ここはウォーターフォール市、アジャイル町 ストーリーで学ぶアジャイルな組織のつくり方

  • 翔泳社
3.59
  • (12)
  • (30)
  • (26)
  • (2)
  • (4)
本棚登録 : 313
感想 : 29
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798165387

作品紹介・あらすじ

アジャイル開発「はじめの一歩」に好適!
ウォーターフォールとアジャイルは共存できる。
現場リアル100%の、幸せな共存ストーリー。

【本書のポイント】
・ストーリーでアジャイル開発の基本を学べる
・現場から目の前のことをどんどん解決していく方法が満載
・昔ながらの開発をしている会社でも、大企業でもできる
・開発に限らず、チームワークや部署間の連携にも効く

【アジャイルの効能】
・どんな現場でも使える
・変化に対応できる
・競争力が高まる
・カイゼンサイクルが回る
・組織がセイチョウする
・個人の力を活かせる
・協調性が生まれる
・部署の壁を越えられる

【あらすじ】
3月のある月曜日。大手精密機器メーカー、ハマナ・プレシジョン株式会社に勤める相良真希乃は、マーケティング部門から情報システム部門への異動を通達される。着任早々目にしたのは、見切り発車で問題だらけのシステム、地獄絵図のヘルプデスク、開発チームと運用チームの格差、融通の利かない課長、忙殺されイラ立つスタッフたち……。真希乃はなんとかしなければと思うものの、周囲は変化することに拒否反応を示す。そんなとき、ある勉強会でアジャイルと出合い、ウォーターフォールと共存できることを知る。「無力感」に包まれた現場を変える真希乃の挑戦が始まった。

【本書に登場するキーワード(プラクティスやテクニック)】
チケット管理(タスク管理)/朝会と夕会/ふりかえり/ふせん活用のコツ/インシデント管理/PDCA/ホワイトボード活用のコツ/問題 vs. わたしたち/納得戦略/心理的安全性/エンゲージメント/チャットツールの活用/共通のゴール/職場環境の整備/コラボレーション/チェンジ・エージェント/クロスファンクション/ドラッカー風エクササイズ/期待マネジメント/KPT/コンフリクトマネジメント/モブワーク/バリューストリームマッピング/サーバント・リーダーシップ/感謝の壁・サンクスボード/多様性/ふりかえりむきなおる/タイムラインふりかえり/Story of Story/ナレッジマネジメント/社内勉強会/合宿/発信の文化/8つのP

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 評価が難しい。よく考えられた本だと思います。ですが、一般的なイメージである「アジャイル”開発”」をウォーターフォール型の組織の中でどう実現するのか?を期待して読む人は肩透かしになるので注意。『「アジャイル」は文化である』を啓蒙する本なので、舞台も開発チームではなく「運用チーム」なのが斬新であり、ミソです。なので、ウォーターフォール開発で品質監査をしているのでアジャイル開発が適用できないと悩んでいる人には直接的な答えは描かれておらず、むしろDevOpsの話のように感じる人が多いと思います。
    『「アジャイル」は文化である』というのがキーメッセージであり、そのための本なので、入門には良いですが、それを超えて進みたい人には向かない本でした。

  • 硬直した組織がアジャイルのプラクティスを取り入れながら柔軟性を手に入れていく姿を主人公の視点で描いたストーリー
    ストーリーがあることで各プラクティスがどのような場面で活きるのかがわかりやすく、チェンジエージェントである主人公の真希乃の人間性もわかりやすいため読みやすい
    主人公が外向的なキャラとして描かれているため内向的な主人公でも問題に気づいた自分から組織を変えていけるんだというようなストーリーラインの物語も読んでみたいなと思った

  • 最近、「アジャイル開発」という言葉に会社で振り回されているので、敵を知るために(?)色々読み漁っている。。。

    アジャイルな仕事のやり方を取り入れていくことで、仕事がうまくまわるようになった話。
    今の仕事のやり方の中に、少しずつでも取り入れていけば、よい流れを作れるかも?という希望は湧いた。

    一番大事で、できていないことは
    「ふりかえり」
    どうにかうまくできるようにならないかな。
    ①データを収集する
     その期間に起こったこと。うれしかった、楽しかったことでもOK(Keep/Problem)
    ②アイディアを出す(Try)
    ③何をすべきかを決定する
    場合によって他のフレームワークを使ってみるのもあり。
    毎日のふりかえりはKPT
    月に一度の戦略の練り直しはYWT
    研修や道のことを実施した際にはFun!Done!Learn!

    まずは自分ができるようにならないといけないので、
    毎日…は’無理でも、週1で[振り返り]をしてみようと思う。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  

  • この本で言うところの「ウォータフォール」は「ウォータフォール開発をしてる組織」というよりは「死にゆく組織」のほうがピンとくるかも。
    そんな組織の中で「死なずに」「生きていくために」奮闘するお話。

    アジャイル開発でよく挙げられるベストプラクティスを『導入すれば問題解決』とはなっていない。
    この「9割の現場のリアルと1割の理想」が絡み合った話の中では、現場の問題と、試行錯誤して道入したベストプラクティスの効用が、たまたま噛み合ったから数行の間で簡単に解決しているように感じるかもしれない。
    けど実際は、読み手が置かれている現場現場で違うだろう。

    もし、「死にゆく組織」の中で試行錯誤をしなければいけない状況の時には、この本を読み直してみるといい。
    絶対の解決策などないけれど、よくある問題にはよく効く対処方法がいくつかある。それを教えてくれる本だと思う。

  • アジャイルとウォーターフォールは対立関係ではなく、共存関係にある、ということを小説仕立てのストーリー+解説で違和感なく理解できる内容だった。
    この本を読むと、アジャイルに対するイメージが「とにかく早くリリースするための開発手法」から、「じっくり対話して同じ方向を向くためのチームの在り方」に変わる。ステークホルダーがそれぞれ違う方向を向いて起きる軋轢が起きる前に防ぐ、起きてもその場で質すためのプラクティスが、結果的にアジャイルな組織を作り出すのだろう。
    来週から早速自分の組織でも小さな一歩を踏み出してみたいと思える一冊だった。

  • なぜか二項対立で語られがちなウォーターフォールとアジャイルを良いとこ取り的に組み合わせて導入することを提案する一冊。問題地図シリーズ著者とカイゼン・ジャーニー著者(越境というキーワードは今回も登場)の共著と聞けばミーハー心に「すげー!」となってしまうわけだが期待に違わぬ良書。小説パート→解説パートを刻んで繰り返す構成が読みやすい。個人的には振り返り手法のKPTに若干の煮詰まりを感じていたのでYWTやFun! Done! Learn!が印象に残った。強いて言えばコロナ禍で急速に普及しつつあるリモートワークを前提とした話も(全く触れられてないわけではないが)知りたかった。

  • ウォーターフォールとアジャイルをどう組み合わせるのか気になって読んでみた。

    物語形式で進み、それに対する解説という形でアジャイルの手法が説明されている。
    物語なので技術書に慣れていないない人にも、読みやすく理解もしやすい本であると感じた。

    ただ、物語の内容が普遍的?(教科書みたい)なのかあまり共感を得ることが出来なかった。
    内容も解説も丁寧だが、それ故にタイトルとの解離が大きい(本の帯紹介「ーこれが現場のリアルだ」)

    面白いタイトルが故にもう少し物語をリアルに寄せて欲しいと強く感じた。(なんなら体験記でもいいぐらい)

    解説だけをつまみ読みするぐらいなら良い本だと思いました。

  • 少し専門的だったけど、
    このカタカナに興味がある人や、
    勉強しないとなと考えている人には、
    ちょうど良いレベルの本だと思う。
    「相手のキーワードに飛び込む」
    いい言葉を頂きました、

  • ウォーターフォールが主流の環境で、アジャイルの良いところを取りながら組織改革をしていくストーリー仕立ての内容のためとても読みやすい内容でした。
    アジャイル初心者向け。

  • タイトルから想像される内容とは一致しないけど、読み終えると言いたいことは伝ってくるタイトルです。

    ウォーターフォールの中でアジャイルを実現する前提であるが背景がウォーターフォールであるかどうかはわからないが、現場でアジャイルを体現する具体的なストーリーを見せてくれる。実際にやろうと思うと、そんなにうまく行くかどうかはチームメンバー次第かもしれない。

    個人的には、アジャイルというものをある程度わかってきた人たちが改めてアジャイルとはなんなのかを再認識するのに有用な書籍かなと感じた。そういった点ではアジャイルになりたい人の理想が詰まった楽しいストーリーだった。

    あなたやあなたのチームにとってのアジャイルが見つかる助けになるかもしれない一冊。

全29件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作家/ワークスタイル&組織開発専門家
あまねキャリア株式会社CEO/株式会社NOKIOOアドバイザー/
株式会社なないろのはな 浜松ワークスタイルLab所長/
ワークフロー総研フェロー
日産自動車、NTTデータなど(情報システム・広報・ネットワークソリューション事業部門などを経験)を経て現職。350以上の企業・自治体・官公庁で、働き方改革、組織変革、マネジメント変革の支援・講演および執筆・メディア出演を行う。

「2023年 『悪気のないその一言が、職場の一体感を奪ってる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

沢渡あまねの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
劉 慈欣
リンダ グラット...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×