- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797681079
作品紹介・あらすじ
独学の方法は、独りでは学べない。14人の先人が語る、学びの神髄!
2021年12月刊の雑誌『kotoba』(集英社)の特集「独学の愉しみ」を新書化。
なぜ我々は学びたいのか? デジタルツールの進化により、あらゆる知識が瞬時に引き出せる今、学ぶことに意味はあるのか? 本書では、『独学大全』が 20万部を突破し、一躍「独学」の旗手となった読書猿を筆頭に、英語、ビジネス、美術、読書、ノート術、漫画、数学、物理学、冒険まで、多彩なテーマについて各界屈指の独学者たちが寄稿。さまざまな独学のスタイルを考え 、学びの魅力と意味を探る。
【目次より】
■Part1 独学の神髄を味わう
読書猿(独学者)/独学者を阻む薄い壁
吉田 武(京都大学工学博士)/独学とは再帰なり 選ばれし者から選びし者へ
ウスビ・サコ(京都精華大学前学長)/自力で学ぶ「自学」のすすめ
澤井康佑(文筆業、英語講師)/大金不要、ネイティブ無用 独学最強の英語学習法
鎌田敬介(Armoris取締役専務CTO)/日本の「仕事人」をとりまく独学環境
志村真幸(比較文化史研究者)/独習者、南方熊楠の驚異の記憶力
青い日記帳(美術ブロガー)/独学だからこそ身につく いちばんやさしい美術鑑賞術
永江 朗(フリーライター)/独学本のススメ
■Part2 私の独学、私と独学
佐藤 優(作家)/独学の秘訣 記憶を再現するためのノート術
柳川範之(経済学者)/苦しい学びは続かない
石塚真一(漫画家)/独学の漫画家、独学のサックスプレーヤーを描く
岡部恒治(数学者)/社会人のための数学独学法
深川峻太郎(ライター、編集業)/私はなぜ相対性理論を独学したのか
角幡唯介(作家、探検家)/冒険と独学
感想・レビュー・書評
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独学の教室 | 集英社インターナショナル 公式サイト
https://www.shueisha-int.co.jp/publish/独学の教室
独学の教室/読書猿/吉田 武/ウスビ・サコ/澤井 康佑/鎌田 敬介/志村 真幸/青い日記帳/永江 朗/佐藤 優/柳川 範之/石塚 真一/岡部 恒治/深川 峻太郎/角幡 唯介 | 集英社 ― SHUEISHA ―
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents_amp.html?isbn=978-4-7976-8107-9詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
英語や数学、犬ぞりまで独学する。学ぶ事は、楽しいものであるはずだ。独学の対義は、学校のような場所で集団で学ぶ事。誰かの教えにより、要領よく学び、かつ似たような生徒と理解を確かめ合い、学びを共有、発展させる場というのを利用しない。読書は先人からの学びだが、本著における独学の定義は、生徒が一人か複数かという区分のみで、教師の媒体は問わない。読書からのノート術なども語られる。私は、独学の方が好きだ。授業を受けるとボーっとして聞き逃し、その後、聞き逃した自分の所為だと、質問に躊躇するから。
本著で勇気付けられた記述。
音読と筆写はインプットとアウトプットを同時になし得ると言う意味で理解度が高くなり記憶に残りやすいと、編集工学の松岡正剛。また、南方熊楠は大英博物館の閲読室に通いつめ、筆写に何年も励んだ。マルクス、孫文も同様の経験をもつ。
暗記する際に重要なのは音読すること。音読は黙読に比べて理解度が高くなり、読んだことがしっかりと記憶に残りやすいと佐藤優。
読書は好きでやっている。学びの目的は、様々な現象を読み解く事だが、一番寂しいのは、読んでも読んでも、忘れていく事。だから、同様の経験で徐々にでも成果物を蓄積できた話を聞くと、気持ちが癒されるのかも知れない。 -
昨年末に刊行された雑誌、『kotoba 2022年冬号』の特集の書籍化。14人の作家、学者、ライターなどがそれぞれの独学についての考え方やノウハウ、体験談などを伝える。本文は約220ページ。各人の分量はだいたい15ページほど。
仮に本書の発信内容を分類するなら、独学の効能や利点を訴えるもの、具体的なノウハウを伝授するもの、個人的な独学にまつわる体験を披露するもの、という三つのパターンで、それらが組み合わさる場合もあるといったところだろうか。参加者の多くの主張に共通する、独学にあたっての心がまえとしては、以下のようなポイントがとくに目立ってみえた。
・どこからはじめてもいい
・少しでもいいからやってみる
・いろいろやってみる
・続けるためには楽しくある必要がある
上記のように全体に緩く気軽なスタンスでの取り組みを薦める論者が多いなか、受験勉強も連想させる具体的なノウハウをロジカルに解説していた、佐藤優氏(独学の秘訣)と澤井康佑氏(独学最強の英語学習法)は本書のなかではやや少数派だろう。一般論に終始したり手法そのものには触れない論者が多いだけにかえって際立ち、その方法論にも興味をもった。
本書の独学の対象は基本的には座学である。いわゆる勉強ではなく、身体的な独学について語っているのは探検家の角幡唯介氏ぐらいで、もっと広義の独学論に触れたい読者には物足りないかもしれない。具体的な学習の対象としてもっとも多かったのは英語(語学)、ついで数学といったところ。当然ながら個人間の取り組み方にも違いがあり、結果的に連続する二つのパートで英語の勉強法が正反対といったケースもある。
興味をもって読めたのは全体の三分の一ほどで、正直なところなぜ収録されたのかすら疑問に感じてしまうような項目(論者)も散見された。コンピレーション的なコンセプトなだけあって、やはりクオリティとしては玉石混交の感がある。もちろん読み手によって関心の対象は分かれるところで、それぞれが自分にマッチする対象や独学法を部分的に吸収するスタンスで読めばよいのだろう。手軽に短い区切りで読めるので、通勤時などに読むのに適している。 -
佐藤優さんの新刊がでると連絡がくるようにセットしているので、この本に出会いました。
その結果、14人の執筆陣による寄稿
再会した人は
読書猿さん『独学大全』読みました。
青い日記帳さんブログを何度か拝見しました。
余談ですが、中野京子さんの本に必ず「タケへ」と書いてあり
私はそのタケさんを青い日記帳さんではないかと疑っています。
私だけだと思いますが…。
まあとにかく、この本の寄稿14人中11人が初めましてであり
そういう出会いが私はとても好きです。
今回も楽しませていただきました。
独学が流行っているそうです。
YouTubeなど、ネットの影響もありますね。
ありがたいことです。
鎌田敬介さん
〈子どもの頃、周囲の大人が「学校で学ぶ知識なんて社会に出たら使わない」と口々に言っていて、私もその通りだと思い込んでいました。でも学校は、知識よりも学び方を教えてくれているということに、後になって気づかされました。社会人になって何かを学ぼうとしたとき、一冊の教科書で物事を体系的に学んだ経験がないと、どう学んでいいのかすらわからない。
何もかもが予測不可能な今の時代、昨日までの常識が突然常識ではなくなる時代。乗り遅れたくないと思ったら、過去の知識より、「学びが楽しい」とか「学び方を知っている」ほうが重要なのです〉
柳川範之さん
〈好奇心が湧いたから学ぶ、あるいは知ることそのものに喜びを感じる、それこそが源泉なのです。理想論かもしれませんが、好奇心や知る喜びがドライビング・フォース(駆動力)となり、関心の対象の周囲にある事柄までをも身につけていくというサイクルが生まれれば、強制するものや明確な達成目標がなくても、生涯にわたって学びを続けられるはずです。それこそが真の意味での生涯学習と言えるでしょう〉
笑わせてくれたのは澤井康佑さんでした。 -
幅広い分野の人へ独学についてインタビューなどをした本。特に読書猿、佐藤優、青い日記帳、石塚真一の章が面白かった。
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今年初の本屋散歩。源氏物語本を目当てにふらふらしていた新書コーナーで、関係ない本を手に取ってしまう本屋あるある。
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一口に独学と言っても人によってモチベもノウハウも全然違うな、と感じる本でした。フットワーク軽めで臨め、ってのはまあまあ共通してたかな。1人だけ独学の話ではなく独学本と独学ブームの話をしていて一段上から俯瞰している印象だった永江朗「独学本のススメ」が一番面白かった。
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著名人たちから独学のコツなどを得られると思ったが、著者たちの独学についての考えを集めただけの本。わたしがよく考えてから買った方が良かったか、そもそも雑誌の記事を集めたものなのでネットで十分だったのではないか?
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まだ読んでる途中なんだけど、ブルージャイアント作者の先生のパートが良い。ブルージャイアントと同じものを味わってる感じがした
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読了。通勤中の電車で少しずつ読んでいった。面白い本だった。色んなジャンル、人の独学エピソードが書かれていて、それについて学ぶと、そういうふうに学び進めていくんだなあ、とか、自分との独学法の違いなどを考えながら読んだ。