- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794225092
作品紹介・あらすじ
バタフライガーデンとは美しい花や植物を植え、それを目当てに来るチョウや
昆虫を観察して楽しむナチュラルガーデンのことである。
イギリスの生物学者ミリアム・ロスチャイルドが唱えたガーデニングの方法の一種で、
吸蜜や食草として特定の花を求めてくる蝶の好む植物・花を植えて
受粉・吸蜜の循環的生命の流れを作り出す環境にやさしい庭造りの考えでありその推奨である。
アゲハ蝶類はミカンや柑橘類を好んで食草として卵を産み付けるから
庭にはそういう植物を植えてみようとかヒャクニチソウ、ムシトリナデシコ、アザミなど
蝶の好きな花を季節ごとに植えて、四季の庭園を美しく作る法、ベランダではどうすればいいか、
チョウの好きな花の色は赤か青か、など昆虫写真家の著者が自分の庭を作りながら
撮った花と蝶の写真を満載した図鑑形式の園芸入門書。
花200種、朝120種を収めた園芸・昆虫マニアの必読書。すべての自然を愛する人へ。
感想・レビュー・書評
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故人が喜ぶと思って、お墓のまわりにお花が咲くようにしています。
いまは主にパンジーなんだけど、いつも虫に食べられたあとがあります。
この本を読んで納得しました。
〈一口にチョウを呼ぶといっても、吸蜜源となる植物(チョウが蜜を求めて飛来する植物)を植えて開花させて呼び寄せるやり方と、チョウが卵を産みつけるように、食草となる植物を植えて、卵から育てるやり方とがあります。さらには樹液や果実を目当てにやってくるチョウもいます〉
パンジーはチョウはおろかハチも来ない。
幼虫のエサとなる植物だったのです。
タンポポやハルジオンのほうが集客力(チョウが集まってくる)があるそうです!
そんなものは雑草と思っていたのに。
次は集客力のある花を植えてみようとこの本で研究。
故人も嬉しいはず。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文章が好き ◯
作品全体の雰囲気が好き ◯
内容結末に納得がいった ◯
また読みたい ◯
その他
ベランダに蝶をよぶために、どうすればいいか知りたくて図書館で借りました。
蝶にもいろいろいて、それぞれ好みの花があって、面白い。
こんな素敵な庭、憧れます。 -
昆虫写真家・海野和男さんが、長野でバタフライガーデンを作り、その経験から、バタフライガーデンを作りたいと考えている人に向けて、主に成虫の蝶が好んで吸蜜する花々を紹介した本。
蝶に好まれる度合いが星でわかりやすく表されており、花ごとに、よく来る蝶の種類、蝶に好まれる色や形、育て方のポイントまで、詳細かつ、具体的に記載されています。
まさにバタフライガーデンを作りたい人には、最適な本だと思います。
もちろん、海野さん撮影の花々と蝶の写真が、フルカラーで毎ページ掲載されているので、そちらにもうっとりしてしまいます。
私自身は、小さなベランダしかない家で暮らしており、将来庭を持てそうな算段も全くついていませんが、妄想の庭の平面図を描いて、植えたい花をメモしながらこの本を読みました。
たとえ実現しないとしても、満足感に溢れた、とても幸福な時間でした。
また、ベランダしかない人が蝶を楽しむ方法についても、少し記載されており、こちらはぜひチャレンジしてみようと思っています。
後半部には、蝶の食草についても触れられており、卵から幼虫、蛹、成虫への流れが、20種ほど写真で掲載されているので、幼虫から育ててみたい!という人にも、参考になると思います。
ガーデンにとっての害虫となる虫についての記載もあるのですが、やはり農薬は使わず、手で除去したり、他所へ移動させたりするとの記述に、尊敬すると同時に、庭を持つときに必要な覚悟だと、改めて思いました。
祖母宅の庭で、手作業でバラにつく害虫を除去したり、雑草を抜いたりした経験はあるものの、限られた回数でしかないため、恒久的に庭を維持する胆力を持ちたい、例え一生庭付きの家に住めなくても…と決意を新たにしました。
全ページに渡って、海野さんが実際に体験した上での具体的なアドバイスに満ちており、理論書に収まらない、生きた知恵が感じられて、本当に素晴らしい本でした!