- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796680547
感想・レビュー・書評
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『ドレの旧約聖書』と同じく本文中に1:1といった章と節の表記はなく、現代小説の感覚で読み進められる優しい文体に仕上がっており、気を楽にして一つのストーリーとして新約聖書を楽しめます。
原則的に見開き片方にドレの壮麗な刺画もう片方に文章で、文章は1ページ毎に区切られており次のページに飛ぶことがなく、瞬間的にその1ページの内容を具体的なイメージとして得られる構造も同じです。
例えば少し時間が空いたときや毎日寝る前に1ページだけ読むということも可能ですし、1ページ毎にタイトルが付されているので前回読んだシーンをすぐに思い返すこともできますし、付箋などで目印を付けて自分の好きなシーンを何度も読み返したり挿画を鑑賞したりという色々な読書スタイルに答えられる素晴らしい一冊となっています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
・「蝮の子らよ、これで神の怒りから逃れられるなどと、誰に言われて来たのか。救われたければちゃんと悔い改めの実を為せ。アブラハムが自分たちの父だなどと夢にも思うな。神はその気になれば、この小石からだってアブラハムの子らを創り出せる。いいか、斧は既に木の根元にある、良い実を為さぬ木は、切り倒されて火の中だ。」
・「私などこれから来る方の、靴の紐を解く値打ちも無い者にすぎない。」
・それから、彼らはいつものように十字架に、罪人の名と罪状を書いた木切れを打ち付けた。それは、受刑者が何の罪で十字架にかけられたのかを、知らしめるためのものであったが、「強盗」と書かれた二つの十字架の間に立てられたイエスの十字架には、「ナザレのイエス、ユダヤ人の王」と掲げられた。ピラトによって指示され用意されたその罪状は、成り行きを考えればそう書かれる他はなかったが、しかしそうして十字架の上に掲げられてみれば、いかにも奇妙な罪状ではあった。それはすなわち、ユダヤ人の王であるという事自体が死罪にあたいする罪であるという事であり、その裁定が他ならぬローマの属国であるユダヤ人自身の手によって下された結果となったのである。 -
ほんとに読みやすかった。聖書読みたいなとおもいつつなんども挫折してて、やっと読めた。
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あらすじ程度だがイメージも湧きわかりやすい。
いかにひげもじゃのおじさんが多かったかがわかる。 -
『神』にしなければならないので、
誇張した表現はあると思いますが、
布教活動で「イエス」が語る『神』の教えは、
たとえを多用しており、
とても分かりやすいんです。
『旧約聖書』の書き方に比べると、
明らかにそこに人が存在しているようでした。
http://www.tv-aichi.co.jp/bp/wadatti/?p=9435 -
キリスト教徒でなくても読み応えのある一冊。
内容はただの聖書。
しかし、ドレの描くどこか人間くさい人々の絵を交えながら読むことで、その場の音や匂い、景色が浮かんでくる。ただの聖書を読むよりもより深く聖書を知ることができる。 -
新書版も読んでる途中だが、絵があるとそれだけで楽しめる。他の作品も読んでみたい
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「神曲」と同じような引き込まれる文章を期待していたので、ちょっと残念。絵は文句なしに素晴らしい。