mh1989さんの感想
2015年10月12日
いやあ実に久しぶり。本作の最初の刊行時に読んで、結構、衝撃を受けた作品で、この後のソリトンまでは実に素晴らしかったので、その印象が非常に強い。流石に今読むと古いかと思ったが、それなりに現代に合わせてアレンジしているため、物語の根幹をなす愛憎関係の人間関係と主人子の像芸に古さを感じるものの、話としての陳腐感はない。このパフォーマンスがソリトン後も続いていたらよかったのだが、また新作を書かれているとのことなので、期待したい。
1960年富山県生まれ。1993年『二重螺旋の悪魔』でデビューし、各方面から絶賛を浴びる。続く第2作『ソリトンの悪魔』で第49回日本推理作家協会賞を受賞。その他の著書に『カムナビ』『サイファイ・ムーン』『心臓狩り』がある。 「2018年 『テュポーンの楽園 』 で使われていた紹介文から引用しています。」