うちの子が、なぜ: 女子高生コンクリート詰め殺人事件

著者 :
  • 草思社
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本棚登録 : 77
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794203908

作品紹介・あらすじ

昭和64年1月、東京都足立区綾瀬で起きた殺人事件は、検察をして「犯罪史上においても稀に見る重大かつ凶悪な犯罪」と言わしめたほど衝撃的な事件であった。恐るべき犯罪をおかした少年たちの素顔は?生い立ち・親子関係を克明に跡づけ、現代の家庭・教育に広がる得体の知れない病理を指摘する。事件の全容を初めて明らかにした本。

感想・レビュー・書評

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  •  80年代は今以上に親や学校の教師などが体罰などを用いて力で支配するのが当たり前の時代だった。加害者たちの行ったことは、私個人としては死刑となってもおかしくないと思っている。
     しかし一方で親や周りの大人たちがこの加害者たちに向き合わず一人の人間としてではなく、自分たちの都合のいいように支配をしようとしていたことに憤りを感じた。それでいて自分たちはまともに子供を育ててきたといった形の供述を行っている。
     こうした中、私自身も親として子供と向き合っているのか。改めて考え直すきっかけとなった。

  • 2015年3月現在、埼玉で上村君が殺害された事件のこともあり、現代の少年に見える異常性というとこから、この本を読んでみた。一年半前に古本屋で買って、まだ読んでなかった本。悪魔の所業の如くの殺人を犯した、コンクリート殺人然り、上村君殺害然りだが、本書で書かれていることは、それがどれだけ異常な人間によって行われたか、ではなく、極端に言えば俺も誰かを殺していたかもしれないと、その異常性がまるで当たり前のように俺らの中にあることを自覚させる内容だった。俺も大概人に迷惑をかけて、不安定で弱い人間だけど、ここまで罪を犯さず生きてこられたことは、決して当たり前ではないな、と思った。それに事実、この本の中で、被告の言っていること、感じていたことは、わからないでもない。異常な殺人を犯したから異常な奴なんだ、理解できないな、ではなく、その背後を突き詰め、その異常性はテレビの前で他人事のように踏ん反り返ってるあなたにもあるんだと、そう言ってくれる本だと思った。

  • 図書館にて借りました。

    初めて少年法について考えるきっかけになった本です。
    この事件は薄っすらとは知っていましたが、世代が離れていて詳しくは知りませんでした。
    今回こちらを読んで、100%落ち度のない被害者の無念。
    加害者少年の残忍さ、少年法の甘さがよく解りました。
    加害者少年の家族関係にも触れていますが、親となった今複雑な気持ちで読みました。

    犯人4人のうち2人は再犯したそうです。
    更生とは何なのでしょう。

  • 細かく書かれてて衝撃

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