日本刀の科学 武器としての合理性と機能美に科学で迫る (サイエンス・アイ新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797381573

作品紹介・あらすじ

本書は日本刀に興味があるものの、「必ずしもその内容はよく理解していない」「日本刀とは何かを知りたい」という、初心者向けの入門書としてまとめたものです。日本刀を美術工芸品の面からだけではなく、物づくり、工学の視点から作刀技術などを見ていきます。また、多くの日本刀専門書と趣(おもむき)をやや異にして、本来の武器として見たときの機能合理性を、力学および科学技術的な観点から解説していきます。

感想・レビュー・書評

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  • 日本刀について、力学的なシミュレーションを行っている。

  • 最近、有名な刀のゲームを始めたので読みました。
    タイトルの通り科学的視点から日本刀の構造を検証した内容です。
    数式が多いですが、理論を理解できなかったとしても、日本刀の優れた機能性や美を実感することができます。

  • やや専門家向け(理系向け)ですが、面白かったです。

    刀を作る方・振るう方におすすめ。日本刀の強度や構造について科学的に解説する本です。作刀から実戦まで。
    高校程度の数学・物理の知識がある方が楽しめます、というより、予備知識が無いと後半は読み進めるのが難しいかも。対象は理工学系の大学生以上だと思います。
    よく解らない人は、数式をスキップして読んでも定性的には理解できるようになっていると思います。

    文化的な面の解説も少なからずあります。

  • 鉄の特性から日本刀を考察した一冊.さらりと読めて内容も面白い.積層構造や結晶構造が日本刀の剛性や粘りに寄与するようだ.

  • 日本刀という武器・物体について知るのにさくっと読める良い書です。

  • 【「教職員から本学学生に推薦する図書」による紹介】
    長船康裕先生の推薦図書です。

    <推薦理由>
    美術工芸品としての日本刀の解説本は多数あるが,武術者である著者自らの実験データをもとに,武器としての日本刀の謎を工学的な着眼点から解き明かした世界初の著書である。
    入門書ではあるが,日本刀の科学を大系づけた名著である。本書を通して,小さな疑問を科学技術的な視点で解き明かしていく楽しさを味わっていただきたい。

    図書館の所蔵状況はこちらから確認できます!
    http://mcatalog.lib.muroran-it.ac.jp/webopac/TW00356156

  • 日本刀に関する歴史や製作方法など網羅的に書かれており、初学者やちょっと興味を持っている人にも面白いと思う。
    個人的には後半からの力学的視点に立った日本刀の解析が興味深かった。果たして、目釘は力学的に合理的な位置にあるのか、という命題を実験と数値解析で解き明かしていく内容に興奮した。
    また、日本刀の反りがどのようにできるのか、また反りがあることで力学的に何が有利なのかということも興味深かった。
    恐らくは経験的に積み上げられた伝統技術が現代の工学的な視点に立ってみても合理的であるというのには感心させられる。
    なお、この後半の内容は基本的な材料力学の知識があればすぐに読めると思うが、そうでないと少々読みにくいかもしれない。

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著者プロフィール

1945年、北海道生まれ。室蘭工業大学名誉教授。1968年、室蘭工業大学工学部機械工学科卒。1970年、室蘭工業大学大学院工学研究科機械工学専攻修了。1980年、工学博士(北海道大学)。1987~2011年、室蘭工業大学工学部教授。著書は『基礎から学ぶ材料力学』(森北出版社、2004年)など。衝撃工学、熱応力および日本刀に関する研究論文が多数。室蘭工業大学と室蘭民報社が共催する公開講座「日本刀の科学」で講師を務める。

「2016年 『日本刀の科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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