きもの自在

著者 :
  • 晶文社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794961471

作品紹介・あらすじ

四季をとおして、きものを「ふだん着」として着こなす知恵と喜び-。のびやかで気持ちのいい「きもの暮らし」の提案です。

感想・レビュー・書評

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  • 着物を日常着として着る人は着物というものに対して、とても自由な考え方をもっているなぁと感じる。なんでもオッケーという緩々した考えではなく、自分なりの信念がある。

    自由とは自律すること。着物は自律した衣服である。着物はそれ自身のかたちがないため、ちゃんと着こなすには自分の体を訓練しなければならない。という部分が特に印象に残った。

  • 「やっぱり着物を着たい」と思ったのは、どこかで読んだ鶴見和子さんの言葉が気になっていたから。この本では、その言葉出てきた背景やどんな風に着物を楽しんでいるかが分かってきて、ますます私も日常にとりいれたい、と思うようになった。

  • いただきもの。

    染め、織り、着物と帯の合わせ等、著者好みの語り。
    1993年の本なので、対談側の「着物に縁遠い世代」は、おそらく現代の親世代くらいか。

    着物をざっくり普段に着る、という動きが一部の若い世代に起こっている現在に読むと、着物を普段に着ていた時代への、反発やあこがれや気負いのような感情がなくなってからの、その動き方がおもしろくもあり、皮肉でもある。

  • <B>■社会学者が着て、見て、語るキモノとは</B><br>社会学者 鶴見和子氏が、グローバルな観点で、日本人として、キモノを着る立場の者として語った書。ここ数年エコロジーの観点での社会潮流が当然となるなか、1993年に発行された本書は冒頭から「きものは日本のエコロジー」と唱え、風土と心身の健康、経済性を指摘。きものが当たり前に生活にあって、育った年代の日本人として、海外での経験で、民族や文化、世界と日本のキモノの関り方を語っています。日本の産地とのエピソード、アジアの布、カンボジアの陣羽織。高齢の著者がこだわらず、肩肘はらず(「きものを着て脚を組みますよ」の個人的には何だか嬉しくなってしまったくだり)築く、キモノとの関係。一方「きものを着ると”きものを着た女”に変身して檻にいれららた気持ち」という「聞き手」の藤本和子氏との対談のやり取りは非常に面白い。「きものを”未来のふだん着”として人類の衣服に生かしたい”」という著者の想い。著者は2006年7月にお亡りになりました。【着物好き向け・一般向け】(と)

  • 社会学者として有名な鶴見和子さんのきものに携わる人たちとの対談や、
    いろんな国の布地がきものといかに美しいハーモニーを奏でるか、
    その作品の数々に私は魅了されてしまいました。

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著者プロフィール

●鶴見和子(つるみ・かずこ) 1918年生まれ。上智大学名誉教授。専攻・比較社会学。1939年津田英学塾卒業後、41年ヴァッサー大学哲学修士号取得。66年プリンストン大学社会学博士号を取得。論文名Social Change and the Individual:Japan before and after Defeat in World War II(Princeton Univ.Press,1970)。69年より上智大学外国語学部教授、同大学国際関係研究所員(82-84年、同所長)。95年南方熊楠賞受賞。99年度朝日賞受賞。15歳より佐佐木信綱門下で短歌を学び、花柳徳太郎のもとで踊りを習う(20歳で花柳徳和子を名取り)。1995年12月24日、自宅にて脳出血に倒れ、左片麻痺となる。2006年7月歿。

「2015年 『地域からつくる 内発的発展論と東北学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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