神鳴り花~傾国の神官~ (ガッシュ文庫)

著者 :
  • 海王社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796407557

作品紹介・あらすじ

皇帝専属の神官であるハルは、皇帝・レオンを密かに想い続けていた。性戯のごとき淫らな「告解」も多情なレオンの戯れでしかないとわかっていながらも、想い人と肌を合わせる悦びに身を震わせる。成就を願うなど畏れ多く、ただずっと傍にいられれば…と恋心を封印していたハル。だが、新任の聖騎士・ゼインに苦い片恋を悟られてしまう。その上、ゼインは口説いてくるようになり、その氷塊の瞳で真摯に見つめられると心はあさましくも揺れ、ハルは二人の狭間で翻弄され-。

感想・レビュー・書評

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  • 雷神の力を持つ太陽の様な皇帝レオンと月の様な弟ゼインと神官ハル
    類稀なき二人に愛される神官の構図が美味なのは確実な所へ、陰謀に巻き込まれた兄弟が国の安定と発展のために互いにを認め、嫉妬しながらもハルを求めあい互いに愛する。
    ハルが一番果報者w

    ハルへの愛を告げられず奔放に振る舞うレオンの不器用さがアタクシには一番の萌えにでした。ゼインは弟気質で欲しいものに突き進むけど、レオンは立場やハルを想いすぎてしまった可愛いさがあり、兄としてゼインも愛している複雑さが善きです!

  • 中世ファンタジーものですが、
    とても読みやすかったです。

    貞操帯やネトラレ要素や3Pや、
    果てには二輪挿し…と濃厚エロなのに
    意外とさらっと読みやすく、くどくない不思議。
    今まで読んだ沙野さんで一番読みやすかったかもしれない。

    幼い時から仕える国王レオンに告解と称して
    関係をもつ神官・ハル。

    神に淫らなことは許されていないので
    貞操リングをはめられ、
    己の欲望と葛藤させられるところが非常にエロいです。

    ハルはレオンを愛しているが、レオンは妃を娶り、
    初夜権を使って花婿(嫁じゃないところがミソ)を
    抱きまくるし、その直後にハルを抱くしで
    最低じゃん!と思ったところにゼインが現れる。

    レオンとは違った魅力を持つゼインに恋するハル。
    ゼインはハルだけを誠実に愛するので、
    あ~この二人で決まりかと思えばそうはいかない。
    読んでいくとレオンもやっぱりいい男なのです。

    う~ん、どっちも捨てがたい!

    ハルが二人の間で揺れるビッチかと思えば
    全然そんなことがなくて、真面目で信心深く
    献身的ないい子なので嫌悪感はなかったです。

    王妃マルガと侍女エリカの関係もなかなか良かった。
    「乙嫁語り」の姉妹妻みたいな感じかな?

    最後までどっち選ぶの?とハラハラしたら、
    あ、そうきたか~。これは人を選ぶかも。
    私は結構好きでしたけど。

    しかし二輪挿しは怖い!けど、すぐ呪文で
    傷を治してくれるから、まあ、いいか・・・?
    いやいや、やっぱり最中が痛いですよ!!

    寝取られ・嫉妬の三角関係がお好きな方におすすめです。

  • 皇帝・レオン+聖騎士・ゼイン×神官・ハル。作家買いの沙野さんなんですが、ちょっと苦手な中世ファンタジーに加え複数で裏テーマがNTR… 読み切れるのかと心配になりましたが読了。ファンタジー部分は面白かったけど、レオンのヤンデレ感とゼインの執着具合がもっと前面に出てきても良かったのに… と思った自分は案外複数やNTRは嫌いじゃないのか? リングは痛そうでした。

  • ファンタジー系は世界観の設定がとても難しいと思います。
    ある程度は自由に世界観を作者が設定できる分、走りすぎて、あり得ない世界になる恐れもあります。

    その点、この作品は雷神信仰の帝国で皇帝は生まれながらに「雷のサクラメント」を起こせるという一種独特の世界観を持ちながらも、それを読者が違和感なく受け容れて最後まで読むことができる秀逸な作品です。

    腹違いの兄弟である皇帝とその弟に愛された美しき傾国の神官ハルの二人の男の間で揺れ動く心、二人のヒーローの炎と氷を思わせる個性的な性格が見事に描き出されます。主役三人はいずれも個性的なキャラではあるけれど、皆、嫌みのない好感度の高い人物ばかりでした。
    かなり過激な内容・描写ながら、洗練された文章と雰囲気により、上品に仕上がっています。
    ただ、些細なことですが、気になったのが一つ。
    これは無理にBLではなくても、二人の男の間で揺れ動くのは女性でも良かったのでは?
    しかし、BLレーベルなのだから、これは当たり前のことなんだなと納得はできました。

  • 陛下&騎士×神官。

    二兎追って二兎とも得る…か。ちょっと安全パイすぎてなんとも。貞操帯?とか互いの攻めの前で見せ付け行為とか、3Pとくればやっぱ二輪…とかプレイは濃厚でした…ハイ。

  • 最後ゼインが赦されるのは甘いと思うのは、皇帝の方が好きだからかな。

  • 円陣闇丸センセの美麗な表紙絵から、3pの中世ファンタジーだなと推測。
    …ただ、沙野センセによる中世ファンタジーとなれば、絶対に王道ロマンティックだけではすまされないので、そこのところはしっかり肝に銘じて手に取らないと、とんでもない地雷を踏むことになるかもしれませんね~
    お気をつけてください…
    そういう、毒のある作風が大好きなんですけど。

    金髪皇帝と銀髪騎士×黒髪神官。
    金髪皇帝のレオンが第一印象悪くて、てっきり俺様暴君かと思ってしまいました。まあ、ベッドではやんちゃです。「一棒一穴」信望者としては、レオンはダメでしょう…!みたいな悪感情しかなかったんですが。
    でも、レオンとハルの少年時代の裏話になんかぐっときちゃったんですよね。
    理由がわかるとそれが神に仕えるハルの意志の強さに対抗するために編み出した戦法?だったりして、大人げなくて胸キュンでした。

    ハルも二人のイイ男の間で神官のくせにふらふらして!と羨ましくなったり腹立たしくなったりwww
    どっちかなんて選べない~とブリッコされたら怒り心頭になるところでしたが、二人に深慮して返って危機に晒されたりと思った以上に不器用なツンデレで、だんだんかわいく思えてきました。

    ゼインが一番純粋で真っ直ぐな性格でカッコよかったんですが…野心家ゆえに途中でヘルムートによって大変な事になってしまい、ハラハラさせられました!でも根本的には一途でわんこ的な印象でした。

    中世ファンタジーらしい国同士の争いや人間関係も面白かったですが、やっぱりメインはそこじゃないですよね…?
    カッコいい男二人が嫉妬と独占欲で頭いっぱいになって、王国を護る上でのミスを犯しそうになりながらも、愛する人に導かれて正しく平和に国を治めるように軌道修正していく、その解決方法が3pってwwwまさに、ファンタジーです!
    平和だけどエロいですね。神官が貞操帯ってなぜか淫らに感じてしまいます。去勢よりずっとHENTAIちっくで萌えました。
    もちろんヤマ場は脳みそが嫉妬で滾りまくってしまうネトラレと、二輪挿しです。
    私的に二輪挿しの大御所は藍生有センセだと思っているのですが、負けず劣らずの愛ある二輪挿しでとてもステキwでした。

    あと良かったのが、王妃のマルガですね。いつもはあまり胸にグッと来ない百合cpなんですが、彼女たちはすごくステキで惚れました!王子もかわいくてキュンキュン。将来が楽しみです。

  • memo: コミコミ特典イラストカード付

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