- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791702220
感想・レビュー・書評
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角田さんの本は結構読んでると思ってたけどまだまだ読んでないのがたくさんあった。
とりあえず、色んな人が(ご本人も)挙げている「エコノミカル・パレス」は読むべし、だな。
配偶者である河野丈洋と、中村航、長嶋有との対談が面白い。「角田さんの必殺性」
これだけたくさんすごい小説を書いていて、本人はそんな素敵だなんて、ずるい。笑
書き下ろし短編「四月一日」、松田青子「本当の少女漫画脳の使い方」も面白かった。
ちょっと難しい分析はナナメ読み。
色々著作を読み直してから、もう一度手にしたい本でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文芸誌の「角田光代」特集は必ず買うようにしている。今回は「ユリイカ」ということで、解説がちょっと自分には難解で、消化するのに時間を要してしまったが…。ユリイカならではの解釈に、なるほどそういう見方もあるのかと新鮮であった。
ほどよいユルさで楽しく読めたのは、本人に加え、親交のある作家の長嶋有・中村航・そして旦那様(!)の河野丈洋による対談。河野氏との馴れ初めも語られており、ファン必読ですぞ!!
そして、文芸誌の角田特集でほぼ必ず載る、本人インタビューと全作品解説。今回は両方とも千野帽子が担当。ツボを心得た質問、そして解説!しかも全作品解説には、コバルト時代の彩川杏名義作品の解説も収録されており、さすがです、嬉しいです!彩川時代の本は一冊だけ読んだことがあって、すごく面白かったんだけど…復刊してくれないかとひそかに願っているのだが。
対談で長嶋有が「2000年以後の角田さんは今に至るまで快進撃を続けてるし、それは角田ファンとして嬉しいことだけど、なんかすごい不機嫌だった『90年代角田』こそ知ってほしいみたいな気持ちがあるんだよね。(中略)決して心地いい読書じゃなくて、ヒリヒリしてるような感じなんだけど。」と述べているが、私も激しく同意である。直木賞以降の角田作品から読み始めた人にはとっつきにくい作風かもしれないけど…このヒリヒリ感こそ角田作品の原点と思うのだ。当時の作品をまた再読したくなったなぁ。
ゆるやかに進化しつつも、芯はぶれない角田さん。「知ったような気がするものでも、知っているとは書かない。」そんな姿勢で生み出される、これからの作品が楽しみですよ。 -
角田作品を様々な著名人が「あーでもない、こーでもない」と説明を綴る本作。
角田さんの作品は無条件に信頼して手に取ってしまう。
満足する時もあるし、時にはハマらなかったりもするけれど、何気無い日常の生活を描写する彼女の表現力、感性は読了後に満足感を与えてくる。
この論評集を読むと、色々な観点をまた与えてくれるので、また角田さんの作品が読みたくなる。