▼あらすじ
「私の花嫁になってくれませんか?」
酔っぱらったある夜、蒼介は、宇宙人のようなうねうねした物体に、
プロポーズされ、うっかり受けてしまった!
翌朝目覚めたときには夢かと思ったが、何かが体の中を蠢いた感覚が残っている。
不審に思っていたところ、家にイケメンがやってきた。
彼は、その「宇宙人みたいな何か」が人間に変身した姿で──!?
純愛♥触手ラブ!
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触手に興味を引かれて購入。
表題作を含めて全部で6つの短編が収録されていますが、正直、どれも内容が薄く、全体的にあっさりし過ぎていて個人的にはあまり面白いとは感じませんでした。
特に表題作に期待していたのですが、短い上にあまりにも説明不足で謎しか残りません。
蒼介(受)はどうして人間に絶望していたのか、アレク(触手/攻)はどうして蒼介の事を好きになったのか、そもそも何でアレクは人間を妻にしたがっているのか…など、一目惚れなのかどうかすら説明がなく、何で??って感じでした。
でも、エロシーンはどのお話よりも力を入れているのが伝わって来て良いなって思いましたし、人間に擬態し続けたアレクが本当の自分の姿とのギャップに悩む様子も、まさに人外ならではって感じで読みながら新鮮に感じました。
また、最後、蒼介に拒絶されるのを覚悟でアレクが元の姿に戻った展開もインパクトがあって良かったです。
ただ、やはり短過ぎてどうにも薄っぺらい印象なので、この表題作で丸々一冊使い、内容をもう少し深く掘り下げてくれたら今よりもっと読み応えがあって面白い作品になっていたのではないかと思います。
せっかく面白いテーマなのにこんな短編で終わらせるには非常に勿体無いですし、私としてももう少し長く読みたかったです…。