グーグルを超える日 オーケイウェブの挑戦

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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797331363

感想・レビュー・書評

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  • ”10年以上前から知っていたQ&Aサイト"OKWeb"(現・OKWave)。この「場」を立ち上げた兼元さん自身の生き方・考え方に触れたくて読んだ一冊。共感する点、仕事に活かせそうな内容が多数あり。

    <質問>
    1.ミッションの言語化は、どんな過程で実施?どんな風に変遷?
     /「・Q&AインフォメディアリのNo.1となり世界知識資産を構築する。
      ・世界一大きな助け合いの場を想像している。
      ・世界一早い回答を提供できる窓口を構築している。
      ・世界一多くのQ&Aをつくり出している。
      ・世界一多くの人々、企業にQ&Aサービスを提供している。」
      (2005年8月発行の本書 pp.4-5 より)
     →「世界中の人と人を信頼と満足でつないで、ありがとうを生み出していく」
      (2011年7月の http://www.okwave.co.jp/about/index.html より)

    2.製品開発チームとして真似できることは?
     /自分たちの商品やサービスが解決できる問題を、いろんな角度から考えてみること。

    3.兼元さんが言われてググっとくる自社のポイントは?
     /「Q&Aによる助け合いの場が創り出す人々の笑顔」が見えるかどうか。


    <読書メモ>
    ・デザインというのは人間のためにあるもので、自分を表現する道具ではない。つまり「みなさんの意見をどう取り入れていくか」というのがデザインで、「ぼくが思うものを作りたい」というのが芸術。
     (中略)
     「君のこと好きだけど、君はどうなの?」と駆け引きしながらするのがデザイン型恋愛。(pp.32-33)
     #質問2の回答でもある。
    ・京都のGK研究所 所長 栄久庵憲司(えくあん・けんじ)さんからの教え(pp.38-39)
     『幕の内弁当の美学?日本的発想の原点』「ものには心がある」「ものは言葉の通じない友だ」
     「デザインは親鸞だ」
      今のデザイナーは家を作れといわれると、こんな家がいいと絵を描く。親鸞的な発想でいうと、まず川や山はどこにあり風はどこから吹いて、どういう素材があるかというところから発想すると。そこに住む人はどういう人で、将来何をしたくて今どういうことを考えているかを聞けば、もう家の形は決まってしまい、そして最後に実際のデザインをするわけです。こうしたやり方がオリジナリティにつながり、これが「親鸞のデザイン思想だ」と言っていました。
     #なるほど。深い。
    ★「人の一生には前世の罪を償う時期と、生まれたことの意味を全うする時期とがあり、今はちょうどその前半生にあって、あなたは因縁を抹消しているところなの」とも言っていました。
     そう言われても、小学生のぼくには意味がよく理解できませんでした。
     (略)
     ただ、「苦しくて死にたいと思うこともあるかもしれないけれど、我慢しなさい。今にきっと治るから」と言われたときは、見透かされたとも感じました。(p.53)
    ・「これはぼくがやらなきゃいけないんじゃないか。これこそ自分の手がけるべきものではないのか」と強く感じるようになってきたのです。実現したという熱意もどんどん湧いてきました。(p.59)
    ・人の頭の中に「役に立つ情報」は無限にある(p.106)
     #Q&Aの仕組みだけじゃなく、コンテンツに可能性を感じてたんだ!
    ・ぼくたちは特許も出願しています。(略)新規のユーザーがやって来たときに、データの中の誰に似ているかを判断するわけです。すると、ユーザーに正しい回答を早く届けることができます。これこそ、マッチングの技術といえるでしょう。(p.109)
     #どういう質問をどのように、どの回答を選んでいるか(カテゴリー、キーワード含む)、ユーザーの属性 等
    ・オーケイウェブの会員が投稿した質問に数日間、回答がつかないとします。すると、システム側からユーザーに対して、「答えがつきませんので、削除していただくか、同じ投稿を繰り返して他のユーザーに知らせるか、補足して新しい質問を投稿するか、どちらかにしてください」といったお知らせメールを送ったりして、コンテンツが、すたれたりしない工夫をいろいろしました。(p.115)
    ★ぼくは「回答者」は真に「ありがとう」を欲しているのだと気づきました。(p.117)
    ・ぼくらが考えた仕組みは、質問したお客様は自分がした質問しか見えないが、社内では全社員がその問い合わせをコミュニティ感覚で見ることができ、パートの方々、在宅勤務の方々も加わって、気がついたものから、回答をいれていくというものでした。(p.143)
    ★セールストークが「問い合わせを減らすためにFAQを自由に管理できるツール」に変えてみたところ、積極的な反応がくるようになりました。(p.147)
     #商品が同じでも、誰に、何を届けるかの切り口次第!
    ・インターネットは道具であって、使い方しだいだと思っているからです。そのため、どうしたらオーケイウェブ上の「助け合いの場」「ありがとうが集まる場」をより多くの人に伝えることができるだろう、と常々考え続けていました。(p.183)
    ・7人の師匠たち(p.188)
    ★実際の人生でもとりあえずの解答を、自分がやりたいことだと判断してやってみるべきです。これでないといけません。とりあえずではなく、それを心底信じ込んで、行動してみるのです。とことんやってみることが大切です。(p.190)
    ・日本の若者に比べると、韓国や中国の人は気構えがまったく違います。(中略)
     何でそんなに頑張るんですかと尋ねたら、「私は3年後に国に帰り、国を復興する使命がある」と答えました。(p.192)
    ★ぼくに見えているのは、世界中に広がったQ&Aによる助け合いの場が創り出す人々の笑顔です。(p.198)

    <きっかけ>
     澪電会での講演を聞いて、兼元さんの生き方・考え方に興味をもったので。”

  • 池袋 ブックオフ

  • えらいタイトルをつけたもんですね

  • がんばっていることはよく伝わってきます。
    中小企業の社長さんとしては、満点だと思いました。

    特に、ライブドアの「法律」に対する積極的姿勢に疑問を持ったのはすごい。

    OKWEBという会社を作った社長さんの苦労談としては納得感がありました。
    本のタイトルは、社長の意思とは関係なく、出版社が決めたのでしょう。

    googleだって、最初は、今やっているようなことを目標にしていた分けではないのでしょうから、
    何を目指しても、かまわないと思います。

    10年後にどういう社会になっていたいので、それまでに何がしたいのかというあたりの社会に対する貢献の部分がよくみえませんでした。
    そのために、何を投入しようとしているのか。地道な、技術的な努力も必要なのでしょう。

  • 著者の自叙伝であった。
    できはかなりよく、人となり、想い、熱意がひしひしと伝わってくる内容であった。
    不器用な人生だが、一途で頑固な情熱が今の成功を支えていることがよくわかった。
    今後も面白いことをしてくれそうな人であり、事業の成長を見てみたいと感じる本であった。

    2006.9.22

  • オーケーウェブは仕事で非常に役立っています。エクセルの使い方や契約書で分からないことは、大抵このサイトにQ&Aがある。 その仕組みを作った著者には今後是非グーグルを越える何かをまた作って欲しいと思います。

  • ホームレスから社長になった。
    ホームレス時代に、奥さんに仕送りしていたお金を、再起するとき、
    奥さんが貯めておいて渡してくれた、というエピソードがとても印象的で心温まるものです。

  • いつもお世話になってる教えてgooの大元のオーケィウェブ

    世界中の人が助け合えるビジネスモデルでこれからも

    この会社は伸びてきそうですね。

    本が面白いかどうかは別として・・・

  • 著者の熱い思いがこめられた1冊でした。ギリギリの生活からのサクセススト−リ−です。応援される成功者の共通項♪

  • 「はてな」とどうちがうのかが分からなかった。

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著者プロフィール

株式会社オウケイウェイヴ 創業者。
愛知県立大学美術学部デザイン学科の学士号を取得。
同社のビジョンはコミュニティを通じたユーザーの相互支援を促進することであり、世界初日本最大のQ&Aソーシャルコミュニティ「OKWAVE.JP」を運営し、日本で最大の市場シェアを有する企業向けカスタマーサポートソリューションを提供している。
株式会社オウケイウェイヴは2006年6月に名古屋セントレックス市場(3808 名古屋)に上場。

「2020年 『感謝経済 他人の成功を支援する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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