セカンドチャンス離婚後の人生

  • 草思社
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794207517

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  • 離婚した家庭を5年後、10年後、15年後と追跡して調査をしたレポート本。離婚に至る過程の分析というより、離婚がその後の生活に及ぼす記録とその分析に重きが置かれていて、離婚が人生にどのような影響を及ぼすのかが徹底的に書かれている。

    「親にとっては離婚が短期間で好意的な結果をもたらすのに対して、子供たちにとっては長きにわたって影響を及ぼす」と言うのが趣旨。当事者でないこともあるだろうが、どんなに親の関係が破綻していてもまた仲良くなって欲しいと子供達が願い続けているのはなんとも健気でいじらしいなと。

    離婚した事由にもよる気がしてくる。例えば父親の暴力だったり犯罪だったり不貞だったり子供に悪影響を与えかねず「あなたの身を守るためにはああせざるを得なかった」と言えるケースで離婚したのであればいいけど、価値観が合わなかったとかいう親のエゴ起因で離婚をしてしまうと、たかがそんなことで自分の人生に迷惑をかけた親を到底許せないのではないか?よその家族はあんなに明るく毎週土日にキャンプをしているのにウチはなぜ?!とか

    この本を読んで学んだのは、離婚した父親に出来ることは資金的な援助以外にほぼないということ。特に子供の記憶に残らないような年次で別れるのであれば、金輪際何もかも関わらないようにしないといつまでも子供だけが苦しむことになってしまう。どうでもいい奥さんと別れるのであっても、最低限のことはしないといけない。とはいえ実際のところ奥さんに恨みや憎しみを持って離婚するようなケースであれば、子供含めて全部放棄しかねない父親が日本には多いと思う。家族の形が多様になればなるほど、通念なんてものはすぐにあやふやになる。総じて悉く日本は男性に有利な社会だなぁと思いました。

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