「生類憐みの令」の真実

著者 :
  • 草思社
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本棚登録 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794224132

作品紹介・あらすじ

将軍綱吉は、動物を愛していなかった──
「生類憐みの令の全貌」が初めて明らかに。

徳川五代将軍綱吉は、二十数年もの間、生類憐みの令を出し続けた。
犬、馬から、鳥、魚介類、虫まで、あらゆる動物への慈愛を説き、その理念と実践を人々に強要したが、
彼はなぜ、そこまで過剰な行為に走ったのか?
個人的な願望をこれほど赤裸々に表明し、周囲に強要し続けた将軍は、歴代将軍で綱吉しかいない。
生類憐みの全法令をつぶさに検証し、綱吉の心の闇に迫る。


●犬を実際可愛がった形跡は、史料上1件しかない
●将軍になるまでの肩書は「右馬うまの頭かみ」。馬を「自分の分身」として溺愛した
●鶴の保護令は、動物愛護ではなく、娘の「鶴姫」可愛さで出した法律
●同時代のライバル、徳川光圀の方がよっぽど動物愛護家
●中野犬小屋は、犬の楽園どころか正反対の空間だった
●綱吉政権下で起こった赤穂事件。赤穂城引渡しの時、城に犬は何匹いた?

感想・レビュー・書評

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  • ここまで詳しく生類憐みの令を解説している本に出会ったことがない。
    世にも稀な悪法がどう出来上がったのか、動機は、なるほどと思うことが多かった。

  • 綱吉は、世継ぎを得ることを第一の目的として、江戸に結界を張り、仏道にならい馬、犬を始めとした生類を憐み、功徳を積み、神道にならい穢れを嫌った。

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著者プロフィール

仁科 邦男(にしな・くにお)
1948年東京生まれ。70年、早稲田大学政治経済学部卒業後、毎日新聞社入社。下関支局、西部本社報道部、『サンデー毎日』編集部、社会部などを経て2001年、出版担当出版局長。05年から11年まで毎日映画社社長を務める。名もない犬たちが日本人の生活とどのように関わり、その生態がどのように変化してきたか、文献史料をもとに研究を続ける。ヤマザキ動物看護大学で「動物とジャーナリズム」を教える(非常勤講師)。著書に『九州動物紀行』(葦書房)、『犬の伊勢参り』(平凡社新書)、『犬たちの明治維新 ポチの誕生』『犬たちの江戸時代』『西郷隆盛はなぜ犬を連れているのか』(いずれも草思社)がある。

「2022年 『文庫 「生類憐みの令」の真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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