東京 上がる街・下がる街: 鉄道・道路から読み解く巨大都市の未来

著者 :
  • 草思社
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本棚登録 : 31
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794223821

作品紹介・あらすじ

東京は「上がる街・下がる街」が入れ替わりやすい宿命にある都市であり、下がり続けてスラム化する街もありそうでない。そして、その「上がる・下がる」の命運に大きな影響を与えているのが「交通」の変化なのである――。

 地方からの人口流入が止まったことで、東京でもいよいよ人口減少が始まり、高齢化が深刻化する。しかし、そんな中でも、新たに若者や子育て世代を引き寄せる街や、オフィスビルの建設ラッシュに沸く街、郊外型ショッピングセンターや物流倉庫が集中して活況を呈する街が新たにできている。東京が衰えゆくのは確かだが、均一に衰えていくわけではない。それどころか、街によっては以前より栄えるところも出てくるほどだ。なぜなのか?

 東京はもともと、交通が未完成な都市で、鉄道ばかりが先行して発達し、道路の建設がまったく追いついていなかった。その状況はいまでも変わりなく、道路は計画の60%しか完成していない。また、他国の鉄道と違って、日本の鉄道は民間会社がそれぞれに個別に開発していることから、サービスが統合されておらず、利用者からすると不便な面が多かった。

 その不便さ・未完成さは、よく言えば、改善余地・フロンティアでもある。近年、路線間の直通運転がはじまったことで、沿線の街の魅力度が急にアップ、今まで見向きもされなかった街に、急に注目が集まるようになった。道路の建設も地道に続けられ、中央環状線や外環道、圏央道の延伸・完成により、渋滞が減少、環状線沿線に大規模なアウトレットモールや物流拠点が作られるようになり、それら地域は急激に活性化している。東京の街の盛衰を生み出す活力源=「交通」から、東京の未来と、今後「上がる街」を探る。

感想・レビュー・書評

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  • 2019年の情報なのでほどほどに参考にした。
    テレワークの浸透により、
    社会の流れも大きく変わったのかなと思う。

  • 都市のGDP
    東京1兆ドル、NY0.6兆ドルという事は驚き。
    虎ノ門はポテンシャルあり。

  • ふむ

  • 結局上がる街、下がる街はどこ?

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著者プロフィール

川辺 謙一(かわべ・けんいち)
交通技術ライター。1970年生まれ。東北大学工学部卒、東北大学大学院工学研究科修了。メーカーで半導体材料などの研究開発に従事した後に独立。鉄道・道路・都市に関する高度化した技術を一般向けに翻訳・解説している。おもな著書に『図解・地下鉄の科学』『図解・首都高速の科学』『図解・燃料電池自動車のメカニズム』(講談社ブルーバックス)、『東京総合指令室』『図でわかる電車入門』(交通新聞社)、『東京道路奇景』『日本の鉄道は世界で戦えるか』『東京 上がる街下がる街』(草思社)などがある。

「2022年 『世界と日本の鉄道史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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