複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線

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制作 : 阪本 芳久 
  • ¥ 2,376
  • 草思社 (2005年2月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794213853

複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線の感想・レビュー・書評

  • 10年ほど前の本(2005年 日本で初版).350ページでそこそこ分厚い科学読み物ですが,内容は少し冗長だったので少なくとも 2/3程度には圧縮できたのではないかと感じた.読みやすいのでスルスルとは読み進められます.

    2000年前後あたりからの複雑系→複雑ネットワークあたりの数年間の発展を中心にもう少し遡って歴史を紐解いた内容.
    骨子は,規則的なネットワークに僅かなランダムを交えたワッツとストロガッツのスモールワールドモデルの話と,バラバシ・アルバートの次数優先接続によるノード追加成長モデルのスケールフリーモデルへの発展までの経緯.
    同時期の様々なネットワーク評価実験結果をうまく説明するためにこれらのモデルが生み出されていった背景とともに記述されていました.

    様々な事例で複雑ネットワーク的なアプローチや概念が必要となる幅の広さは感じられました.最近の展開や数理的な裏付けについては先日読んだ「自己組織化する複雑ネットワーク(林)」の方で補完できそう.

    筆者の予想として,BAのスケールフリーモデルで成長し始めたネットワークはやがてノードが取りうる次数上限に達してきた段階で,WSのスモールワールドモデル(ハブが弱くなる)に近づくのではないか?という予想が印象的でした.

  • ネットワーク理論の総評のような感じ。

  • 誰もが6次の隔たりで繋がっている。この内容から始まるスモールワールドの世界。私たちが関わっている世界は想像以上にスモールワールドであり、それを形成するネットワークはインターネットも、食物連鎖、河川水系や言語も、ありとあらゆるものが、みな同じなのである。それならば、このネットワーク科学を理解し活用しなければ、目にしている結果をもたらした原因はわからないのである。
    従来の自然科学の研究は還元主義であった。しかしこの手法は限界がきている。個々の要素の和や積が、それら要素が集まってできた組織全体のパターンを示すわけではない。よって相互作用からなる系をネットワークとみることで、現代科学のアプローチが可能になってくると著者は語っている。
    どの学問にもそうであるが、従来の研究手法に行き詰まりがあり、それをブレイクスルーする方向に動いているのを散見する。これらは今のところ点ではあるが、そのうち点になり、これもやはりネットワーク科学となっていくのであろう。

  • まあ、本自体は、悪くないし、ブキャナンの書き口も好きなので良い本。でも、だいたい知ってることなので、今読むと古いかな。

  • "弱い絆の強さ"
    ある人のネットワークを多様で豊かにしているのは弱い絆である。AとBが社会的に関係が強い場合、彼らの周囲も共通の友人であることが多い。(部活のつながり)。AとCは1回の面識しかなく年に1度連絡を取り合う程度だが、Cの周囲の友人とAは社会的繋がりを持たない。よって、Cとの繋がりがAにとって普段は交流しない世界の人々との架け橋になっている。(1人のITギークと繋がることでITという普段はあまり触れない世界の情報を得ることが出来る)

  • 複雑で大規模なネットワークのなかに、数本のランダムなリンクを作ると驚くほど少ないリンクで全てのノードが繋がるのだそうだ。6人で世界中の人々が繋がっているのは、この理論からきているらしい。わかったような、わからないような。

    インターネット、河川、生態系、感染症、富の分布などもべき乗則に従うそうです。そういえば、脳のゆらぎもべき乗則に従うようで、自然界はなんとも不思議です。

  • 複雑系ネットワークについてわかりやすく書かれている

    特にスモールワールドに関する話が多い。
    スモールワールドに関する例がたくさんのっていて数式がほとんどないので読みやすい。
    出てくる例も身近なものが多いので、自分でも研究したくなる

  • 世の中はどんどん広い複雑なネットワークになっていくが、単純で小さいネットワークの方が安定性がある、という見方もあり、正解はどうなのかわかりません。利用シーンに合わせて、ネットワークの規模を考える必要があると感じた。
    (当たり前のことかもしれないが)

  • ネットワーク系の本には良くケビン・ベーコンの話しが載っていて、この本が発行された2005年にすでにあった話しであることが分かってびっくりだった。それと同様に「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」では”おなじみの”というような書き方をしている箇所が散見されたが、この本にはベースとなるような知識が入っていると感じられた。

  • 雑誌ネイチャーの編集者が著者だけあって、話のネタは豊富かつ知的好奇心をくすぶるものだった以上に、ところどころに挟まれる著名な科学者、ポワンカレやポッパー、サイモンなどの言葉が秀逸。著者が述べるよう、ネットワーク理論はこれからの可能性をもった学問であり、応用にも期待できる。ただ学者ではないのでは自然界の法則を人間界へと適用する普遍性やネットワーク理論の体系についての説明には欠けていた。高校の時に恩師の先生に自分がすすめて、その恩師が学年にお知らせていたけれども、こんなにいい本だとは思わなかった。

  • どこかで聞いたことがあった「6次の隔たり」。
    ひょっとして、宇宙空間もそうなの?とか思っちゃいました。
    読みながら、あれこれ想像力を刺激してくれる本です。

  • 先日お会いした川野 真寛さんのお勧めのようで、さっそくamazonで注文

    読むのが楽しみ o(^o^)o

  • 知たり顔評論したいかた向き、数式の出てこないネットワーク論読み物。当然かなり回りくどいです。

    加えてじらし勿体ぶった煽りも相俟り、ワッツ・ストロガッツ・モデルやバラバシ・アルバート・モデルに辿り着くまで200頁ぐらいかかります。
    バラバシ・アルバート・モデルを「スモールワールド」と言ったかと思えばベキ乗数、フラクタル、ハブネット、貴族主義とどんどん言い換え、混乱を増長。

    結果書いてあることはおおかた正しいのに、何だかキナ臭い読後感が。
    数式に抵抗なければ『複雑ネットワークの科学(http://booklog.jp/users/donaldmac/archives/4782851510)』のほうが読みやすいと思います。

  • この邦題は、ネットワーク科学を追ったこの本にとっては、違うのではないかと思うけどどうだろうか。ちゃんと読んでないで言うわけだけど。有名な本だから借りてみたけど、最初の章を読んで、この本じゃなきゃ読めないことがあるっていう感じが伝わってこなかった。もっと専門的な内容のものにいくべきなのだ。というわけで、大して読まずに返却期限が来たので返す。ブキャナンの他の本も読んでみるべきかもしれないけど、書名を見ると、どれも日本人の著作で読んだ内容じゃないかなあって感じがする、

  • ネットワークのスモールワールド性について分かりやすく述べられていた。全体を部分に分けず、全体の性質を知ると言う科学はこれからの課題であると思うので、ネットワーク理論は良い取っ掛かりになると思う。

  • 6次の隔たりという言葉がある.
    これは,案外知らないところで身近な知り合いがいるものだという経験的にはよくあることを実証したものだ.
    そのことが理論的に説明されてきたのは2000年代に入ってからだ.本書は,このようなネットワーク科学の最前線をたくさんの研究をもとに紹介したものである.

    今日的な問題となった新型インフルエンザもネットワーク科学が扱う範疇である.
    毎日,ニュースで見るインフルエンザ対策も,基本的にはこのようなネットワーク科学の知見から導かれたものである.
    単純な手洗い・うがいの効果性を保証しているのは,この本が示している内容なのだと考えると多少向き合い方も変わってくる.

    そのような意味では,ネットワークの持つ本当の意味を私たちはまだ知らないのかもしれないと気付かせてくれる良書である.
    そして大事なことは,数学的なモデルは,多様な現象にあてはめられるということだと思う.
    就職やインフルエンザが同列に扱える不思議.モデルを持つことの可能性・重要性に気付かされた.

  • ネットワーク科学、理論についての著書。事例と調査をもとに理論をわかりやすく表現している。
    まだこれからの分野なので現在語られていることは非常に極一部と思うが、それでも十分理論の一旦は理解できる。
    人とのつながりや周囲の組織など応用も可能だと思う。関連書籍を読みたいと思う。

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  • スモールワールドとは、要素間のつながり次数が比較的少ないグラフ構造である。それはいろんな構造に見られる。脳細胞、企業の重役ネットワーク、生態系、生体分子ネットワーク、WWWeb、物理ネットなど。
    ランダウによれば、相互作用する「もの」の集合では、集団としての特性は多くの場合《もの》それ自体の性質には大して依存していない。よって組織構造を調べて普遍の法則を探ることに意味が生じる。
    一つの要素が持つリンクの数とその要素数には冪状法則が成立する。つまり、リンク数が2倍になるとその要素数は4分の1になるなど。
    ハブ要素を持つか否かでスモールワールドを2つに分類できる。
    要素を通過する情報量の上限が問題になる時にシステムはハブ型から平等型にシフトする。
    ティッピング・ポイントとはあるものが流行するか、しないかを分けるポイント。
    スモールワールドでは流行しやすい。エイズの流行は60年代にアフリカの諸都市の交通が整備されてきたこと、軍隊などが原因。さらにハブ型スモールワールドではハブをなんとかしない限り流行するのは必然。

  •  人や物などのつながりに興味がある人は必読。2200円だが、5000円以上の価値がある。

     <a href="http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20080505/p1" target="_blank">http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20080505/p1</a>

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亀のジョンソン (KCデラックス BE LOVE)

大島 安希子

ペットは家族。亀とアラサー女子の痛快、同居ライフ!

ひょんなことから、亀(クサガメ)を飼い始めた主人公、はるか。亀の名は、ジョンソン。
初めてづくしながら、一生懸命ジョンソンを理解しようと必死なはるかに対し、そんなこともお構いなしに傍若無人でマイペースなジョンソンののやりとりは、さながらコントのようです。
そして結局はるかが折れるかたちで決着がつきますが、ペットは家族で可愛い存在なので、振り回されても許してしまうその気持ちもわかる気がします。
またその他にも、偶然知り合ったカメ友達たちがジョンソンに負けず劣らずユニークで、亀の生態や豆知識をはるかに助言しながら、熱いカメ愛をぶつけてきます。いい人たちですが強烈です。
亀の意外な姿、そしてペットと暮らすことの楽しさを感じられる作品です。

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