美しい科学2 サイエンス・イメージ

  • 青土社
3.50
  • (0)
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 44
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791765607

作品紹介・あらすじ

現代科学のスーパースター量子ともつれる光子、複雑がゆえに美しいフラクタル図、超一級の知的パズル無限とメビウスの環、未知の物質を言い当てた元素周期表、生命の核心に迫る二重らせん・DNAの発見…。巨万の富ばかりか、人類の幸せに直結する新発見・新発明は、荘厳な自然界からの甘美な誘惑。その秘密に挑んだ科学者の知的遺産とは-。ダイナミックな知と想像力が掴んだ、奇跡と冒険に満ちた科学革命の大パノラマ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • サイエンス

  • 自然界が生む形は美しい!自然界に存在する形を集めて、その美しさがいかにして生まれるかを丁寧に解説しています。『サイエンス・イメージ』では数字・幾何学や物質による形を収集しています。随所にページいっぱいの写真や図が挿入され、とても読みやすいです。
    (人間環境システム専攻 M2)

  • 「1枚の図像が伝える決定的衝撃」と帯で銘打っていた「美しい科学1 コズミック・イメージ」の続刊。表紙はマンデルブロー集合の図。

    科学や数学が難しそうというイメージで毛嫌いされるのって悲しいんですよね。教科書こそこういう綺麗な素敵な図を用いて、取っつきやすいイメージを醸成したほうが良いんじゃないだろうか。

  • イラストや写真で科学を表す第2弾。
    こちらは「数で描かれた絵」と「知は物質を超える」となっていて、グラフやDNAの構造、元素周期表などが取り上げられている。
    グラフなんてまだそんなに時間が経っていないとは知らなかったし、元素周期表が今の形に落ち着くまでのところも面白い。
    図や写真があるからこと、科学が分かりやすくなっていることを実感する。

  • 続く話があるので、コズミックから読んだ方がおもしろい。
    興味の問題か、コズミックの方がやはり好みだな。

    p17
    凸型多面体のうち、平らな多角形を持つ、へこみのない立体で、すべての面が同一の正多角形でなければらならない立体は、五つしかない!
    正四面体(三角形の面が四つ)
    立方体(四角形の面が六つ)
    正八面体(三角形の面が八つ)
    正十二面体(五角形の面が十二)
    正二十面体(三角形の面が二十)

    一般にプラトンの立体として知られ、宇宙を構成する火、地、水、星座や天空をつくる無形のもの、空気にあてはめた

    この多面体に凹みありも加えてよいとなると、四つ増える
    小星型十二面体 スモール・ステレイテッド・デカへドロン
    大星型十二面体 グレート・ステレイテッド・デカへドロン
    大十二面体 グレート・デカへドロン
    大二十面体 グレート・アイコサヘドロン
    これら、鉱石の結晶図のようで美しい……


    p78
    数学で習うベン図
    ○を二つ書いて、AとBの条件が重なるところは……とかを図示するあれね。
    ジョン・ヴェンというイギリスの数学者の名前からヴェン図、が正しいらしい。
    領域数が三つまでなら円形で描けるが、四つになると楕円になり、五つはこれも楕円だが、かなり難題のようだ。


    p192
    四色問題
    たった四色を用いて、地図の色分けが出来るか?
    隣地が同じ色にならないように。
    これはまさに「四色問題」という本を読んだが、今思うと、中央に一国あって、それから放射状に七国が広がる場合の図を見ていると、塗り分けられない気がする。
    結論はコンピュータを用いて証明されるまでは争われていたようだが、どうも、95以下は四色で出来るが、それ以上は出来ないかも、という感じ。
    この本では詳細より経緯が載っているので不明


    p234
    きました、ニュートンの「光学」1704
    読んでみたいと思いつつ、未だならず。
    本当は六色に見える虹を、聖書の権威を借りるために、わかりづらい藍を加えてまで七色にした、というのは他で読んでホホウと思った。そういう啓蒙時代。(ピュタゴラスの説いた音楽的調和から、七を取ったらしい)
    (白色光には光のすべての波長(色)が含まれているが、ニュートンはそのなかから目につく色を選んでスペクトルの構成要素とした)

    水滴はほぼ球形。太陽光は水滴に入射するときに屈折し、水滴の内側に反射してからもう一度屈折する。このとき入射経路に対し約四十二度の角度で出ていけば、色が最も鮮明になる。
    分散した色の光は水滴中の一点を焦点とするので、スペクトルは反転して空気中へ出ていき、太陽の反対側の空で虹になる。つまり青い光は屈折角が最も大きいが、空の一番高いところで虹の外側にくるのは赤い色。太陽が地平線からの角度で四十二度よりも高い位置にあるときには、虹は地平線の下にできるので、地上から見ることはできない。虹の弧は八十四度の幅で空に広がる。


    p244
    資料のためにオーロラ写真を探しまくった時期があったが、こんなに美しい多色のオーロラ写真は見たことがない!

    吹きつける太陽風の粒子が地球大気中の粒子を励起し、それが光という形で余剰エネルギーを放出して、オーロラ、北極光を作る。
    太陽風のプラズマ粒子は大気上層で原子や分子と衝突し、それらを励起してさまざまなエネルギーを持つ光を放つ。ぶつかった原子の種類によって色が違い、酸素は緑と赤、窒素は薄紫、青、ピンクに発行する。
    (大気は地球磁場によって地球につなぎとめられ、太陽風を磁場がそらしてくれる。火星は磁場がないので、大気が吹き飛ばされて、太陽風に含まれる荷電粒子に無防備)


    p265
    元素の周期表を作ったのはメンデレーエフ先生
    既知の元素だけで表を埋めず、新しい元素が発見されるまで空欄にしておいた。1870
    ボロン、アルミニウム、ケイ素の下に三つの欠けた元素がある。エカボロン、エカアルミニウム、エカケイ素と命名。

    エカアルミニウム→1875 パリで発見。ラテン語で「フランス」を意味するガリウムと命名
    エカボロン→1879 ウプサラで発見。ラテン語で「スカンジナビア」を意味するスカンジウムと命名
    エカケイ素→1886 フライベルクで発見。ラテン語で「ドイツ」を意味するゲルマニウムと命名

    よくゲルマニウム温泉とかいうあのゲルマニウムは、ドイツだったのか…!!ゲルマン!

  • 数学、幾何学、物理化学、素粒子、量子力学。
    1巻の天文学に比べてやや地味になり、特に素粒子、量子力学部分はどうしても理解が難しい。
    科学史的な面白さを求めるなら1巻だけで良いかも。
    2巻は、近年(といっても20世紀だが)の発見をできるだけ簡潔にエッセンスを知りたい場合は有用。

全8件中 1 - 8件を表示

ジョン・D・バロウの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×