょうか?
どちらも答えは「いいえ」です。
勉強を楽しんで取り組む“技術”はあります。
これは科学的に実証されたもので、どこの誰でも再現が可能です。
その技術こそが「ARCSモデル」です。
アメリカの教育工学者J・M・ケラーが、
心理学的にやる気の研究をまとめ上げた集大成とも言えるモデルです。
その「ARCSモデル」を使って学習意欲を
「Attention=注意」
「Reason=理由」
「Confidence=自信」
「Satisfaction=満足感」
から分析。
中学受験の第一志望合格率40%(平均合格率25%)を誇る伸学会の
「自ら伸びる力を育てる」メソッドで、あなたのお子さんを勉強好きにしましょう!
感想・レビュー・書評
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教育心理学をもとに勉強が好きになる誘導方法が紹介されています。
完璧主義と最善主義。
私も所々「こうあるべき」に囚われている部分があったことを反省しました。
冬休みを迎えるにあたって参考にしたいと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子どもは大人のように理性で勉強しないため、いかにモチベーションを持たせて勉強したい気持ちにさせるテクニックが紹介されている。
一番良いと思ったのは、他人との比較ではなく、過去の自分との比較に徹するというもの。我が家では塾の偏差値で推し測って良し悪しを判断していましたが、過去の成績と比べてどうかという話が良さそうです。 -
「「やる気」を科学的に分析してわかった小学生の子が勉強にハマる方法」
子どもだけでなく大人にも必要。
取り上げられているのは、勉強を楽しんで取り組む“技術”として知られる、アメリカの教育工学者J・M・ケラーがまとめ上げた集大成とも言えるARCS(アークス)モデル。
A:注意Attention、R:関連性(Relevance)、C:自信(Confidence)、S:満足感(Satisfaction)から成り、各要因に対応した動機付け手立てや設計の手順が提案されている。アメリカでは実用性の高さから、評価の高いモデルとなっている。
ビジネス(社会人の勉学)では、「面白そうだ→業務に使えそう→やればできる(現実より少し上の達成レベルを設定)→よかった」という流れを目指す。また、学習に対しては、「面白そうだ→やりがいありそうだ→やればできそう→やってよかった」というプロセスに準ずることを目指す。対象者は子供から大人まで。応用が効くこのモデルは理にかなっている(偉大な人が提唱したのだから当たり前かも知れない)。
問題は<b>いつの時代も理論的にはイケるものをどうやって実用化するか?</b>。モデルが提唱する内容にケチはつけるつもりは無く、次なる課題として、じゃあ、どうやれば実践できるのか?実践する為に解決すべき問題は何か?と言うこと。やってこそ意味がある訳で、とくに大人になると、Aに関して言えば、面白いを感じるよりはやんないといけないからやる、みたいなことが多い。その場合、Rはかなり大切だ。
どう実用化するか?に対しての答えのひとつが、本書で取り上げている「自ら伸びる力を育てる」メソッドである。あなたのお子さんを勉強好きにしましょう!をテーマに、ARCSモデルの理論を子供学習に応用している(よく見るとRはReasonにもなっている)。
AからSまで、子供を勉強させるためではなく、子供自身が進んで勉強に楽しみながら、時に悔しがりながら、取り組むためのアプローチを解説している。どれも良く練られている。実際の指導では、本書で提示しているアプローチが常に通用するわけではないだろうが(うまくいったものは残して、ダメだったものは捨てることを念頭にしているとある)、それは当然。
大切なのは、「何のために勉強するのか」と言う本質を見失わずに指導していること。また、将来を見据えて子供が知るべきことはなるべく情報を提供する等、人生と言う長いスパンで勉強する意味を見ていること。特に、受験に対する意見や完璧主義ではなく最善主義を!と言うメッセージは、非常に大切に思う。
塾は、体力的にも精神的にもかなり大変というイメージだが、そんな中、上記のような目には見えにくいもの(特に受験に必死な親は見えないだろう)を忘れずに指導し続けているのは凄いと思う。塾の授業料も其れ相応ではあるが、トライする価値はあるかなとは感じる。まあ、自分には子供はいないんだけど。こういう見方が出来る教育機関は必要だ。
因みに、前述した大人はどうするの?には、当然答えていない。これは子供の教育に関する本だからだ!しかし、当てはめることが出来る部分はある。子供の時は自分はどうだったかな?と反芻しながら、使える理論は、第2の子供期だと考え、大人でありながらも、自らの改革を推進したいところだ。
【目次】
はじめに 「やる気」を分解するARCSモデル
1章 Attention〜勉強に「ワクワク」させる〜
2章 Reason〜勉強に「やりがい」を感じさせる〜
3章 Confidence〜「自分もできそう」と思わせる〜
4章 Satisfaction〜「勉強してよかった」と実感させる〜 -
さらば完璧主義、ようこそ最善主義
色々なるほど、と思う子どもへの対応が書かれているけれど、個人的には最後のまとめで出てきたこの言葉に尽きた。
完璧主義、親子ともどもこれにとらわれて怒りスイッチが入りやすいタイプ。
肝に銘じます。 -
とても参考にはなったけど、家で実践するのはなかなか難しいと思った。
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小学校高学年〜中学生向け。心理学と現場での指導経験を踏まえた内容で、説得力があります。
親向けに書かれたものですが、親子関係ではなかなか難しい取組もあますが、この点のフォローのコメントも後半にあります。
指導担当者の立場の方には、かなり参考になる内容で、手元に置いておきたい一冊です。 -
自分の子どもだけではなく、自分が上司と接する時、部下と接する時、あらゆる立場から人と接する時のイメージをしながら読み進めた。子育てや教育の本は、部下とのコミュニケーションやマネジメントにも通ずる。褒め方がわざとらしくなるのは、自分の子にもやってしまうので、注意したいポイントだった。
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小学生の息子がいます。学校の宿題をこなすことさえも一仕事で、勉強したくないと公言しているので、何かのヒントになればと思い、読みました。やる気をだしてもらうためにはどうしたらいいか、ということがたくさん書いてあり、自分では認識できなかった部分が認識できて、非常に参考になりました。
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Audibleで。
子供には親としていろいろやってきたけど、うまくいかないことが多い。個人的には、小学生より中学生かなと思ったり。試行錯誤だなー。
(タイトルとはやや反して)勉強にハマることが全てではないとも著されている。
引き出しをたくさん提示してあげることが重要だと思った。特に相手が小学生なら。そのためのフレームワーク、ARCSモデルなんでしょうね。
注意喚起(Attention)、関連性(Relevance)、自信(Confidence)、満足感(Satisfaction)。 -
簡単に読めて色々参考になった。