ユリイカ 2017年8月臨時増刊号 総特集◎奈良美智の世界

著者 : 奈良美智 村上隆 古川日出男 箭内道彦 吉本ばなな 椹木野衣

• 青土社 (2017年7月20日発売)

感想・レビュー・書評

[O-bakeさんの感想 · 2017年7月28日]

豊田市美術館で開催中の奈良美智展「for better or worse 」を見て、なにか得体の知れないパワーを感じたので、謎を解く手がかりを求めて買ってみた。なにしろ、奈良氏についての予備知識は何もない状態で見てしまった。愛知県芸を出ていることすら知らなかったぐらいだ（汗）

内容はボリュームたっぷりで文句のつけようがない。ロングインタビューから評論から、学芸員による座談会、奈良氏本人の手による旅行記や半生（仮）など、多岐にわたり、とりあえずこれがあれば、奈良美智ワールドへの入門ができるのではないだろうか。
キーワードの一つは「辺境」。これが分かっただけでも収穫だ。

[kankankawaiさんの感想 · 2017年8月3日]

奈良美智の世界。
様々な対談、作品と自身のルーツと解説、学芸員の鼎談など魅力を多角的に展開している。

著者プロフィール

1959年青森県生まれ。1987年愛知県立芸術大学修士課程修了。1988年渡独、国立デュッセルドルフ芸術アカデミー在籍・修了。ケルン在住を経て2000年に帰国。1990年代半ば以降、ヨーロッパ、アメリカ、日本、そしてアジアの各地で規模に関わらず様々な場所で展示発表を続ける。見つめ返すような印象的な絵画、日々自由に描き続けるドローイング作品のほか、木、FRP、陶、ブロンズ、そしてインスタレーションなど多様な素材や空間に生命を吹き込む様な彫刻作品を制作。また、制作の日々や旅先での出会いを収めた写真作品も発表している。
作品はニューヨーク近代美術館、ロサンゼルスカウンティー美術館、ボストン美術館、ナショナルギャラリー（ワシントンD.C.）、大英博物館（ロンドン）など世界中の美術館に所蔵されている。
2023年には青森県立美術館で個展を予定している。

「2023年 『Slash with a Knife 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」