アリとキリギリス~ドレの寓話集~

  • 宝島社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796695688

作品紹介・あらすじ

今を生き抜く知恵の宝庫。アリとキリギリスなど全80話を解説付きで収録したほか、天才版画家ドレの挿画116点も収録。

感想・レビュー・書評

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  • ドレの見事な版画には一見の価値があるが、翻案・解説がひどい。翻案と称して創作に近い改変を施したり、解説というにはあまりにも浅い自分の考えの垂れ流し。オリジナルの物語がわからないので本文を読んでも落ち着かない。版画を眺めてあらすじを追うだけで良いかと。

  • 各2-3ページという短い童話集。
    お話自体というよりは、ドレの挿絵がとてもきれいです。

    ドレの木版画挿絵が、短いお話の語られていない部分を
    想像させる、すばらしいつくりになっています。
    小学生低学年位頃から、
    お話を読むとはなしにページを開いているだけで、
    想像力を鍛えることができそうな一冊。
    子供へのプレゼントなどにいいのではないでしょうか。
    もちろん、大人の木版画がすきという方へもお勧めで、
    挿絵作品集のような一冊です。

  • 「よい子のみんなも大人になったら現実を見よう。」

    おなじみイソップの寓話に想を得た17世紀フランスの詩人、ラ・フォンテーヌの寓話集。そこに寄せられたギュスターヴ・ドレの挿絵116点も収める。

    底本になっている寓話の作家・イソップは紀元前のギリシャ人だという。
    子供のころからなじんできたイソップがそんなに古い時代の人だったとは思いもよらず。

    今ふりかえると、その教訓にもましてたとえば
    狼の恐ろしさとか、狐のずる賢さとか、ロバのお馬鹿さとか、おなじみの動物たちのキャラは
    子供のころに彼の話を聞いたり読んだりしてすり込まれていたように思う。

    これは2000年の時の彼方からの情報操作だったわけだな。
    イソップ おそるべし。

    寓話というのはもちろん、社会における教訓とか人生の知恵とか
    そういったものを人々に伝える手段としての文芸だろう。

    人が人としてストレートに口にしてはあまりに生々しく
    場合によっては角がたったり誤解されるおそれもある言葉や真意も
    もの言わぬはずの動物たちを使うことによって
    そこにある種の愛嬌やユーモアが加味され
    さもありなんとごく自然に身体に入ってくる。

    見ようによっては苦い薬をジュースに混ぜて飲ませるような効果がある。

    あ やっぱりこども向けかね。

    さて、本書。

    こども向けではない。

    ドレは本文では動物の話として語られているいくつかの話の挿絵を
    人間の姿に変換して(「戻して」というべきか)描いている。

    例えば本書の表紙の絵もその一つで、表題作「アリとキリギリス」の挿絵。
    楽器を持った若く美しい女が、険しい表情の農婦人に玄関先で門前払いをくらっている。

    生々しいでしょ。

    大人は現実を見ろってことですかね。

  • ドレ挿絵のフォンテーヌの寓話集はいくつか既刊で文庫でも出ているけど、
    ドレの絵は少しでも大きく見たいからこちらも購入。
    比較的廉価で、シリーズがまとまっていくのはうれしい。

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