- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796400503
感想・レビュー・書評
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受けの一人称です。
子供のころテレビで見た正義の味方=検察官に憧れて、検事になった秋保はまっすぐな性格です。
事件は同情を誘う内容でやるせない気持ちになりかけましたが、犯人への秋保の説教ですっきりしました。
犯した罪は法律に従って償いやり直した方がいいのです。
男は短髪がいちばんだと思いますが、イラストの加倉井は素敵です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
男くさくていい加減で不埒な刑事×堅物なクールビューティー検事。
女を口説くような軽い調子でからかってくる刑事の加倉井を苦手に感じているけれど、仕事となれば真面目に協力する検事の千条。
警察と検察は馴れ合ってはいけないと、距離をきっちりとりつつ事件に取り組む千条は、とても特徴的で魅力あるキャラ。千条の視点で一人称で話が進行するので、読み始めは私と語る千条のモノローグが鼻につくんじゃないかと思ったけど、これが意外に面白さを倍増させていて効果的でした。
言う事もやる事もきちんとしていてソツがない、ただの堅物な受という千条の印象が、実は全く違うということにどんどん気づかされていきます。
真面目さもただ規律に従順なのではなく、自分の信じるものに忠実な人間なんです。表現の仕方が正直なだけで、根はとても優しい、魅力的な受。
一方の攻、加倉井も始めは軽そうだし、不真面目そうだし、千条をちょっとバカにしている気持ちも見え隠れしていたのですが、事件を追っていくうちに印象が変わります。男らしくて何事にも動じないように見える加倉井が、事件のせいで疲弊して思わず千条に見せてしまう弱さとか、意外にも真面目で一途だった過去の恋愛とか、かなり奥が深いキャラ。
そんな加倉井を支えて、捜査に協力して、背中を押してあげる千条はとても男前でかっこよく感じます。端々に愛がちゃんと見えていて、加倉井でなくとも惚れます。
エロ的には加倉井が迫っているわりに、二人が絡んでるシーンはわずか。千条の思考回路から言えば、もっともな話ですが。
でも、会話ひとつ、キスシーンひとつに、煽られ萌えるのが不思議。
千条は誰とも付き合ったことのないまっさらな受なんで、それだけに怖いもの知らず?な積極性を発揮していて、そこがとてもツボります。大胆なことを言っておきながら、いざとなると人並みに羞恥しているのには、なぜかほっとさせられました…
刑事ものとしても巧くできているストーリーで、引き込まれました。犯人に対峙した千条のセリフに溜飲が下がります。堪能できます。
続き物としてこの二人でまたやってくれないかな…と -
刑事(攻)×検事(ノンケ受)
気持ちを言葉に出すことを厭わない攻の加倉井も好きですが
珍しいくらいに、受の千条が好きです!
大好き、こういう性格!
BLなのに、読後の感想が「スッキリした!!」でした。
犯人が加倉井に対して同情を引こうと策を弄していることを
理路整然と突っ込むところ、最高でした。
カッコイイ、千条!
最初は、加倉井が余裕綽々と千条にちょっかいかけてたのに
後半は千条に負けっぱなし。
ヘタレ気味のオッサンになってました。
でも、Hの時は強引に戻ってたりして(笑)
気障なセリフ連発!
表紙の絵が素敵で手にとったのですが、中身も大満足。
ちょっとくたびれつつ男っぽい加倉井がツボでした。
手や足の筋が骨っぽいくて艶っぽい絵ですよね。