- Amazon.co.jp ・本 (151ページ)
- / ISBN・EAN: 9784798624655
作品紹介・あらすじ
「用兵」――兵を用いる方法はいかにして発展したのか?
■『近世・近代編』である本書は、ナポレオン戦争後に生まれ現代の軍隊
にも大きな影響を残した2人の戦争思想家――クラウゼヴィッツとジョ
ミニの思想を軸として、近代ヨーロッパの戦争(普墺戦争、普仏戦争、
第1次世界大戦、第2次世界大戦)における用兵思想の変化を読み解い
ていく。
●用兵思想の萌芽、そして現代において軍隊における用兵思想の軸となって
いる「ドクトリン文書」とは何か。
●クラウゼヴィッツとジョミニ、2人の思想がどのようなものなのか?
そして、現代にどのように影響を与えているのか。
●クラウゼヴィッツの思想を受け継ぎ、軍事大国として飛躍した18世紀の
プロイセン王国。それを支えたモルトケの思想とは。
●中墺の大国となったドイツが東西二正面の戦いに備えて立案した「シュリ
ーフェン・プラン」。それはどのような思想的背景を持って生まれたのか?
また、なぜ第一次世界大戦で対フランス攻勢は頓挫したのか。
●未曾有の犠牲者を生んだ塹壕戦。大戦初期の運動戦から、動きのない陣地戦
へと移行した理由は何だったのか? そして塹壕戦のなかで培われた砲兵や
歩兵による戦術の発展と限界。
●戦車の登場による運動戦への回帰。
そして第二次世界大戦の(いわゆる)電撃戦への発展。
コミック:ヒライユキオ/イラスト:湖湘七巳
感想・レビュー・書評
-
「用兵思想」とはなんぞや。「ドクトリン」とはなんぞや。
からはじまり、ジェミニ、クラウゼヴィッツ、大モルトケ、シェリーフェンプランや塹壕戦、気候戦術の発展と、WW2までの主な用兵思想をイラストと平易な文章で紹介している。復習にはちょうどよい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
イラストのおかげで理解しやすい。中身はしっかりなので、堅い文章だけだと理解が難しかったかも。
【メモ】
・ジョミニの「戦争術概論」不変の原則
・クラウゼヴィッツの「戦争論」絶対は無い。戦場の霧と摩擦
・ドクトリンとは戦い方の指針となる考え方
・モルトケのドイツ統一戦争。天才的な個人ではなく教育された凡人の組織で勝つ。
・委任戦術、浸透戦術。細かいことは現場指揮官に任せる。
-
■1025。一読。2022年11月24日。
クラウゼヴィッツの「戦場の霧」の影響にどう対処するかが通底する課題として描かれている。-
■1025。一読。2022年11月24日。
戦場の霧にどのように対処するかが通底するテーマで、現場指揮官への権限以上が鍵になる。また、塹壕...■1025。一読。2022年11月24日。
戦場の霧にどのように対処するかが通底するテーマで、現場指揮官への権限以上が鍵になる。また、塹壕線に直面した軍隊は、敵や敵陣地の破砕ではなく敵の認知能力を一時的に麻痺させるという省エネなやり方で突破を狙うようになる。とはいえ、突破が大成功すると今度は補給線が延びきってしまい、そこからは国力への依存にも成る。2022/11/24
-
-
レウクトラの戦いでの「重点」の考え。
ジョミニの基本原則、戦略的運動、全力で敵の分力と戦う、大兵力の決勝点への投入、不変の原則。
クラウゼヴィッツの戦場の霧と摩擦。
大モルトケのドイツ統一戦争。精密な鉄道ダイヤによる動員計画、実績の積み重ねで参謀本部と参謀総長の権限拡大。
内戦作戦と外線作戦、委任戦術。
シェリーフェン・プラン、二正面戦争を勝つために西部方面の右翼を強化、パリを包囲する。
小モルトケの失敗。運動戦から陣地戦、塹壕戦へ。機関銃、砲兵戦術の発展、戦車の登場。突破ミュラーの砲兵戦術。
突撃部隊と浸透戦術。
装甲師団、電撃戦。