- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797499025
感想・レビュー・書評
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萩原朔太郎のエッセイですが、文学的なるもの、詩的なものが掴めた素晴らしい本です。私はこれを高校生の時に読みましたが、詩の本質を味あわせていただいたのを今でも憶えています。例えば、失恋とは恋を失うことではないタイトルでは、“失恋とは恋人を失うことかもしれないが、決して恋を失うことではない”とい説明しています。“とおもえば、“詩は新たな沈黙をつくることだ”みたいなことをいっています。この真実は高校生の僕にしては衝撃でした。恋人達の音楽も興味深いものでしたあ。
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谷川俊太郎さん、恥ずかしながら、初めて読了。
26歳の頃の作品ということで、確かに若いんですが、30を超えてしばらく経った私にとって、今出会えて良かった本。
結婚について、愛・愛することについて、一人の女としてどう世の中と、世界と関わり生きていくべきなんだろう…というような諸々を、ふと思い、とりとめのない不安にかられ、それらについて自信が何一つもてない自分にがっかりしている中、ひとつの大きな広がりというか、解を与えてくれたような気がしています。 -
憧れの人の思考を辿りたいと思うのは人の常であろう。
あのひとが学生時代にこの本を読んだと言った、
そしてすごく印象に残ったとも言った、
ではその時彼の人の内面でどんな感覚が渦巻いていたのか、
それを知りたいというある意味不純な動機からこの本を手にした。
谷川氏の26歳の時のエッセー(だけではない)集だ。
最初の刊行は1957年、なんと今から60年近く前になる。
そういう背景も織り込んだ上で水茎を辿ると、
若々しくて、乱暴で、瑞々しくて、エッヂの効いた作者の感性に惚れ惚れする。
同時に、
苦味を知って、世間を知って、ひとの恐ろしさを知って、
世界はそう単純ではないことを見つめ始めた作者の深淵にどきりとする。
したためられていることは、
ある側面から見れば極めて陳腐かもしれない。
けれど、
陳腐だからこそ半面の真実を衝いているのであろうとも思う。
男とは、女とは。
そういうことを、相手が躊躇うほどの強さで語る時があっても良い。
愛とは、恋とは、音楽とは、宇宙とは、芸術とは、生きるとは。
そういうことを、形が掴めないままに言葉として表現してみることがあっても良い。
美しくて、生々しくて、グロテスクで、退屈なもの。
それでも目で追ってしまうもの。
そういうもの、が、ぎぅと詰まった1冊。 -
20代前半に読んで、26さいの谷川さんに恋をした
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26歳のときに書かれたらしく、若さゆえの強い主張を感じるものが多い。
保険のコマーシャルで流れてた文章がすごく好きで、エッセイ集を借りてみたんやけど…
「接吻を重ねれば重ねる程、男は軽くなる。女は逆に、接吻を重ねれば重ねる程重くなる。」とか、なんとなくやけど分かるなぁ。
「女にとっては、結婚とはアドバルーンを飛ばしているようなものだ。昼間は適当に男を飛ばし、夜は洗濯物と一緒に彼をとりこむ。」の一節には笑ってしまった。
「むずかしいのは、その飛ばし方だ。」そうです。
そういうものなのかな(笑) -
26歳の彼に出会っていたら、
わたしは間違いなく、恋をしていました
なんか、単純じゃないその世界に首ったけ
わたしが26歳になったら、また読み返そうと思う。 -
谷川さんの 愛を想う言葉が心にささります。
谷川さんが25歳の時に書いたエッセイだってことに驚いた。
25歳という若さでこんなことを書けるなんて、、、さすが日本を代表する詩人ですね。
天才ですね。 愛と恋の違い、人間と獣(大人と青年)の違いがすとんと自分の中に落ちました。 -
2009/6/2図書館にて借りる。
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谷川俊太郎のやさしい詩集。
「失恋は振ったほうのもの。
恋を失ったのは、ふるほうだから」
はっはーん。と思った。 -
愛は渇き。
沈黙とは?
谷川俊太郎さんの角度から物事をみることができる一冊。
影響されたり、いいなと思ったりする言葉がみつかった。