- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794811745
作品紹介・あらすじ
学校図書館を外から見るとどんな感じかなー、といつも考えます。人によっては、もしかしたら巨大なガラスの広口瓶みたいなイメージかもしれないなぁ。「分厚いガラスの内側がなぜかいつも曇っていて、外からは中がぼんやりとしか見えない」。ふむふむ。「中に入るためには梯子を登って蓋を取らなくちゃならない」。なるほど。いつも曇っているのは、閉め切りがちな上に、その内部で働いている人の熱量が有りすぎて、外部との温度差によってガラス面に結露を生じてしまうからなのかも? 曇りガラス、梯子、蓋というバリアのイメージは、めちゃくちゃ敷居が高いということの反映?
とにかく、こんなイメージを壊さないと! 実際の学校図書館は全然違うんだから! でも「実際」の「本当」が伝わらない。「これほど」や「あれだけ」の仕事が届かない。じゃあどうする? この問いに、明快かつパワフルかつポジティブに答えてくれるのが、本書です。学校図書館の内にこもったエネルギーを、学校全体に、そしてより広い「学びのコミュニティー」に放出して、子どもの興味を掻き立てて学びを促すタービンを回すことに使いませんか?―と、あの手この手(=ハック)を繰り出して誘うのです。思い立ったらすぐに試せるハックが満載なのも、やる気をそそります。楽しみながら取り組んだ結果として、曇っていたガラスがクリアになって活動が良く見えるようになれば、誰でも中に入るのが当たり前になり、バリアもいずれ消滅するに違いありません。
しかも、とても実用的ながら、本書は単なる実践者のためのハウツー本にはとどまりません。子どもの学びにとって学校図書館のポテンシャルがいかに大きいかを具体的に見せてくれるショーケースでもあります。つまり、学校教育だけでなく、自分の頭で考えられる未来の市民の育成に関わるすべての人にとって、必読の本なのです。(松田ユリ子 神奈川県立高等学校図書館司書)
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
学校図書館が社会の変化から取り残されないように、しっかりと役割を主張、宣伝して行かなければね。この本の舞台はアメリカだけど、参考にできることは有る。まずは自分の頭をチェンジしていかないと。
-
学校図書館だけじゃなくて、広く学びや教育に関わる人なら刺激を与えてくれる本。
読んでいてわくわくしました。原著はアメリカなので、イベントやチャリティーなど、アメリカっぽいなと、遠さを感じたところもありましたが、どんなことを目指して、どう考えて動いていくのか、具体的なアイディアもあれば、考え方や方向性への示唆もあって、読み返しながら自分のチャレンジを考えたくなりました。 -
変われ! 学校図書館
とても刺激的な本。従来の「本がたくさんあって本好きの常連が静かに本を読んでいる」イメージからの脱却をはかり、学校の中で最もエキサイティングな場所になろうとするチャレンジ。ハックが10個掲載されていて、それぞれにまずやってみること、ステップを踏んで取り組む方法、抵抗に立ち向かう助言などが載っているので、ここからやってみようかなとかこれはすでに取り組んでいるぞとか思えるのがよい。ワクワクした。
様々なテクノロジーが紹介されているが、アメリカのものを翻訳しているので、すべてすぐ使えるものでもないだろうし、日進月歩なのでもっと新しいものがあるかもしれない。それを探すのにもワクワクしたいし、仲間を見つけて情報交換できるとよいだろう。まずは「学校図書館の友」で検索。
特に気になったのはハック1「学校図書館のスペースを変える」とハック8「学校図書館の重要性を主張する」とハック10「いつでもどこでも読むことを称える」かな。 -
知ってることがほとんどで、学びはほぼなし。
味見読書とデート読書?はちゃんと調べて実践したい! -
具体的な実践もあってよかったし、なにより海外の図書館の様子を知ることができてよかった。エネルギーをもらえる。
-
まあ、所々参考になったり、ならなかったり。
-
学校図書館をアカデミックに活用していく。
書かれているのはアメリカのことだけど、いろんなヒントが隠れていた。 -
図書館をより良くしたい方に、外国で行っている事例を学ぶことができる本です。