- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797361919
作品紹介・あらすじ
AskingからListeningへ、10年代のマーケターが理解すべき消費者の心の声(インサイト)を聞くための技法。
感想・レビュー・書評
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伝統的な調査会社は、調査対象の匿名化やプロモーション活動との分離を定めた「マーケティング・リサーチ綱領」に縛られ、リサーチの厳格化の方向に突き進んだ結果、「生活者を理解し、ソリューションを提供する」という本来の目的から乖離し、調査の目的化が進行した。
一方、webテクノロジーの進化やソーシャルメディアの台頭等により、従来はリサーチにより集めなければ入手できなかった情報が、自動的に吐き出され、「集まる」ようになってきた。
こうした時代背景を受け、従来の調査会社の枠を超えたところから、調査会社と競合するサービスが提供され始めた。象徴的なのが、Cookpad。マーケティングリサーチと商品プロモーションを一体化したソリューションを提供することで『知ることと伝えることが分離していたマーケティングの構造を変えた』(森下執行役員)。
本書では、従来型の、無作為抽出で非連続の意識調査の限界を指摘し、連続性がありリアルタイムに収集可能で自然に集まる行動ベースのデータをいかに収集・活用していくかが次世代のマーケティングリサーチに課せられた課題であると説く。
具体的には、以下の切り口で提言を行っている。
■蓄積されたデータから仮説を立てて検証する
■ひとりの生活者をリアルに想像する
■同じ対象を継続的に追いかけて変化を知る
■ストリーミングや動画のようにデータを扱う
■事実で語らせる実験的な手法を取り入れる
■つながりをデータの解釈に活用する
次世代のリサーチャーには、調査票を作る技術や、調査票に基づいて生活者データを集める技術だけではなく、「世の中にどんなデータが存在するのか?」「どうすればそこから生活者のインサイトを導き出せるか?」等の技術が不可欠となる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
マーケティングリサーチ業界にいるなら一読はしておきたい。
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2015/7/7読了。
マーケティング自体を経験してきたわけではなく、一中小企業の雑務担当が読んだわけですが。
なんだか2011年現在で次世代と言われてきたことについてはもう既に取り組まれていること、という印象。
言ってることはわかるけど、深く理解出来たかと言われると、うーん、、、 -
港Lib
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1つ前に読んだ次世代シリーズが良すぎて、期待しすぎたからか、霞んだ印象
マーケティングこそ、速さが大事なのかな。言われてることが既に当たり前になってる感強い。 -
今は普通の人たちもテレビやウェブでマーケティングの知識をかじっているため、ユーザーインタビューをしてもマーケターのような視点で受け答えすると言います。そこからいかに本音を聞き出すか、様々な手法を紹介しています。
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過去から最新のリサーチ手法、その目的が書かれていて、二章までは非常に参考になる。ただ、三章、四章は技術紹介なので、実際に経験してみないと、長々自分のものにはならない。五章は蛇足かな。
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マーケティングリサーチはどう変化していくか?
→消費者自身も気づかなかった欲望を読み取ることがインサイトであり、それを形にしてサプライズを実現させていく必要がある
今後大事になるには、集まるひとりの連続したリアルタイムの行動、関係を加味したデータ
KPIを全社統一し、課題を共有し分析者と現場が連携していく -
マス・エスノグラフィー、ethOS、フィルモア・アスクスマート
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慣れない分野なんで今一解らないが、とても良い事例が盛り込まれている気がします。
時間があれば、もう一度読み返したい。