楽しい鉱物学 新装版: 基礎知識から鑑定まで

著者 :
  • 草思社
3.92
  • (3)
  • (5)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 38
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794209115

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 鉱物を採集、鑑定するための初歩的な知識や技術として、ルーペや磁石などの七つ道具や、鉱物の外観上の特徴、比重や結晶の話などが盛り込まれている。いずれも高価な機器を用いる鉱物学のプロ向けではなく、アマチュアが鉱石を手にしたときに鑑別ができるようにというものだが、愛好家が鉱石を集める上では十分。さらに学習を進めるための図書や団体のガイドも充実している。後半は雲母や石英など具体的な鉱物や岩石の話になり、翡翠やめのうの段は宮沢賢治の作品や著者自身のことも織り込んで随筆のような語り口。

  • 鉱物の楽しみ方を指南する本。 90年代に鉱物ブームがありました。そのきっかけになったのがこの本と、同じ著者による鉱物図鑑です。鉱物の鑑定方法から採集の仕方、鉱物の集め方まで、代表的な鉱物の事例を紹介しながら解説しています。
    子供の頃に山登りをしながら黄銅鉱などの鉱物を集めていたことがあります。当時は何の知識もなく、集める楽しみはあっても、それをどう見たらよいのか分からず飽きてしまいました。この本のような鉱物学の指南書があったら、自分のコレクションにも価値を見いだせたかもしれません。惜しいことをしました。

  • これは図鑑に比べると、興味の無い人にしか受けないけれど、鉱物にまつわるお話なんかにも触れられていて楽しく読むことが出来ます。鉱物学というと難しくてつまらないイメージがありますが、この本はそういったことを一掃してくれます。石に興味をもたれた方の入門書にお勧め!

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

堀 秀道(ほり・ひでみち)
1934年、東京生まれ。アマチュア鉱物界の泰斗、桜井欽一氏に師事し、中学校時代より鉱物を愛好する。北里大学化学科助手、モスクワ大学地質学部留学を経て、鉱物標本の販売および鑑定・研究の機関、「ホリミネラロジー」(旧・鉱物科学研究所)を設立。
その所長として鉱物漬けの日々を送る。2019年1月3日、敗血症のため死去。長石の新種「ストロナ長石」をはじめ3種の新鉱物を自身発見、研究・発表し、これらの業績に「櫻井賞」を贈られている。その後も岩代石などを発見。また「東京国際ミネラルフェア」の開催に主導的な役割を果たし、アマチュア愛好会「鉱物同志会」の主宰、テレビ東京の人気番組『開運!なんでも鑑定団』の石の鑑定レギュラー、各地の鉱物博物館の開設協力など、日本における健全な科学趣味の普及に大きな貢献を残す。著書に『楽しい鉱物学』『堀秀道の水晶の本』(草思社刊)『鉱物 人と文化をめぐる物語』(ちくま学芸文庫、2017)など。訳書に『石の思い出』(フェルスマン著、草思社刊)、『合成宝石』(バリツキー著、新装飾刊)などがある。理学博士。

「2019年 『愛蔵版 楽しい鉱物図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

堀秀道の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×