データ農業が日本を救う (インターナショナル新書)

著者 :
  • 集英社インターナショナル
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797680560

作品紹介・あらすじ

ポスト・コロナの日本農業は、データを徹底的に活かす農業になる!

作物そのものの「生体データ」。
成長に影響する温度、光、土質などの「環境データ」。
それを統合・管理する「管理データ」。
それぞれ先鋭的な取り組みをしている農家、法人、研究機関を訪ね、来るべき「データ農業」の実像に迫る。

転換期にある日本の農業は、ポスト・コロナ時代にどう変わるのか?
作って農協に卸すだけの従前のシステムが崩壊し、生産・収穫の現場から流通・販売に至るまで、徹底的にデータを取り、活用する「データ農業」の時代が到来しつつある。
日本の5〜6倍のトマト収量(単位面積あたり)を誇るオランダは、ハウス内のセンサーで温度、湿度、日射量など、作物の成長に関わるデータを収集・分析し、施設内の環境をコンピューターで一括制御する。
AI、ロボットなど最先端の技術を用いつつ、生産だけでなく、加工や流通、販売を含めたサプライチェーンまでデータを徹底的に活用する先鋭的な農業の現場を取材する。
北海道をはじめ、日本各地でデータを活用したシステム構築に挑む農家、法人、研究機関を訪ね、ポスト・コロナの日本を牽引する「データ農業」の未来を探る。

【目次より】
第1章 データが農業をつくる時代
第2章 進化する植物との対話
第3章 農業から食産業へ
第4章 下町ロケットは現実になるのか
第5章 データのやりとりは世界標準の通信規格で
第6章 ガラパゴスが世界で強みを発揮する


【著者略歴】
窪田新之助(くぼた しんのすけ)農業ジャーナリスト。1978年、福岡県生まれ。明治大学文学部卒。2004年、日本農業新聞に入社。外勤記者として8年間、国内外で農政や農業生産、農村社会の現場取材に従事。
2012年よりフリーの農業ジャーナリストとして活躍。2014年、米国国務省のインターナショナル・プログラムの招待でカリフォルニア州などの農業現場を取材。
著者に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』などがある。

感想・レビュー・書評

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  • 最近話題のデータ農業の事例を日本と海外と両方で紹介してくれる。

    労働人口減少は日本の全部の職に言えることだが、農業は高齢化が著しく、数年後に大離農が予想されている。
    その中で期待されるのがスマート農業。
    機械の自動化やデータを使ってより効率良く生産しようというのがこの本の趣旨。
    環境データ、管理データ、生体データから上手く活用できているのは前2つのみ。
    生体データの取得の難しさが読み取れる。
    しかし、少しずつだがそこも改善できてきている。

    技術の発展は自分たちの知らないところで常に起きている。

  • なかなか良かった。
    初めに日本のデータ農業の面白い例をいくつか、そして世界、日本でデータ農業の重要性が増していく背景について説明。
    その後現在行われているデータ農業を、フェノミクス(センサーによる生育観察)、フードバリューチェーン、農業ロボット、国際データ規格、日本品種の輸出、の観点から解説。

    データ農業に関して興味のある人への入門書として、非常に読みやすく、情報量もあり満足した。

  • フェノミクスとジェノミクスね。今は遺伝のデータを取るための工場もあるんだって。

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    閲覧新書

  • 書店で目に留まり購入。
    冒頭のハウスの話がまず驚き。その後のデータ管理の話なども初耳なもの多く、非常に興味深く読んだ。
    著者も言うようにこの先人口が減っていくこと(ヨーロッパも切実とは思わなかった)を考えると、この分野の発展は非常に重要と思う。進展を見ていきたい。

  • いくつか知らないことはあったけど後は
    センサー、ドローン空撮
    くらいで。もう少しシステマティックなヴィジョンを書いてくれると良かったな

  • 主に日本に於けるデータを多用した農業についてのレポートだが、最前線については書かれているものの、実績についての記述は乏しい、というか実績がないケースか散見された。実績を知りたかった自分にとっては消化不良だった。

    又、データと唄っている割には、データ(だけでなくグラフや図、写真等も)の記述が少ない。何か絵空事に感じた箇所もあった。

    データを多用した農業の可能性を感じたい人にはいいかも。

    ジュンク堂書店あべのハルカス店にて購入。

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著者プロフィール

窪田 新之助(くぼた・しんのすけ):農業ジャーナリスト。日本農業新聞記者を経て、フリー。著書に『農協の闇』(講談社現代新書)、『データ農業が日本を救う』(インターナショナル新書)など。

「2023年 『人口減少時代の農業と食』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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