女の子の「自己肯定感」を高める育て方: 思春期の接し方が子どもの人生を左右する!
- 実務教育出版 (2018年9月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784788919570
感想・レビュー・書評
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ブクログスタッフのレビューで発見した本。
母親向けの本との評価が多いけど、父親も読んだほうが良いかも。
女の子も中学生になると、なかなか難しい。
なによりも娘に共感することが重要だ、と思った。
娘の自己肯定感を高めるためには、親が娘から自立することがまず必要。そのためには親がセルフケアをして自分自身の自己肯定感を高めることが必要。
そして、父親は、思春期に親子間で性的障壁を築いておかねばならないため、大好きなお父さんを遠ざける娘側の理由として、「臭い」「汚い」「嫌い」と冷たい言葉を投げかけられる...。
まっ、もう慣れたからいいんだけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この表紙なので、思春期の女の子がいるお母さんが読んでいても違和感はないでしょうが、お父さんが電車中などで読んでいると少々違和感があるかもしれません。私は、カバーして読みました。
「なぜそこまでして読んだのか」ということですが、キーワードは「女の子の自己肯定感」です。
私の場合は、できれば10年前に本書と出会っていたかったという思いがありますが、これから思春期を迎える女の子をお持ちのお母さんはもちろん、お父さんも読んで頂きたい本だと思います。
家庭では娘さんとお母さんの関係性は特別で、お母さんの影響を大きく受けますが、お父さんの在り方は、その二人に同時に影響を与えると思われます。本書には、そのことについても触れられています。
男の子と女の子の特性の違いも書かれていますが、女子校で長年経験を重ねられてきた著者だからこそ発見された事実であり、そのポイントの扱い方で表紙に書かれているように、「子どもの人生を左右」してしまうと思われます。
本書の最初のほうを読んで「すごいことが書かれている」と感じたら、本書による気付きが多く、確信も深まるだろうと思いますが、「これ大したこと書かれてないな」と感じたとしたら、現在の自分の在り方は「要注意」と意識して、著者の声に真摯に耳を傾けるのがよいだろうと思います。 -
これから思春期なるものに入ってくるであろう
子どものために・・
①人前で不用意にほめてはいけない。
横並びが大切。
個人はほめない。全体をほめる。
学校以外の場で秀でているものをもたせる。
学校だけが全てではないってことを
子ども自身が分かっていることは
ものすごく大切。
学校だけが生活のすべてだと、
そこでくじけたらもう行くところがないって
思っちゃうもんね。
世界は広いよ。
②脳の発達 10歳~
女 言語→理数
男 理数→言語
じゃあ、女の子は、言葉を鍛えることで、
次のステージ(理数)の抽象化概念も身についていけるのかしら。
男の子は、理数系、数字に強くなると
言語も発達するのかしらん。
ここらへんはもうちょっと具体的に知りたかったところ。
確かに、男も女も育てていて
個体差だけではなく、性差もあるのかなと
思わさせる時がある。
他の本も読んで
情報を補完してみよう。 -
思春期の娘へ、どのように接し育てたらいいのか、「自己肯定感」を育むポイントを押さえながら書かれている。
著者は鴎友学園女子中学高等学校の名誉校長。
うちはまだまだこれからですが、予習のような感じで読めてとても参考になりました。
「タテ型」と「ヨコ型」の人間関係の違いがよく分かった。思春期の女の子には絶対に上から目線でものを言ってはいけない。タテの関係ではなく、ヨコの関係を築いていく。親は、タテの関係からヨコの関係に"降りていく"練習をしなければならない。
学校でも、ヨコ型の人間関係を保つための、3日に一度の席替え
泣くことをマイナスとして捉えて子育てすると、思春期にあらゆる言葉が自分への否定として聞こえるようになってしまう。
「女の子は理系が苦手」という意識を捨てる
親は小児科医のように子供の話に耳を傾ける、小さな変化から痛みを感じ取る
学校に行きたくないというのは、「このまま行っていたら自分はダメになる」という子供からのメッセージ -
まず親(母)の自己肯定感、その裏にある夫婦関係。鷗友の先生の著ですが、母向けの本なので、内容は学校教育のことではなく母のあり方です。「娘は自分の分身ではない」「自分の肯定感を娘で満たそうとしない」といった目次を読んだだけでアレこれ毒親系の本だっけな!?みたいな(わかってて読んでます)。あとがきで「父の役割が大きい」と言及しつつも本編ではやっぱりひたすら不在。
(与えられた価値観と依存関係からの分離が、わたしは反抗期がなかった分、成人してから起きてつらかったのかなぁ)
でも、中高一貫女子校の生徒の入学時〜卒業時の社会性と独自性の変化のデータなど、学校現場の知見が(身に覚えがあって)面白かったです。
これまたあとがきで、女子校がまだまだ必要な社会であることについても。 -
「はじめに」より。
〈「自分の自己肯定感が低いので、
せめて娘は高い自己肯定感を持った子に育てたい」
最近、そのような話を耳にすることが多くなりました。
自己肯定感とは、自分の存在を肯定し、大切にしようとする気持ちのことです。
自己肯定感が仕事のパフォーマンスや人間関係に影響を及ぼすという理由で、その低さを気にする大人も多くなりました。
そしてそれ以上に、自己肯定感は現代の子育てにとって、最大のキーワードでもあります。
子どもの自己肯定感を高く維持することができれば、子育ての最重要ポイントの一つは終わったと考えてもいいほど、将来にわたって大きな影響を与えると考えられているからです。
冒頭のように思う親御さんが増えるのも無理はありません〉
そこで立ち上がった著者吉野明さん。
一橋大学をでて鴎友学園の社会科教師となり、現在は名誉校長。
私も自己肯定感のかなり低い少女でした。
もし母がこの本を読んで私を育てていたら、
ちがう少女時代をおくっていたのかも。
でも私はたくさんの失敗をふくむ経験やいろいろな人との関わり等を通して成長し、いまは自己肯定感が高い人となり、だから楽しい日々をおくれているのかなと思っています。
悔いはありません。
ただ、「鴎友学園に理科系の女の子が平均より多い、
それはなぜか」というところを読んだとき
「鴎友学園に行っていれば、もっと理科を楽しめたのかな」と
そことのところはとても羨ましかったです。 -
これからやってくる思春期に向けて、今 読めたことは良かったです。
受験受験で目の色を変える今の時代、点数だけじゃなく、感情をさらけ出せることに喜んだり、ヨコの繋がりを大事にする取り組みなど、心を大事にするこの中高女子校で6年間を過ごせたら子供たちは幸せだろうなとも思いました。 -
本書は、思春期の女子の子育て本だが、前提として母親が自分を主体として生きていること、パートナーシップをよくしておくことを薦めているのが興味深い。この2つは、お子さんのいる女性のみならず、全ての女性に必要なことなのだと改めて思わされた。
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女の子と親の関係性を説いた内容であるためか、母親向けの記述が多いのですが、もっと父親向けの記述もあってよいのではないかと感じます。
肝心の自己肯定感を高めるのためのポイントとしては、結局は娘を一人の人間としてみれるかどうか、自分の付属物、あるいは自分の果たせなかった願望を果たしてもらうための道具として見てしまうとか、自分の都合のいいように操作しようとか、さまざまな煩悩を持ち込まないことに尽きます。
自己肯定感を下げてしまう罠はちょっとした言い回しにも潜んでいるようです。発言する親のほうが恐れや妬みを隠してねじ曲がった発言をしてしまうとそれこそが子供にとってよくない影響を与えてしまいます。親こそ一人の人間として自律していないといけないのだという想いを強くいたしました。