わかりやすいアジャイル開発の教科書

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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797371284

感想・レビュー・書評

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  • Wikipediaでアジャイル開発を調べたら、その次ぐらいには是非読んでおいた方がよい本。XPやSCRUMなどの本を読む前に本書を読んでおいたら、何のためにやるのかがよく理解できると思う。
    タイトルは教科書となっているが、実施例なども掲載されていて、テストによく出るところをまとめてくれた良い参考書のような感じで、分かりやすく楽しく勉強させてもらいました。

    最近アジャイル(スクラム)の勉強をしているが、分かってくれば分かってくるだけ、知らないこと(知りたいこと)が増えてくる気がする。この辺がアジャイルが人を惹き付ける部分でもあるし、本書でアジャイルと禅の考え方が近いとということかなと勝手に解釈してみました。勉強会が開催されるらしいので、本人に会えたら聞いてみよう。

  • メーカーの方が書いているだけあって、メーカーで働く自分にはとてもわかりやすい例が多い。
    アジャイルの目的は「価値」の最大化(p.33)
    「アジャイル開発をやること」が目的になったら失敗(p.62)
    「いま、いらないでしょ?」(p.106)←ミドルだと一概にこうも言えない。
    アジャイルではコードを共同所有して、役割を固定化しないことが大切(p.131)
    バグレゴ(p.151)

  •  アジャイルは「考え方」「姿勢」であり、「手法」として捉えると失敗するということがよく分かった。かつては要求はほぼ決まっており仕様の変化もあまりなかったが、要求が曖昧であり仕様も大きく変化するのが現在のソフトウェア開発の状況である。また、ユーザの使用感も重要な要素であり、その手直しも非常に多い。そういう状況であるにもかかわらず、開発する側が変わらないというのはやはりおかしく、アジャイルという考え方を導入するのは理にかなっていると言える。とはいうものの「変化を嫌う」風土は根強く、特にマイコンではその傾向があるように思う。しかし、マイコンこそアジャイルを適用すべき領域であるように感じた。マイコンは一度製品として出荷されるとアップデートが困難であり、また実際に動作させてみないとどのような結果になるのかわからないという側面もある。そのため頻繁に仕様変更が発生するが、細かくタイムボックスを設定することで顧客、開発側双方で柔軟な対応ができるのではないかと思う。
     本書はアジャイル開発の教科書名乗っているだけあり、プラクティスの解説も充実しているが、特に「テスト駆動」と「リファクタリング」の解説は非常に丁寧で充実している。これはアジャイル開発の根幹ともいえるプラクティスであると同時に誤解を招きやすいプラクティスでもあるからではないかと思う。誤解を招きやすいといえばドキュメント作成もその一つであり、それについても「何故作らないか」に加え、「どんなドキュメントを作るか」を取り上げている。
     アジャイル開発は強力であるものの誤解も多い開発手法である。その誤解を解き、どのように導入すればよいのかを知る手がかりになる1冊である。

  •  感想として一番思ったことは,丁寧に書かれた本だなぁということです.アジャイルなソフトウェア開発の初学者向けの導入を構成しながら,中盤から後半にかけて多くのノウハウを披露している点は,初学者だけでなく実際にアジャイルな開発をおこなっている人々も多くのことを学べると思います.
     また,「アジャイルを現場に定着させよう」のように,特定技法ではなく考え方を,開発現場で展開・定着させることにフォーカスを当てて話を述べているのは,他ではあまりなく,珍しく貴重ではないかと思います.
     展開・定着に向けたワークショップも8つが具体的な方法まで紹介されており,素振りなどをやっていこうと思います.
     ということで,この本は,アジャイルなソフトウェア開発の初学者および開発現場で展開・定着を考えている人におすすめしたいと思います.

  • その名の通り、アジャイル開発の教科書である。著者の方々は実際に、アジャイル開発を行っており、そのノウハウについても記載されており、非常に参考になる。

    私自身は、プログラマからマネージャーへの移行中という状況で、かつ、いわゆるウォーターフォールしかやった事がなかったため、とても新鮮に写った。

    アジャイル開発は、ソフトウェア工学が否定してきたプロセスやツール重視の考えから、人間重視への方向転換、いわゆるルネサンス的な動きだと思う。結局、ソフトウェアが自動生成されない=人間が関わる、ことからコミュニケーションを密にとり、フィードバックを密にすることで、人間を成長させていかないと、生産性も品質も上げにくいという、現実があると思う。PMPなども、その辺を考え、個人を高めるPSPなどの活動を行ってきたが、他人からのフィードバックプロセスが不十分であったのではないか?その辺りをアジャイル開発は、プロセス内に上手く取り込んでいる気がした。
    また、人重視の考えから、ファシリテーションとの関連が、書かれていたことも興味深かった。そう言った意味でも、様々なヒントが載っているので、オススメです。

  • タイトル通り、わかりやすくてさくさく読める。

    目的、導入、実践・継続、本質と一通りのことが網羅されている。
    また、TDDやリファクタリングについても具体的なコード付で解説されており、正に教科書のような内容。

    ワークショップでのアクティビティの紹介やファシリテータのためのノウハウについて解説されている点が他ではあまり見かけず、個人的にためになった。

  • アジャイルを導入したあとに陥りやすい問題に関して、多様な視点から解説してくれている。
    「Smiling Adventure」や「4章 アジャイルを現場に定着させよう」は、いいね、いいね、頷きながら一行一行納得しながら読んだ。
    アジャイルサムライと同様に他人に薦める書籍だなぁ。

    引用
    --
    アジャイルは手順の定義ではない
    ソフトウェア開発をよりよくするために、顧客、マネージャ、開発チーム全員が、なにを重視すべきかを共有し、製品やシステムのビジネス価値を最大化させるために、最も合理的なチームのつくり方や開発の進め方を考えるためののフレームワークをまとめたものです。

    ソフトウェア工学で、人の作業のばらつきを一旦視野にいれずに、工学としてとらえていたものを、「ソフトウェア開発と人の作業である」という視点をもう一度取り戻しているのがアジャイルだといえます。


    人中心、価値中心で進めていくアジャイルは、ソフトウェア開発での要求開発、要求定義、プロジェクト計画、進捗、設計、開発、リリースなどの開発でのプロセスも、人中心、価値中心で進める事が重要項目となります。そのため、あらゆるパスのコミュニケーションを大事にします。

  • 読みやすかったし、Whyのその先にある"想い"を感じるような内容がすごく良かった。

  • やっと、手元にきました。読み始めましたが、自分の中でモヤモヤしていた何故なのか、何が課題なのかという点がうまく説明されているので、目から鱗です。
    まだ、途中なので何度も読んで見たいです。

著者プロフィール

1977年生まれ。国際武道大学体育学部准教授、同大学大学院武道・スポーツ研究科准教授。
博士(スポーツ健康科学)。
著書…「公認柔道指導者養成テキストA指導員」公益財団法人全日本柔道連盟
その他…日本傳講道館柔道六段、全日本柔道連盟公認Aライセンス審判員、全日本柔道連盟公認柔道指導者A指導員、公益財団法人日本体育協会公認柔道コーチ、国際武道大学柔道部コーチ

「2019年 『子どもの本気と実力を引き出すコーチング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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