- Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791765591
作品紹介・あらすじ
1枚の図像が伝える決定的衝撃。星月夜を描く画家ゴッホが魅せられた渦状銀河。かに星雲は遠い宇宙からの吉兆なのか、そのとも地球外生命の通信基地なのか。人工衛星が捉えた激しく明滅する夜の地球と、月から見た青い地球の穏やかさの対照性。大いなる情熱で追跡されたUFOから雪の結晶まで。初の人体解剖図とノミの顕微鏡写真が伝える生命の神秘…。全て百聞は一見にしかず-。
感想・レビュー・書評
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欲しいけどちょっと高い。
でも写真もきれいだし買うべきか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
サイエンス
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自然界が生む形は美しい!自然界に存在する形を集めて、その美しさがいかにして生まれるかを丁寧に解説しています。『コズミック・イメージ』では宇宙や大地の形を収集しています。随所にページいっぱいの写真や図が挿入され、とても読みやすいです。
(人間環境システム専攻 M2) -
請求記号・404/Ba
資料ID・100056526 -
科学は、このような美しい写真を入口にして興味を持ってもらうという方法がアリなのではないか。
地球の夜の写真などは、光っているところはそのエネルギーを浪費している場所だと思うと、その写真の示す意味の重みを感じる。 -
多くの書籍にとって絵とは言葉を補完するための資料である。
しかし、本書の主役は絵であり、言葉は絵が表現する物語を伝えるための手段として存在する。
本書では宇宙に関する絵が多く取り上げられている。
それらの絵が非常に美しいので、その絵だけでも楽しめる。
また、その絵が科学に与えた影響について記載されているので、読み物としても楽しめる。
本書には2巻として、サイエンス・イメージというのも刊行されているので、そちらも読んでみたい。 -
図版が美しい!
カニ星雲の表紙からしてウットリだ……
図版に語らせて、それに関する説明を加えるという形。
オゾンホールの美しい青い恐ろしい写真や、夜の世界は人工ではなく富が集中している部分が明るく映る航空写真など、目で見るということの衝撃を見せてくれる。
ダークマターの話など天文関係の話が多いけれど、地質学の話もある。各章タイトル眺めるだけでうっとり。
p30
シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』で、カエサルに、自分は「北極星のごとくに不動だ」と語らせているが、その時代、天の北極の方角に星はない。地球の地軸は約23.3度傾いていて、2万6千年だかの周期で回転している。この地軸を安定させているのが衛星の月。
火星は衛星をふたつ持つけれど、小さいので、地軸を安定させるほどにはならない。
→シェイクスピアの語らせていることは、当時からの常識で、現在の常識ですらあるのに、シーザーの時代には常識ではない!
見ている星の並びすら違う時代に生きた人間のことを、私たちは知っているのですよ!
p206
アポロ11号が撮影した、月からの地球の写真が、環境保護運動のきっかけになった。
乾いた月と、青い宝石のような地球。
火星は大気がないから、太陽風にさらされるわ、地表の土は吹き飛ばされるわで、余計大変なわけだが、地球には月があって地軸が安定して、ほどよい重力があって大気を留められて……と。
p222
太陽系で、地球の他に皆既食が見られるのは土星の衛星プロメテウスだけ。
けれども完全な食はわずかしか続かない。
地球から月までの距離は、年数センチずつ長くなっている。
5億年のちには、地球から皆既日食は見られなくなる。 -
馴染み深い科学の発見、その発見のもとになった、あるいは発見を表現したオリジナルの図表を紹介。
一次資料にあたる快感のようなものが得られる。
科学は図像により説得力が倍増する。
抽象思考だけで理解できる一部の才能を除き、科学者はこのことをきちんとわきまえて、人に理解してもらうための説明を惜しむべきではない。