「他人」の壁 唯脳論×仏教心理学が教える「気づき」の本質 (SB新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797390575

作品紹介・あらすじ

●「話せばわかる」は、やはり大ウソ!
「自分」と「自分以外の存在」を正しく認識できれば
世間や物事の見方は180度変わりだす!


なぜ、相手は自分をなかなか理解してくれないと思ってしまうのか?
なぜ、いつもあの人には話が通じないと思ってしまうのか?
なぜ、悩みや不安はいつまでたっても消えないのか?
なぜ、都合の悪いことは無意識でシャットアウトしてしまうのか?
なぜ、「本当の自分」があると思い込んでしまうのか……

「自分」にとらわれることで他人や環境を正しく理解できず、
かえって自分の認識をも妨げ、
物事の本質の理解から遠のいているのが根底にあるのである。
いわば理解の「壁」が存在し邪魔しているのである。

かつて『バカの壁』(400万部)で一世を風靡した脳科学者の養老孟司氏と、
心理学の専門家でありタレントとしても注目されている名越康文氏が、
人生、脳、仕事、世間、老若男女、死、宗教、AI、脱グローバリズムなどのテーマから
「自分」を超え、相手や周囲に「気づく」ことで物事の本質を極め
読者の方が思考の新たな次元が見えてくるようになるユニークな対談本。

感想・レビュー・書評

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  • 2023/03/04 amazon 499円

  • 題名は「他人の壁」ですが精神科医の名越先生と養老先生が日本社会から家族から夫婦からSNSから子育から動物から国際問題など幅広く対談されています。養老先生が大学生に「お迎えが来ましたよ」と言われサラッと流した場面は爆笑しました。下手なビジネス書を読むより楽しい対談でした。

  • 最近、相手が分からない、そもそも自分は何なのか、今何をしたいのか、どんな気持ちなのかもよくわからなくて悩んでいたのですが、
    『人はそうやって育っていくんです。だからおもしろいんだよ。僕はよく言うんだけど、人生にはわからないことが山のようにある。そのうえで辛抱強く努力を続ける根性が必要なんです。』
    という言葉を読んで、はっとなりました。
    色んな固定概念とか他人の価値観がすぐ見れちゃう中で、自分の人生についてもっと自由に悩みも含めて楽しめるようになりたいです。

  • 著者は、「人は話せばわかり合える」なん大嘘だよーと考察しています。
    通じないのが前提として生活しましょー❕という考えには、とても納得できました。
    ぜひぜひ読んでみてください。

  • # 現代の誤解
    人の脳は無意識が大部分で、意識は氷山の一角
    やってみる前に、ダメだという時代
    子供は自然、管理ではなく、手入れをする
    世の中の仕事の8割は、全体像が見えると面白い

    # 同じになる世界
    民主主義は、同じという意識で成り立っている
    お金はものを同じにする道具
    AIは、滅びない世界を一神教で作ろうとしている

  • 養老節はやはりいいです

  • 名越モノとして手に取ったが,養老モノだった。。。
    養老孟司の偉そうな語りはどうも苦手である。

    ただ,このところ,情報とか,意識化とか,意味とか,そちちらに寄っていたので,カウンターバランスとしては必要だったか。

  • 他愛ないサクっと読める対談なのだけど、人間関係につかれているときにはしみると思う。
    他人同士は分かり合えるほうがまれなのだから、自分を理解してもらおうと大騒ぎすることはないし、失望することもない。逆に理解し合える人のことはまれな人として大切にし、それでも自分とは違うという前提のもとでおつきあいすべし。
    物事の価値判断の基準を他人に置かず、いくつになっても好奇心を持ち、気になることは10年くらいの長いスパンであせらずやってみると人生が豊かになりそう。
    自分もそうしよう。

  • 対談本。自分のことさえ実はよくわからないのに、他人をわかろうなんておこがましいよな…と考えさせられる。日頃、言語化できないけどモヤモヤする感覚は、いらないと排除してしまわずに持ち続けたほうがよさそう…。なかったことにしなければ、いつか解決されるかもしれない。

  •  情報は死んだ(固定した)もの。そして人は、生きている。その違いを認識しておくべきなんだろうな。でも人は人に対してすら、情報を求めがち。なぜかって、その方が楽だから。

     人間なんてそうそう変わるもんじゃない、というのもひとつの真理なんだろうけどさ。でも、生きている以上、実はいっしょじゃないよ、という面も気づいていかないとね。

    「納得せず疑問を持ち続けることが大切」「実際にどう当意即妙に対処するかというのは、その人の知識の量ではなくて、人としての厚みのようなものに表れます」など、響くことばがいくつもあった。

    今の世界の見方というか進み方について、グローバリズムという言い方がある。それに対して、市場は間違えないみたいなノリで、グローバリズムは正しいとか、反対にグローバリズムは悪だなんて見方もあるけどさ。養老氏や名越氏がいうのは、グローバリズム一辺倒で来すぎたものだからフラストレーションがたまるんだ、ときに一般則から離れることも必要。でも、あんまりローカルばっかりだと全体が壊れてしまう、という悪くいえばどっちつかずの言葉を出す。でも大枠で正しいことって、案外どっちつかず、っていうかスパっとわりきれるものではないのかもしれない。だからこその、納得せずに疑問を持ち続けることが大事、になるのだろう。

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著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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