課題本読了。
_/_/_/ネタバレ注意_/_/_/
題名:「インテリぶる推理少女とハメたいせんせい-In terrible silly show, Jawed at hermitlike SENSEI-」
原題:「せんせいは何故女子中学生にちんちんをぶち込み続けるのか?」
応募時のタイトルの酷さで全ラノベ読みが震撼した問題作。
これを部会に選んだ後輩にはいろいろな意味で経緯を表したい。
まず、課題本を決めた時点で、アカン。これdis部会や。と思って、読んでみたら評価が180…どころか540°ぐらい変わった作品。
いや、HJ文庫初だったけど、他のラインナップ見て大体アレげと思うじゃん?
帯に原題が書いてあって、完全にアレげだと思うじゃん?
裏表紙で刺激臭してんじゃん?
……神作であり、迷作であった。
ちなみに以下は強姦というワードを部会形式にのっとり、「マシュマロ」という言葉で置き換えます。
ぶちゃけ、マシュマロ主体のエロいを通り越して、犯罪的な作品だと思って読み始めた。ところが、実際はマシュマロ大好き主人公と、インテリぶる推理少女の貞操と本能をかけた頭脳戦。もしくは言葉遊び。煙まき。
一章はライトノベル的お決まりの展開をこういう風に使ってくるか、というか、誰もこんな使い方は想定していなかったわ。
この性格の歪み様にはどこかNOeSISと似た雰囲気を感じる。
二章は、とうとうstorytellerのレベルまで達した推理少女。
番外はweb小説版の改稿?
頭脳戦・番外編的な。そんなとこから切り込んでくるのか、と。
ミステリ読みにとってこの展開はありなんですかね?
…という野球からのガチヤンデレメンヘラ編。ここまで純粋に狂っているのは逆に清々しい。
いやぁ、愛ですね。
三章は本気で唸ってしまったバスケ編。見せ方がうまい。
自分の土俵に引きずり込んで勝つってことですね。
……からの、アンチ推理小説。
といっても、自分が推理所説を読むわけではないから、これがアンチとして成立しているのか、ただの皮肉なのか、はたまた自虐なのかはよくわからない。
誰が言ったかED方式。
そしてこの終わり方至っては、すでにライトノベルという範疇を超えている。しかし、ラノベだからこそ出版できたのだろうと。
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全体を通して感じたのは、これは推理小説にあらず、ミステリであるということ。日常系ミステリではないけれど(たとえ違うかも)、事件が起こって探偵が解決しなくても、「ミステリ」というジャンルは成立するんだと思った。
・鎬を削る?頭脳戦
・言葉操り
・既存の推理小説に対するアンチテーゼ
・マジキチ
このあたりが混沌と混ざってまさに迷作といえる。文句なし。
ちなみに、この作品の一番の謎は、作者の精神状態と思われる。