自分で動ける 部下の育て方 期待マネジメント入門 (ディスカヴァー携書)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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本棚登録 : 149
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799314791

作品紹介・あらすじ

あなたがやるべきことは命令や指示ではなく、期待をかけることだ!最高の成果を引き出し、自分で考え、潜在能力を花開かせる「期待マネジメント」の決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 著者の投げかける論点がとてもユニークで面白い。

    子育てでも、部下育成でも何でも、人を育てるとき、
    「期待」のかけ方が間違っているのではないか?という問いは、
    言われてみると確かにそうかもしれない…とどんどん引き込まれていく。

    確かに、新人時代「自分の頭で考えろ」と言われて、
    どう考えたらよいのか分からず、暗闇に落とされた割には、
    後輩指導するときに自分も同じようなことを言ってしまい、ちょっと後悔することが何度かあった。

    ・上司や指導者の役割は、正しいことを言うのではなく、部下や選手を変化させること。
    ・正しい期待をかければ、人は必ず成長する。
    ・正しい期待をかけるとは、自分らしさ、その人らしさを見つけていくプロセス。

    なるほどと思うと同時に自分の教育者としての足りなさが露呈して耳が痛くなる、笑。

    著者のキャリアがラグビー界での指導者であるため、
    後半の実例が全てスポーツの指導者としての指導に留まっていますが、
    著者の引き出しの多さには驚かされますし(そして、それが「その人らしさ」を見つけていくという営みかと腹落ちします)、
    ビジネスの現場はもう少し複雑な状況もあるとは思いますが(特に経営層に上がれば上がるほど)、
    それでも新しい発見がたくさん得られる良書だと思います。

    冒頭の「携書化によせて」と「はじめに」だけでも立ち読みして、
    ピンときた方は買いの一冊だと思います。

  • この人はラグビーを教えずにその背景にあるものすごいことを洞察し、実践しているようです。
    「期待のかけ方」とそのためにどうしたらいいのか、とても参考になりました。

  • 個人のスタイルに合わせて、VSS ビジョン、ストーリー、シナリオを想定し、物事を好転させやすくするという方法を説いている。
    ストーリー思考の話と似ており、まず、ゴールまでの道のりの途中に、その人のスタイルにありがちな山と谷をあらかじめ想定する。特に谷から這い上がる方法を、本人の得意技で切り抜けるシナリオとして設計するというアプローチをとる。
    また、そのストーリを本人と確かめあって、共有するところもポイントとしている。

  • ◎期待はかけすぎてもかけなさすぎてもいけない…ってどういうこと?

    「期待」は自分が誰かにかけるものと、自分が自分にかけるものと2種類あって、相手のレベル・能力・やりたいことにあわせてかけてあげないと、なかなかうまくはいかない、ということ。
    このことを、早稲田のラグビー部の監督をしながら実践した例を提示しながら書かれていて、説得力がとてもある。

    自分は部下に若者がいて(と書いている私も比較的若者だが)、その若者の考えていることがよくわからないまま、「きっと何とかやってくれるだろう」と流れと方法を説明して仕事を振ったら、やっぱりやりきれずに終わってしまった、ということがあった。この本を読んでみて、説明するだけでもダメで、この仕事が遂行できた後にはどんないいことが待っていて、あなたにはこういう役割を期待したい、ということを伝えなければならない??と思ったけどいやいや、この時点で期待しすぎているかも。
    やっぱり事例を一つひとつ反芻しながら、期待を適切にかけるのがよいのかな、その練習をこれからはしてみよう。と自分に期待をかけました。

  • 「フォロワーシップ」について調べていて、中竹さんにたどり着く。
    熱意のこもった言葉。共感できます。
    もう少し、他の著作を読んでみようと思います。

  • 自分の部下に正しい期待をかけることができているだろうか?
    どのように期待をすることによって、部下が最大限にその力を伸ばし、成長していけるのか、について書かれたノウハウの本です。

    VSS(ヴィジョン・ストーリー・シナリオ)メソッド
    v:部下とすり合わせて、ゴールを設定する。
    S:ぶつかるであろう困難とその解決を含めたゴールするストーリーを作る。
    S:ゴールするための演出(声掛け・支援)を考えておく。

    簡単に言うと、こんな形ですが、このストーリーを作るためには、その人らしさを見つけることが必要。その人らしさというものは、数学が得意!とか、そういうことではなく、なぜ数学が得意なのか・・・その奥にあるその人の個性のことである。この個性をストーリーに組み込むことで、自分らしくできたと満足できると言います。

    この方法によって、早稲田大学ラグビー部を全国制覇に導いた実例がいくつか載せてあります。

    この著者の方が語るメソッドを実現するには、部下のことをよく見ること。よく想像・想定することなどが必要になります。

    それが難しいんですけれども、何度も読み返して、自分もそのノウハウを身につけたいな、と思える本でした。

  • 目標へのコミットメントは良くあるところだけど、目標を達成するためのプロセスにコミットメントすることや、そのプロセスを作るときに、部下の得意なやり方に沿ったストーリーを作っていくことなど、「やっぱりそうだよね!」と共感できるところがいっぱいあった。
    部下の得意なやり方でプロセスを組み立て、あらかじめ不得意なところでの挫折のストーリーを織り込みながら目的達成のゴール設定を行うこと。

  • 「期待はVSS(vision story senario)で考える。そしてそれはその人らしいスタイルが反映されなければいけない」
    当たり前なようでなかなか難しい。でもこれができると育成やマネジメントが楽しくて仕方ないだろう。

  • 期待して購入したが、表向きというか常識の範囲というか、現場で役立つ情報はなかった。

  • 自分に酔ってるみたいで生理的に無理だった。
    「球場の中で試合を見てないのは自分ひとり、なぜならコーチングのことを考えているから」
    自分ひとりなわけがないし、コーチングのプロなら尚更コーチング結果が試合にどのような影響をもたらすのか考察すべき。

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著者プロフィール

株式会社チームボックス代表取締役
日本ラグビーフットボール協会理事

1973年福岡県生まれ。早稲田大学卒業、レスター大学大学院修了。三菱総合研究所を経て、早稲田大学ラグビー蹴球部監督に就任し、自律支援型の指導法で大学選手権二連覇を果たす。2010年、日本ラグビーフットボール協会「コーチのコーチ」、指導者を指導する立場であるコーチングディレクターに就任。2012年より3期にわたりU20日本代表ヘッドコーチを経て、2016年には日本代表ヘッドコーチ代行も兼務。2014年、企業のリーダー育成トレーニングを行う株式会社チームボックス設立。2018年、コーチの学びの場を創出し促進するための団体、スポーツコーチングJapanを設立、代表理事を務める。
ほかに、一般社団法人日本ウィルチェアーラグビー連盟 副理事長 など。
著書に『新版リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは』(CCCメディアハウス)など多数。

「2020年 『どんな個性も活きるスポーツ・ラグビーに学ぶ オフ・ザ・フィールドの子育て』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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