医者の本音 (SB新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797396874

作品紹介・あらすじ

『幸せな死のために一刻も早くあなたにお伝えしたいこと』 (幻冬舎)著者で
日経ビジネスオンライン・Yahooニュースで話題の医師、最新刊!

「風邪ですね……」 その一言に隠された真意とは?

超高齢社会を迎え、病気と無縁な人はいない。なのに医者のことを私たちは何も知らない!
そこで、外科医でありながら医局に所属しない著者に、これまで誰も書けなかったブラックボックスに切り込む企画! 「薬を減らしたいとき、なんといえばいいか?」「袖の下は渡したほうがいいのか?」といった切実な悩みから、「製薬会社からの賄賂は本当にあるのか?」「玉の輿に乗るならねらい目は?」のような下世話な話題まで。「干される覚悟で」包み隠さず、書き尽した話題の書。

感想・レビュー・書評

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  • 位置No.1320

    たとえばレストランのクチコミサイトはたくさんあり、 私もよく使いますが信頼の足るものが多いです。 一方、 病院は同じ治療のために、 あちこちの病院にかかる人はまずいませ ん。 ラーメンをひと月に何度も食べる人はいますが、 虫垂炎の手術を毎月受ける人はいません

    そらそうだ・・・
    「先月の虫垂炎の手術はよかったけど、今月の手術はいまいちだったなあ~」←こんなのは怪しいですもんね。

    病院の比較サイトがなかなか充実してこないのはなんらかの圧力があるのかな???とは思っていましたが、確かになかなか本人が比較できるようなものではないですしね。難しいですねえ。

    「泣くな研修医」もよんでみよう・・・

  • 小説が好感度高かったので こちらも読んでみる。
    今 うちは 親たちが皆80代で どうしても頻繁に医療の世話にならざるをえない時期にある。
    医療情報は思いの外複雑で難しい。
    ”耳が遠くなった” ひとつとっても 症状の分析 原因分析 対応方法と それぞれに細かい情報が聴きなれない言葉で伝えられる。

    コッチも大変だけれど お医者さんもすごく大変だろう。

    うちの親たちはそんなに理解度が低い方ではないはずだが、やはり高齢で 自分の訴えだけで精一杯になっている。医者の話が聞けてないことと感じることもしばしばだ。自分が聞けてないのに それが医者への不審の源泉になってしまう。

    せめてもの助けになればと できるだけ付き添う。
    優秀な先生は上手に受け止め 的確に言葉を選び 相手に応じて情報を付加してくれる。
    聴きなれない言葉をよかったらスマホみてください と 書き出してくれる方 PCが使えるならおうちでゆっくり見て欲しいとURLを教えてくれる方もいる。
    私は好きだ。

    でも相性もある。

    医療情報が細かいと選択肢が出てくるのも 当然のこと。けれども お任せ式を好む人もいる。
    折角いろいろ教えてくれて どうしますか?と聞いてくれているのに その どうしますか? に不満顔になったり... 辛いよ〜

    あと薬
    院前調剤薬局制度って 余計なコストになっているんじゃないか?と思うばかりなんだけれども 薬剤処方権 がどれほど強い利権か.....
    ちょうどアフターピルを処方箋なしで出そうという動きに ふんぞり返って抗議する婦人科医師会?の記事
    そっか、デカい利権を奪われたくない そういう話。
    薬 難しいな。

    これからどんどん身寄りのない 単身老人が増える。
    爆増するよね?
    彼らの医療履歴を把握して診療・治療にあたる負担は増えるばかりだろう。どうする?

    それこそマイナンバーに 個人の医療履歴を紐付けて 必要に応じて閲覧するシステムは作れないんだろうか。
    セキュリティが大変だと思うけれども 医療人の負担 社会の医療費負担の軽減につながると思う。

    いろいろ思うことはあるが
    公平で優しく力強い 日本の医療システムが 継承されていくように 一般人も知るべきこと考えるべきことがあると あらためて思いました。

  • たしかに、病院は待ち時間が長い。長いのに診察は数分。
    医者を目の前にすると聞きたかったことも聞きそびれてしまう。
    「様子を見ましょう」と言われても、いつまで?どの程度?なぜ原因がわからないの??と不安になってしまう。
    そんな患者側の気持ちに、わかりやすく医者の本音が書かれている。読みやすかった。

  • 「はじめに」で著者が書かれているように、この本は医療業界の暴露本ではありません。
    どちらかというと、現役の医者がふだん何を考えているかを知るための本、と言えます。

    前半の1~3章は主に、「『様子を見ましょう』の裏で医者は何を考えているのか?」「病院はなぜこんなに待たされるのか」などの、どの病院にかかっても経験するようなことの裏側を教えてくれています。

    ここを読むだけでも、かかりつけ医に今まで聞けなかったことの半分くらいは、解決できるのではないでしょうか。

    4章の「医者のお金と恋愛」という緩急章をはさみつつ、最後の第5章では死と老いについて、現役消化器外科医である著者の苦悩から、現代の医療が抱える悩みを知ることができます。

    わたしも以前は看護師として病棟で働いていたので、第5章の内容はうなずけるところがあります。
    第5章の内容は、これを読んだからこたえがわかるというものでもなく、医療者だけではなく、生きている人ひとりひとりに対して、少しずつ考えていくことを、やんわりとうながしているように思います。

    医者の本音、というテーマは貫かれていますが、さらに深く深くほりさげた「著者の」本音も読んでみたいので、☆は3つとしました。

  • 待ち時間が長い、冷たい態度など、普段、患者として疑問に思うことを分かりやすく説明している。
    勉強になるが、これを知って患者としてできることは少ない。

  • 最後の「いのちの値段」は考えてしまう。
    高額医療を払えなくなるだろうこれからの保険制度、高額な医療費に見合うだけの対価があるか
    あなたはダメって言われたら、告知以上にツラいような。

    風邪に抗生物質は効かない

    がん告知されたときにすべき3つの質問
    そのがんの治療に慣れているか(1年で何人位担当しているか)
    どんな予定で検査や治療を進めるつもりか
    私・家族にできることは何か

    代替医療は標準治療の2.5倍の死亡リスク
    代替医療を選ぶ人は高学歴・経済的に恵まれた人

    救急車を迷ったら
    Q助 消防庁作成 Web、アプリ
    #7119 地域限定 電話

    代替医療は病名、進行具合によるような気もしたり

  • この春、息子が医大生になったので、よく分からない実情を知ろうと読んだ。
    医学部に入ったと喜んだのも束の間、息子にはこの先イバラの道が待っているのがよく分かった。
    医師になってからの心構えも含め、息子にも読ませようと思った。

  • 医師の立場から、医療コミュニケーションの問題や生命倫理の問題について考えを語ってくれているのはありがたいと思った。医療にかかる側、まだ医療にかかるのは先のことだと思っている我々も同じように考えなきゃいけないと思う。

  • 医学の限界が本音として見えてくる。

  • 患者としての視点しか持っていない私には面白い話でした。
    病院の待ち時間が長い理由。たくさんのお薬。短い診察時間。幅広くお話が聞けます。
    「後医は名医」という言葉にも納得しました。

    良い医師、良い患者という事に興味があるようでしたら「賢い患者」「医療にたかるな」をオススメします。
    看護師さんのちょっとした世間話が聞きたい方は「ナース裏物語」をどうぞ。


    あと個人の目標ですが「死ぬ時は安く安らかに」。

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著者プロフィール

1980年神奈川県生まれ。鹿児島大学医学部卒。現在は湘南東部総合病院外科勤務。著書に『泣くな研修医』シリーズなどがある。最新作は『やめるな外科医 泣くな研修医4』(幻冬舎文庫) 。

「2022年 『ココロギミック 異人と同人3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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