- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794212542
作品紹介・あらすじ
小説を書くために本当に必要なことは?実作者が教える、必ず書けるようになる小説作法。
感想・レビュー・書評
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友達から借りていたのをようやっと読み終わった。
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本を読むと、文章の成り立ちに興味がわくため、こういった文章論も、おもしろく読んでいます。
ガチガチの作文法などは、肩が凝ってしまうのですが、著者自身が、巷にあふれる作文レクチャー本をよしとしないため、ここにもハウツーが書かれているわけではなく、強い持論で読者を縛り上げることもなく、さらりと文の書き方について述べられた、読みやすい内容となっていました。
物語を書いていくと、必ず不幸のニュアンスが加わってくるとする著者の意見は、新鮮でした。
そういうものでしょうか?
その不幸色を一切排除した物語を作ったら、平明単調なものになったとのこと。
自分も文章を書いてみると、その真偽がわかるのかもしれませんが、今は心に留めておくだけになりました。
フロイトは、心理学者として認識されているけれど、実は哲学者だということに驚きました。
井上ひさし『ひょっこりひょうたん島』は、「火山噴火時にみんな死んでいた」という裏設定があったということもびっくりです。
ゴリ押しの文章ではありませんが、豊富な知識量に裏打ちされた話は、興味深く読めました。
新人賞受賞のための文章法は、まるで受験のための、点を取るための勉強法のようですが、もっと広い意味での人生の勉強のようなものを、作文法に置き換えて説いているような本で、自分にも読者にも誠実であろうとするスタンスが見えてくる、安心できる一冊でした。 -
非常に興味深い、というか勇気をくれる本。
そうかーそれでいいんだなっていう気になった。
大切にしているものをこうやって表すのはいいなあって思う。 -
もう20年前の話だから使えないところも多いけど、まあそうだよねえ…と頷けるところもあるのはいい。下手にテクニックに傾倒する本というよりは、「なぜ書くのか」を考える手掛かりになる本。
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小説を書く技術論でなく、小説を書くということへの付き合い方を書いた本。小説を書く大変さはプロもアマも同じで、ただ大変なことに逃げずに取り組んで実力がつくというくだりは執筆も労働だなと感じた。これを読んだら小説の旨みを重層的に摂取できるかも。
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素直にどの言葉も受け止められた。この著者が向いている方向とそう離れていない場所を歩こうとしていると思えた。小説を一作書き出す前に、一度この本を読むのがいいかもしれない。
本の中で紹介されている作品を読みたくなった。とくにアンナ・カレーニナは読みたい。 -
記録
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小説家が教える小説のイロハ。人物、風景描写のコツを学びたかったので読んだ本。
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小説執筆マニュアルではないとのこと。
いわゆる文学を書きたい人のためであって、エンタメ系を想定したものではない。
小説とは自由であり、小説っぽいものを書こうとすると新しくはなくなる。 -
小説を書く合間に、何度も開いて読む。平易な言葉づかいで、つかみどころの無い話が展開される。まるでこの本自体が小説であるかのような感覚。